SNSキャンペーンとは
SNSキャンペーンとは、企業がSNS上で実施するキャンペーンのことを指します。
企業の公式SNSアカウントのフォローや、特定のハッシュタグをつけた投稿などを応募条件として、抽選で景品がプレゼントされる形式が一般的です。

SNSキャンペーンのメリット・効果
企業がSNSキャンペーンを実施するメリットや効果を解説します。
UGCやリポストが増える
企業がSNSを活用して売上を増やすためには、SNS上でのブランド露出を最大化する必要があります。
SNSでのブランド露出を最大化するためには、広告や公式アカウントからの発信だけでなく「誰もが発信者である」というSNSの特性を活かし、UGCを増やすマーケティング戦略が肝要になります。
SNS上のUGCが増えると、Googleなどの検索エンジン上での指名検索数が増え、指名検索数が増えると購買数も増えます。購買数が増えると、SNS上でUGCを投稿をするユーザーも増え、「UGC→指名検索→売上増加→UGC」の循環が回り始めます。
この一連の流れを体系化したモデルがSNS時代のマーケティングフレームワーク「ULSSAS(ウルサス)」です。

UGCが出づらい商材でも、SNSキャンペーンを有効活用することでULSSASの起点となるUGCを発生させることが可能になります。
短期間でフォロワーを増やせる
短期間でフォロワーを増やすことができるのもSNSキャンペーンのメリットです。
公式アカウントで良質なフォロワーを増やすことによって、企業からの投稿に対してリポストしてくれたり、UGCを投稿してくれる数が増え、ULSSASが回りやすい状況を作ることができます。
SNSキャンペーンを実施することでシェアされやすいアカウント基盤を短期間で作れます。
ただし、エンゲージメントやUGCに寄与しない、キャンペーン景品狙いの懸賞アカウントばかりになっていないかは適時確認したほうがよいでしょう。
トレンドインすればさらにブランド露出を増やせる
Xでの投稿/引用リポストキャンペーンの場合、キャンペーンのハッシュタグがトレンドインすることで大幅にブランド露出を増やすことができる可能性があります。

ブランド名を含むハッシュタグを用いた投稿キャンペーンを実施することで、トレンドインした際に多くのユーザーにブランド名が露出されることになります。
Xのトレンドインの仕組みやトレンドインを狙う方法については下記記事で詳しく解説しています。
関連:X(旧Twitter)のトレンドの仕組みとは? トレンドインの条件とポイントを解説
SNSキャンペーンの種類
SNSキャンペーンにはいくつかの応募条件の種類があり、条件によって応募者数の量や質に違いがあります。
種類別にメリット・デメリットを解説していきます。
目的に応じて最適なキャンペーン設計をするようにしてみてくださいね。
▼SNSキャンペーンの種類早見表
種類
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効果
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参加の容易度
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拡散性
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メリット
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デメリット
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フォロー&いいね
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・フォロワー増加
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高
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低
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参加ハードルが最も低く、投稿がリーチしたうちの参加率が高くなる
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・キャンペーン投稿が拡散されづらく、結果的に参加者が増えづらい
・UGCは出づらい
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フォロー&コメント
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・フォロワー増加
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中
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低
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ユニークなコメントが増えるため、投稿のコメント欄が盛り上がる
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・拡散性は低い
・フォロー&いいねよりも参加ハードルが高い
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フォロー&リポスト
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・フォロワー増加
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中
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高
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リポストが条件のためキャンペーン投稿が拡散される
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・自分のタイムラインにキャンペーン情報をシェアしたくないユーザーも多く、一般ユーザーの参加率が下がる
・ユニークな引用リポストやUGCは出づらい
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フォロー&引用リポスト
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・フォロワー増加
・UGC増加
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低
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高
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ユニークなUGCが発生しやすい
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リポストキャンペーンと比較して参加ハードルが高く、参加率が低い
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ハッシュタグ投稿
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UGC増加
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非常に低い
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中
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・ユニークなUGCが発生しやすい
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・参加ハードルが高く、参加率が低い
・キャンペーン投稿の拡散性は低い
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フォロー&いいねキャンペーン
公式アカウントのフォローとキャンペーン投稿へのいいねを応募条件とするキャンペーンです。
最も参加ハードルが低く、投稿がリーチした人の参加率は高くなるものの、シェアが条件ではないため拡散されづらい側面があります。
フォロー&いいねキャンペーンを実施する場合は、キャンペーン投稿のリーチを確保するためにSNS広告配信とセットで実施することをおすすめします。
フォロー&コメントキャンペーン
公式アカウントのフォローとキャンペーン投稿へのコメントを応募条件とするキャンペーンです。
コメント上で会話が盛り上がることがメリットですが、拡散性が低く、応募ハードルも高い点はデメリットです。
フォロー&リポストキャンペーン
公式アカウントのフォローとキャンペーン投稿のリポスト(シェア)を応募条件とするキャンペーンです。
Xでは最も一般的なキャンペーン形式です。
リポストを条件とするため、キャンペーン投稿が拡散され、多くの人にキャンペーンが実施中であることを知ってもらうことができます。
ただし、企業のキャンペーン投稿をシェアして自分のタイムライン上に表示することに抵抗を感じる人も少なくないため、フォロー&いいね形式と比較すると、応募率は低い傾向にあります。
フォロー&引用リポストキャンペーン
公式アカウントのフォローとキャンペーン投稿の引用リポスト(コメント付きリポスト)を応募条件とするキャンペーンです。
コメントの内容を考える必要があるため、応募のハードルが高くなる一方で、ユニークなUGCを増やしやすい傾向があります。
ハッシュタグ投稿キャンペーン形式ではキャンペーン投稿の拡散性が低いですが、フォロー&引用リポストキャンペーンであればUGCを醸成しつつ、キャンペーン投稿も拡散されることが大きなメリットと言えます。
ハッシュタグ投稿キャンペーン
指定したハッシュタグ投稿を応募条件とするキャンペーンです。
ユーザーが画像やテキストなどの投稿内容を考える必要があるため、最も参加ハードルが高いキャンペーン形式です。特に商品画像を撮影して投稿するキャンペーンの場合、商品をすでに手に取っている人のみがキャンペーンに参加することができる対象者になるため、応募数が非常に少なくなる傾向があります。
また、指定ハッシュタグは投稿によって拡散されますが、キャンペーンの応募条件や景品などの概要を記載したキャンペーン投稿はシェアされないため、キャンペーンの内容が拡散されづらいデメリットもあります。
ハッシュタグ投稿キャンペーンを実施する場合は、SNS広告を配信してキャンペーン投稿を拡散することと、投稿をしやすいように商品サンプリングを配布したり、オンラインイベントを実施して画面のキャプチャをシェアできるようにするなどの工夫が必要になります。
SNSキャンペーンの成功事例
ここからはホットリンクがご支援させていただき、フォロワーやUGC増加に成功した事例を紹介していきます。
#丸亀製麺さん推しが尊いです のX(旧Twitter)引用リポストキャンペーン
丸亀製麺様は、過去の人気商品の再販売を盛り上げるキャンペーンとして、「#丸亀製麺さん推しが尊いです」というハッシュタグを使ったX企画を実施しました。
ユーザーが「推しているモノ・コト」をハッシュタグと一緒に投稿してもらうという内容で、「氷うどん」と同じく、ユーザーが自ら発話したくなるような仕掛けを施しました。
過去の「タル鶏天ぶっかけ」販売時に商品のUGCを投稿してくれたユーザーを抽出し、彼らがどのようなジャンルに興味関心があり、どのような趣味や嗜好があるのかをランキング化し、特徴を分析しました。すると、ほかの商品のUGCを投稿したユーザーよりも圧倒的に、アニメやゲームに対する興味関心が強いことが判明しました。
- アニメやゲーム好きは、自分が推すキャラクターや作品についてX上で積極的に語る傾向があること
- Xには、アニメやゲーム好きのユーザーが多く存在していること
これらを踏まえ、アニメやゲーム好きのユーザーが会話をしてくれる可能性が高い「推し」という言葉を組み込んだハッシュタグを設計し、UGC数の最大化を狙いました。
結果、「#丸亀製麺さん推しが尊いです」はXトレンドの1位を再び獲得。5時間半もの間1位をキープしたほか、「タル鶏天ぶっかけ」の写真つきUGCも多数投稿されました。
また、初速の販売数が、過去の販売時と比べて約1.9倍も伸長。
その後の効果検証では、UGC数と売上の相関関係が明確に確認されるなど、多くの成果を生み出しました。
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ミツカン「#味ぽんの日」「#たまご醤油たれのたれが欲しい」Xキャンペーン
1804年に創業され、今年で創業220年目となる老舗調味料メーカー・株式会社ミツカン様。食酢・ぽん酢・鍋つゆの領域において市場シェアNo.1を占め、各世代に根強いファンをお持ちのメーカー様です。
ミツカン様のSNSマーケティングをご支援させていただき、「#味ぽんの日」「#たまご醤油たれのたれが欲しい」のキャンペーンにおいて、わずか4日間のあいだにXで2度のトレンド1位を獲得することに成功しました。
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SNSキャンペーンの効果を最大化するコツ
目的に応じて最適な応募条件を設定する
SNSキャンペーンで達成したい目的に応じて最適な応募条件は異なります。
例えばフォロワー数を増やしたいのであれば、参加ハードルの低いフォロー&リポストキャンペーンやフォロー&いいねキャンペーン。UGCを増やしたいのであれば引用リポストキャンペーンやハッシュタグ投稿キャンペーンなど、目的に沿った応募条件を設定するようにしましょう。
景品の魅力も重要
当選者にプレゼントする景品の内容によって、ユーザーがキャンペーンに応募する意欲は大きく変化します。景品として提供可能な自社製品が複数ある場合は、どの商品が最も反応がいいかを検証してみることをおすすめします。
また、当選者数の数によっても応募者数が変化しますので、最適な景品数も検証してみましょう。
SNS広告でキャンペーン投稿をブーストする
リポストによる拡散以上にキャンペーン投稿を多くの人にリーチさせたい場合や、フォロー&いいねなどの拡散を応募条件にしていない場合、SNS広告でキャンペーン投稿を配信することも有効です。
自社製品に興味を持つ可能性が高いユーザーをターゲティングして、キャンペーンへの参加を促すことが可能になります。
必要に応じてインフルエンサーとコラボする
必要に応じてインフルエンサーとコラボしたキャンペーンを実施するのも有効です。
ハッシュタグ投稿キャンペーンなどにおいてインフルエンサーにお手本投稿をしてもらうことで、ほかユーザーの参加を促すことが可能です。
例えば丸亀製麺様はTikTokやInstagramなどで展開した「食いっぷりグランプリ」において複数のインフルエンサーやクリエイター、タレントとコラボレーションし、一般ユーザーのハッシュタグ投稿を促進しました。
SNSキャンペーンを実施する上での注意点
SNSキャンペーンを実施する際に気をつけるべき点をご紹介します。
SNSプラットフォームのガイドライン違反に気をつける
SNSプラットフォームによってそれぞれのガイドラインが設定されており、SNSによってはプレゼントキャンペーンを制限していたり禁止しているケースもあります。
例えば、Instagramのコミュニティガイドラインでは、いいねやフォローなどのやり取りを見返りに、現金や現金同等物の提供を申し出ることが禁止されています。
「いいね!」、フォロー、シェアを人為的に集めたり、同じコメントやコンテンツを繰り返し投稿したり、利用者の同意を得ずに商業目的で繰り返し連絡したりしないでください。スパムのない環境を維持しましょう。「いいね!」やフォロー、コメントを含むやり取りの見返りに、現金や現金同等物の提供を申し出たりしないでください。誤解を招く偽のユーザーレビューや評価の提供、勧誘、取引に関与したり、これらの行為を促進、奨励、助長、承認したりするようなコンテンツを投稿しないでください。
実施する際は、規約やコミュニティガイドラインに違反しない形で、自己責任で実施をするようにしてください。
出所:利用規約
また、Instagram上でのプロモーションには必ず以下2つを含める必要があります。
- 応募者または参加者によるInstagramの完全な責任免除。
- プロモーションはInstagramが後援、支持、または運営するものではなく、Instagramとは関係がないことの表明。
出所:プロモーションガイドライン
「知らないうちに規約違反になってしまっていた...」ということがないようにしっかり確認しておきましょう。
懸賞アカウントばかりになっていないか気をつける
SNSキャンペーンではインセンティブに景品を提供するため、景品目当ての「懸賞アカウント」と呼ばれる景品獲得専用アカウントばかりが反応する結果になることがあります。
普段の投稿にエンゲージしてくれない質の低い懸賞アカウントばかりがフォロワーとして増えると、エンゲージメントの低いアカウントになってしまう懸念があります。
施策実施後に獲得したフォロワーやUGC、コメントを投稿しているアカウントを確認して、懸賞アカウントばかりになっていないか確認するといいでしょう。
SNSキャンペーンにかかる費用
SNSキャンペーンにかかる費用項目は以下です。
- 当選者への景品の費用
- [任意] SNS広告費用
- [任意] キャンペーンの企画や事務局代行の外注費用
- [任意] インフルエンサー起用の費用
ホットリンクでもSNSキャンペーンのご支援を行っていますので、金額感や企画についてご興味があればぜひお気軽にご相談ください。
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