SNSコラム

4日間で2度のトレンド1位獲得。ミツカン「#味ぽんの日」「#たまご醤油たれのたれが欲しい」Xキャンペーンご支援

2024年04月16日
SNSコラム

最終更新日:2024年4月16日

1804年に創業され、今年で創業220年目となる老舗調味料メーカー・株式会社ミツカン様。食酢・ぽん酢・鍋つゆの領域において市場シェアNo.1を占め、各世代に根強いファンをお持ちのメーカー様です。

弊社ホットリンクでは、2020年から足掛け4年にわたりSNSマーケティング領域をご支援させていただいています。今回、2023年に行なった計16件のお取り組みのうち、わずか4日間のあいだにX(旧Twitter)で2度のトレンド1位を獲得した「#味ぽんの日」「#たまご醤油たれのたれが欲しい」キャンペーンを中心に、同社CRM本部・SNSご担当の平尾麻椰さまにお話を伺いました。

対談相手を務めるのは、同キャンペーンの支援を行なわせていただきましたホットリンク・CNS事業本部の伊藤未来です。

(撮影:松島星太 取材・編集・執筆:澤山モッツァレラ

幅広い年齢層へのアプローチを求め、SNS施策に注力

――本日はお時間をいただきありがとうございます。まずは、平尾様の現在のご担当業務について伺えますでしょうか。

平尾:私はミツカンのCRM本部メディアPRチームに所属しています。チームで運用しているのはX、Instagram、TikTokで、私はその中でXを担当しています。ミツカン公式アカウントに加え、ぽん酢サワーというアカウントも私の担当です。

――御社のX運用では、どのようなターゲットに向けて施策を行なっておられるのでしょうか?

平尾:Xに関して、属性は限定していません。ミツカンは調味料メーカーということもあり、もともとは料理好きの方々をメインターゲットとしてSNS運用を始めました。しかし、コロナ禍を経てデジタルでのブランド接触率が高まったことを受け、料理関心層を大事にしつつ「各SNSの媒体特性に合わせ、幅広い属性の方々にアプローチしていきたい」と考えるようになりました。

 例えば去年は料理好きな方だけでなく、スポーツファンの方やアニメ好きの方、最近だとVTuberファンの方など、様々な層に向けて情報発信しています。とはいえ、主軸としては料理関心層は動かさないようにしていますね。

 コロナ禍でもそうでしたが、人にとって様々なエンタメが無くなる中でも「食」は外せません。弊社がその中で寄り添えるのは、商品を通じたレシピ紹介などなので、料理好きの方はもちろん、そうでない方にも楽しんでいただける発信を心がけています。

――ミツカンさんの商品購入者層としては、どのような年代の方が多いのでしょうか?

平尾:弊社商品の購入者は、壮年層(50代〜60代)の方がかなりの比率を占めています。一方でSNSは、もっと幅広い年代の方とコミュニケーションを取れる場だと捉えています。特にXは、20代以上の幅広い世代に利用されているので、媒体特性を踏まえながら各年代の関心に合わせたアプローチを心がけています。

――ホットリンクとしては、ミツカンさんのSNS活用をサポートしていく上で、どのような点を特に意識されているのでしょうか?

伊藤:ホットリンクではXで実施するキャンペーン施策、広告の配信設定、全体を通したディレクションを担当させていただいております。

 ミツカン様の各SNSアカウントは、日頃から非常に丁寧な運用をされていて、一般ユーザーだけでなく企業アカウントの中の人からも支持を得ています。弊社としては、そうした良質なブランドイメージを決して損ねることなく、より多くの方々への認知拡大を進めるお手伝いができればと考えています。

「何も文句をつける部分がない。大満足です」

――ここからは2023年の施策についてお話を伺います。2023年はミツカン様と弊社のお取り組みについて、企画から入らせていただいたキャンペーン(以下、CP)が8件、広告配信の案件が8件、計16件のご支援をさせていただきました。

 特にこの中で、トレンド1位を獲得した「#たまご醤油たれのたれが欲しい」「#味ぽんの日」キャンペーンについて伺います。まず「#たまご醤油たれのたれが欲しい」キャンペーンは、どのような経緯で企画されたのでしょうか。

平尾:「たまご醤油たれ納豆」は、弊社のなかでもかなりの売上を占める商品です。特に、開発担当者のたれに対する思い入れが強いものでした。発売10周年のタイミングで、この「たまご醤油たれ納豆」のたれ“だけ”を詰めたボトルをファンの方にプレゼントする企画を立ち上げました。

参考:https://www.mizkan.co.jp/natto/feature/tamagotare-10th/

 キャンペーン開始は2023年11月14日だったのですが、かなり前の段階でホットリンクさんに相談させていただきました。これまでのCP実績からも、Xのトレンド欄に載ることや、そのなかでも1位を獲得することは、大量のインプレッション獲得につながるとわかっていました。

 そのため、キャンペーンや商品の情報を最大限露出させるために「この日に、どうにかトレンドインさせたいんです」と考えていました。私自身もそうですが、開発担当者からの熱量がとても強かったので、「ホットリンクさんにお願いするしかない!」と思っていました。

 正直なところ、「たまご醤油たれ納豆」という長めのハッシュタグをトレンド入りさせるのは至難の業です。ハッシュタグは、短ければ短いほどいいですから。プロとしての知見をお借りしたく、ハッシュタグ構成の段階からご相談させていただきました。

伊藤:お話を伺った時点で、「たまご醤油たれ」シリーズはミツカン様を代表する人気商品であり、根強いファンの方々がX上に多くいらっしゃることはわかっていました。まずは既存ファンの方々から、「このたれが、いかに美味しいか」というUGCをどう発話いただくか、どう新規層へ訴求していくかを考えました。

 ハッシュタグについてはひねりすぎず、「#たまご醤油たれのたれが欲しい 」にしました。シンプルでキャッチーな内容で、ユーザーの能動的なUGC投稿を促す設計を意識しました。

平尾:Xのプラットフォーム上で、納豆に対する根強いファンの存在は事前に把握できていました。ただ、SNSと納豆の親和性は高いのですが、商品名込みでつぶやく方はあまりいないのが現状です。

 ミツカンと納豆を結びつけて考える方も、まだまだ少ない状況でした。しかし、「たまご醤油たれ納豆」という名前はハッシュタグから外せないわけで・・・。社内で「トレンドインは厳しいだろう」という声もありました。

 さらに、後述しますが「味ぽんの日」のキャンペーンがこの4日前に走っていたんです。

――商品名のUGCの出にくさ、納豆と御社を結びつける想起、商品名の長さ、自社キャンペーンとの重なり……様々なハードルがあったんですね。

平尾:そうです。納豆チームとしてもプレッシャーがあり、正直なところ諦めの雰囲気がなくもなかったです(笑)。しかし、結果は予想以上の盛り上がりを見せ、トレンド1位を獲得できました。「えっ! 入ったの!」「しかも『味ぽんの日』と2連続で!」という感じで。ホットリンクさんには、相当な熱量でお礼をお伝えした記憶があります(笑)。

伊藤:ありがたい限りです。こんなにも直近でトレンド1位を獲得できるのは珍しいことですし、その日は「埼玉県民の日」という非常に強いトレンドと重なっていたんです。その中で1位を獲得できたのは素晴らしかったですね。

 トレンド入りに向けては広告入札額の調整や、ターゲティング設計の最適化など、地道なPDCAを積み重ねました。同時に、広告では動かせないオーガニック投稿では、平尾様の的確なリマインド投稿など、オーガニック施策との連携も成果に繋がったと思います。

平尾:この企画に関してもそうですが、何も文句をつける部分がないというか。大満足ですね。

 最近は、社内で「SNSキャンペーンを盛り上げたい」「トレンドインを目指したい」というお話はまず私に来るようになったんです。私はすぐ「じゃあ、ホットリンクさんにお願いします!」というふうにバトンタッチしています(笑)。

 私だけでなく、社内でも「トレンドインするならホットリンクさん」という認知ができています。正直、絶大な信頼を置いています。

「まだトレンド入ってる、まだいる!」

――日にちとしては前後しますが、2023年11月10日「味ぽんの日」企画は、どのような観点から立案されたのでしょうか。

平尾:弊社では2022年11月10日から、「味ぽんの日」として盛り上げを図っています。実は、弊社が初めてトレンド1位を獲得したKWでもあるんですよ。当時はプレゼント企画として「味ぽん、ぽん酢ぬいぐるみ」を行ったこともあり、商品への興味関心は高くなっていました。

 2023年は、ミツカン公式だけでなく味ぽん公式アカウントも巻き込んだX施策を打ちたいと考えました。「2アカウントでやるにはどうしたら」と考え、ホットリンクさんに相談させていただきました。

 2023年1月には、やはりホットリンクさんとご一緒に「アドミラル」企画(参照)でトレンド1位を獲得した実績もあったので、その知見を活かしつつ2アカウントでの連動施策という試みをしようと。

 アドミラルの企画では、アドミラルアカウントで広告配信なし、ミツカン公式のみ御社に入っていただく形を取りました。それでしっかり成果を出せたので、今回は単純な2アカウントフォローではなく「味ぽんアカウントをフォローしたらAの商品がもらえる」「ミツカンアカウントをフォローするとBの商品がもらえる」という形にしました。

 これにより1人のユーザーが2アカウントをフォロー&RTし、短時間で計2つのUGCを投稿するという流れを企図したんですね。

伊藤:「味ぽんの日」に関して、ホットリンクではトレンドインを狙うための広告配信でお手伝いをさせていただきました。

 お話いただいたとき、商材がすでに認知度が高く、根強いファンも多いことはわかっていました。2つのアカウントをフォローいただく、というハードルは高かったものの、クリアできるだけのファンの質の高さは今までのご支援で十分わかっていたので、あとは配信でいかにUGCを伸ばせるかに注力できました。ミツカン様のオーガニック運用の実績を信頼し、弊社は広告施策でサポートに徹しています。

平尾:弊社はトレンドイン施策においてはさらにLINE配信を行ない、そこでトレンドインするケースが多いのですが、本件に関してはLINE配信前にトレンドインできました。初めてのケースでしたね、本当にすごいなと思って。

 トレンド4位になった段階で他の大きな情報が入ったこともあり一度は消えてしまったのですが、その後にまた戻ってきて。トレンド入りの継続時間も長く、ずっと残り続けたのには驚かされました。

 その日、私は別業務が立て込んでいたため、ずっとX上を確認することはできなかったんです。でも、空き時間に毎回チェックしては「まだトレンド入ってる、まだいる!」とチームメンバーと盛り上がっていました(笑)。近くに社長もいたので「トレンドインしましたよ!」と伝えたら、すごく喜んでくれました。

――しかもその日、別の某有名なゲームキャラクターのイベントの告知日でもあったようですね。

伊藤:そうなんです、ローンチと重なっていて。キャラクター関連ワードがトレンドに入っていて、その中で1位に入れたのは本当にすごいと思います。

平尾:名だたるキャラクターの名前に混じって、味ぽんが入っていたんです(笑)。うれしかったですね。

伊藤:平尾さんのリマインド投稿の質の高さには舌を巻きました。既存フォロワーが反応したくなるような内容が、本当にお上手で。時事ネタを交えつつ、ファンの方が思わず助けたくなるようなものになっていて。毎回感銘を覚えています。

▼味ぽんの日

▼たまご醤油たれ

「トレンドインが多すぎて、感覚が麻痺してます」

――2023年のSNS施策において、特に印象に残っているものは何でしょうか?

平尾:やはりこの2施策ですね。安心感しかなかったです。

 リマインド投稿のお話が出ましたが、「引用リポストをこのタイミングでしたほうがいい」「もう一度リポストしたほうがいい」といった示唆を出してくれた会社様は今までいなくて。瞬間風速を上げるために最適なタイミングを理解できたのは、御社のおかげです。

 「このタイミングでこう投稿をすればコメントがつく、リポストしてもらえる」と。#味ぽんの日に関しても、様々な肌感がわかるようになりました。支援の際のアドバイスにも、安心して身を預けられるようになっています。

――こんなにもお褒めの言葉をいただき、同僚としても社員としても感謝しかないです(笑)。その他に印象に残っているエピソードなどはございますか?

平尾:支援全体でいうと、とにかくアプローチが早いことですね。

 例えばXのプロモアカウントがいきなり使えなくなったとき、すごく早く報告をいただいて。「こうしたほうがいい」という情報を、どの会社さんよりも早くご連絡いただけるんです。

 結果的にプロモアカウントの代わりになるものはなかったのですが、社内展開の際に「ホットリンクさんがそう言ってるので!」と伝えたら「じゃあ仕方ないね」となるんですよね。

 毎回、情報をたくさんくださいますし、サポートのスピードも本当に早い。絶大なる信頼を覚えています。

伊藤:ミツカン様との取り組みは、大変勉強になる機会ばかりです。私のほうでも、「#味ぽんの日」「#たまご醤油たれのたれが欲しい」の2CPは短期間でトレンド1位が連続したことで、強く印象に残っています。

 他にも2023年7月に実施した「凹メシプロジェクト」では、オフラインイベントとコラボした初の試みでした。リアルの場で生活者の皆さんの反応を肌で感じられたのは貴重でしたね。ミツカンさんがいかに愛されているかを実感したイベントでもありました。

 https://www.mizkan.co.jp/hekomeshi/

平尾:「凹メシプロジェクト」はかなりトリッキーな施策でしたね(笑)。「凹む」という字が難しかったですし、ご飯も「めし」「メシ」でニュアンスが微妙に異なります。難しい運用だったのですが、そしてこの日も某キャラクターのゲームリリースと重なっていたんですが(笑)トレンドに入れていただけました。

 この日、私が引用リツイートで誤字をしてしまったんですね。その時もすぐに連絡をいただいて。「凹メシ」担当の方は泣いていましたね。「このワードでのトレンドインなんて無理!」って言い続けていたので。また今年もきっとあると思ってますので、ご支援いただけると助かります。

伊藤:ありがとうございます、頑張らせていただきます。

平尾:もう、会社としても感覚が麻痺してるんですよね。これは書いてください(笑)。普通、こんなにトレンドインが連続することってないので。

 社内でも、2023年の一連の結果を受けて「トレンドイン含めて別のことができればいいね」って課題をいただいてるんですが、冷静になって「でもトレンドインがこんなに連続するってすごいことだよな」と我に返ったりしますね(笑)。

変わらず愛してくれるファンを増やしたい

――弊社からのご支援は、2021年から足掛け4年以上に渡っています。この4年を振り返り、SNS施策においてどのような成果や手応えを感じていらっしゃいますか?

平尾:ホットリンク様との取り組みを通して、SNSマーケティングに関する社内の理解度は格段に向上したと感じています。

 2020年当初はSNSの可能性を感じつつも、具体的にどう活用したら良いのか手探りだった部分がありました。例えば当初はフォロー&RTキャンペーンの際に、ごく一時的に関連ハッシュタグが盛り上がるだけで、すぐにフォロワーが離脱してしまうケースも。

 最近では、プロモーション用のアカウントとオーガニック運用のアカウントの使い分けや投稿内容の工夫次第で、継続的なフォロワー増加やエンゲージメント向上を実現できるようになってきた実感があります。

 この3年間で、SNSは一過性の話題づくりの場ではなく、息の長いファンコミュニティの形成・活性化の場になり得ることを体感できたのは、大きな収穫でした。表層的なバズを追うのでなく、ミツカンファンの拡大・深化につなげていく。この方針転換は、ホットリンクさんのサポートあってこそだと、心から感謝しています。

伊藤:弊社としてもミツカン様との取り組みは、貴重な経験の場にもなっています。おっしゃるとおり、SNSは一時的な話題喚起にとどまらず、長期的な関係性構築としても大きな価値を発揮します。

 特にミツカン様のアカウントは、フォロワーの方々との親和性が際立って高いですね。過去の投稿を遡ってもらえばわかるように、ファンの方からのリプライやメンションが実に活発で、双方向のコミュニケーションが日常的に行なわれています。他社に容易には真似できない、ミツカン様ならではの強みだと感じています。

 強固なファン基盤があるからこそ、キャンペーンで新規ユーザーを呼び込んだ際にも、離脱することなくコミュニティに馴染んでもらえる。ミツカン様の育んでこられたファンとの信頼関係が、中長期でのマーケティング成果につながっているのだと思いました。

――最後になりますが、今後のSNS活用において、ミツカン様からホットリンクに対して期待されていることを教えてください。

平尾:SNSの世界は、移ろいやすいものだと常日頃感じています。プラットフォームの盛衰はもちろん、ユーザーの興味関心や嗜好も刻々と変化します。

 そんな中で私たちがすべきことは、ミツカンという企業に対する好意や信頼を揺るがないものにしていくこと。どのような環境の中でも、変わらずにミツカンを愛してくれるファンを増やし続けることだと信じています。

 そのためにも、生活者の皆さんが思わず引き込まれてしまうようなSNS施策を、今後もホットリンク様から提案いただけたら嬉しいですね。

 また、他社とのコラボ企画なども今後はさらに積極的に展開したいと考えています。ミツカン単体では届きにくい層にもアプローチできる機会だと感じていますし、ファンの方々同士の化学反応を楽しんでもらえる仕掛けを打っていきたいですね。その実現に向けて、今後ともホットリンクさんには大いに助けていただきたいと思っています。

伊藤:ご期待に応えるべく、頑張らせていただきます!

――本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました!

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