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1945年に創業された、アメリカの老舗ソーセージブランドのジョンソンヴィル。
一般的なソーセージに比べると高価格帯の商品で、パッケージも海外色が強いため、 「日本国内でいかに認知を獲得し、気軽に購入してもらえるか」という課題を抱えていました。
そこで、質の高い認知の獲得と、認知から購入につなげるための「自分ごと化」の促進を目的に、 2019年8月より本格的にSNSマーケティングに取り組みました。
ジョンソンヴィルではSNSを、自社アカウントからユーザーへ一方向に発信するオウンドメディアや、 広告を掲載するペイドメディアに留まらず、ユーザーが自らクチコミを投稿し、 ユーザー同士でジョンソンヴィルを話題にするアーンドメディアとしても活用する方針としました。
参考:デジタルマーケティングとソーシャルメディア
ユーザーによるクチコミ(UGC)には、「自分ごと化しやすい」「態度変容を促しやすい」という強みがあります。 そこで、「自分ごと化」の促進を可視化する指標として、UGC数をKPIとして設定。 以下のようにSNSの活用方針・方向性を掲げました。
方針 ・アカウント基盤を構築し、アテンションを強化する(※1) ・UGCの創出と増加
(※1)「アカウント基盤の構築」とは、UGC発生の起点となる良質なフォロワーを、SNS広告などを活用して集めること
施策の方向性(一例) ・質の高いフォロワーを集める ・エンゲージメント率を高めるオーガニック投稿(※2) ・参加型のコンテンツ企画 ・UGCを生み出すアカウント運用
(※2)「エンゲージメント率」とは、ツイートが表示されたユーザーのうち、いいね!やリツイート(RT)などの反応を示したユーザーの割合を示す値
(1)エンゲージメント率を高めるオーガニック投稿 公式アカウントが「きれいすぎる画像」を投稿すると宣伝色が出てしまうため、 宣伝色のない、ユーザーの目線に立った画像を投稿。
季節トレンドに乗った投稿や、カンバセーショナルカードなどを利用した参加型のコンテンツも企画し、 フォロワーからのエンゲージメントを高める工夫を行ないました。
(2)UGCを生み出すアカウント運用 Twitterの運用では、「UGCの創出」を目的としたUGCのRTにも力を入れました。
UGCは下記のようなプロセスで創出されます。
公式アカウントがUGCをRTすることで、拡声器のような役割を果たし、 より多くのTwitterユーザーの目に触れます。 それを目にした別のユーザーから新たなUGCが発生し、それをさらにRTする形で盛り上げていきました。
UGCをRTする際も(1)と同様に、SNS活用の目的に立ち返り、 「自分ごと化」を促す生活感のある画像もピックアップしました。 素朴で身近な印象を受ける投稿はUGCならではの魅力であり、 より多くの人の心に届きやすいという強みがあります。
また、UGCのバリエーションを増やすために「バーベキュー」や「お酒と一緒に」といった、 特定のシーンをイメージさせる訴求も実施。 ジョンソンヴィルを知らなくても、それぞれの関心ベースでUGCが発生し、 結果としてジョンソンヴィルに関するUGCが増えていきました。
ユーザーから発生するUGCもバリエーション豊かになり、投稿されるUGCの質が向上しました。
また、インフルエンサーのリロ氏による動画付きのUGCを引用RTしたところ、 目にしたユーザーがそれを真似た投稿を次々と自発的に行ない、 ホットサンドメーカーでジョンソンヴィルを焼くというUGCも投稿されるようになりました。
最高に美味しそうですね〜😍たまりません🤣🤣ありがとうございます✨#ジョンソンヴィル https://t.co/lpFgztYfZk — ジョンソンヴィル (@johnsonville_jp) January 21, 2020
最高に美味しそうですね〜😍たまりません🤣🤣ありがとうございます✨#ジョンソンヴィル https://t.co/lpFgztYfZk
その後、リロ氏との正式なコラボレーションも実現。企画の詳細は、こちらの記事をご覧ください。
ジョンソンヴィルが取り組んだインフルエンサーマーケティング。成功のカギはインフルエンサーとブランドの「共創」
「SNSの活用方針」に基づいた運用を続けた結果、約1年で以下の成果が出ました。
KPIとして設定していたUGC数は約9倍に増加。売上に関しても大きな成果が得られました。
もともと、ジョンソンヴィルは週末に売り上げが伸びやすい傾向にありました。 SNS活用に本格的に取り組んでからは、平日にクチコミ数が増えると、比例してその週末のPOSも上がるようになりました。
下図は、ある時期の販売金額(売上)と言及数・UGC数の関係を日別で表したグラフで、四角で囲んだ箇所が週末の売上です。
赤枠で囲んだ箇所が示すように、平日の言及数が多いと週末の売上も上昇していることがわかります。 質の高い認知と自分ごと化を促進できたことで、売上にも好影響を与えました。
ジョンソンヴィル・ジャパンが取り組んだこの他の施策については、下記でもご紹介しています。
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