口コミを増やす7つの方法とポイント
さっそく、ローカルビジネスが口コミを増やす方法とポイントを解説していきます。
来店時に写真や動画を撮影したくなるしかけを作る
InstagramやTikTokなどの画像や動画のビジュアル主体のSNSにおいては、店舗体験で写真や動画を撮影してもらえるかどうかが口コミ投稿において決定的に重要です。また、Googleマップの口コミにおいては、テキストだけでなく写真や動画が添えられていることで顧客の懸念が払拭されたり、来店意欲が高まる側面があります。
そこでおすすめしたいのが、来店した顧客が口コミ投稿用の「写真や動画を撮影したくなる体験設計」を考えてみることです。
撮影したくなるポイントは写真と動画で異なります。
完成形が美しいものや特徴的な商品は写真で切り取って撮影してシェアされやすい傾向があります。
一方で動画の場合、動きのあるプロセス自体が撮影されてシェアされることも多いです。
例えば和栗モンブランを提供するカフェは、完成形をテーブルに提供するのではなく、顧客の目の前でモンブランを盛り付ける作業を行うことで動画で撮影してもらう機会を提供し、多くの動画で口コミ投稿がされました。
「完成までのプロセスに魅力があるサービスは動画口コミ投稿が出やすい」「完成形に魅力がある商品は写真口コミ投稿が出やすい」ということを理解して、体験設計をしてみてください。
直接依頼する
来店した顧客に直接口コミ投稿を依頼する方法です。
来店中の顧客は良い体験をした嬉しさなど熱量が高い状態なので、口コミを投稿してくれる確率が高いです。
ただし、高評価を強要するようなコミュニケーションはしないようにしましょう。Googleのガイドライン違反になるだけでなく、顧客に悪い印象を与えてしまう可能性もあるためです。あくまでも良い体験をした顧客が自発的に口コミ投稿してくれるよう、依頼する程度にとどめておく必要があります。
口コミしやすい導線を作る
顧客が口コミ投稿をスムーズに行えるように口コミしやすい導線を設置しておくことも有効です。
例えば、Googleマップの口コミ投稿URLやInstagramの位置情報URLをQRコードにして卓上に置いておいたり、名刺やチラシにQRコードを印刷しておいてお客様の帰り際にお渡しするのもいいでしょう。
口コミの例文を見せる
口コミを投稿しようと思ったものの、「何を書けばいいんだっけ?」と考えていたら投稿し忘れていた、という方も多いものです。
お客様が口コミ投稿する内容に迷わないように、口コミ投稿QRコードの近くなどに、口コミを書く際の観点や例文を示しておくと良いでしょう。
フォローメールやLINEを送る
来店した顧客のメールアドレスやLINEを保有している場合、来店した後にフォローメールやLINEで口コミ投稿の導線を送付するのもいいでしょう。
ただし、アンケートを実施して高評価をした顧客のみにGoogleマップの口コミ投稿依頼をするのは、「肯定的なクチコミを選択的に募ったりする行為」としてGoogleの規約違反となる可能性があるので留意しておきましょう。
SNSで投稿キャンペーンを実施する
SNSで口コミ投稿をしてくれた人を対象に抽選で景品を提供するSNS投稿キャンペーンを実施する方法もあります。
魅力的な景品であれば口コミ投稿を増やせる可能性があります。
ただし、Googleマップでは金銭的報酬、割引、無料の商品やサービスと引き換えに口コミを依頼する行為が禁止されています。また、Instagramのコミュニティガイドラインではフォローなどのアクションの見返りに金銭や金券などのプレゼントを提供することが禁止されています。
インセンティブを伴う投稿キャンペーンを実施する際は各プラットフォームの規約を確認し、違反にならないように気をつけましょう。
出所:コミュニティガイドライン
顧客が満足する体験を提供する
顧客が良い口コミをシェアしたくなるのは、特に予想を上回ったり、意外性のある満足できる体験をした時です。
提供する飲食物や製品、食器、内装・空間設計、店舗スタッフの対応など、お客様に満足していただける体験を提供することが最も本質的な口コミを増やす方法と言えます。
口コミを増やす重要性・メリット
ローカルビジネスにおいて口コミを増やすメリットは下記が挙げられます。
信頼性が高まる
ローカルビジネスで口コミが重要な理由として、「情報信頼性の高さ」が挙げられます。
デロイト トーマツ コンサルティング株式会社が調査した「デジタルメディア利用実態グローバル調査」では、購買決定における影響力について「家族、友人、知人からの推薦」が最も高い結果となりました。対面での推薦もありますが、SNSの利用者数・利用率が高まっている現代ではGoogleマップやInstagram、X(Twitter)などのSNSでの推薦(=UGC)が日常的に行われるようになっています。

出所:デロイト トーマツ コンサルティング株式会社「デジタルメディア利用実態グローバル調査」
顧客のリアルな感想や写真が来店の後押しになる
顧客は店舗に関する様々な情報をオンライン上で収集し、利用シーンに合った体験ができるかを見定めようとしています。
公式が発信している情報や宣伝用写真は実際とは乖離しているケースも多いため、顧客のリアルな口コミがないと「実際はどうなんだろう...」と悩む方も多いです。
来店顧客による実体験を踏まえたリアルな感想や写真・動画の口コミ投稿があると、判断できる材料が揃い、来店の後押しになる可能性があります。
ブランド認知を広げ、指名検索数、来店数が増える循環を作れる
口コミのもう一つのメリットはブランド認知が広がり、指名検索や来店数の増加に寄与することです。
SNS上で発生したUGC(クチコミ)が新たなUGCを生む一連のプロセスを整理したのが、SNS時代の新しい購買行動モデル「ULSSAS」です。
▼ULSSASの流れ
U: UGC(認知)
L: Like(いいね)
S: Search 1(SNS検索)
S: Search 2(Google検索)
A: Action(購買)
S: Spread(拡散)

InstagramやXなどのSNSに投稿された口コミは、プラットフォームによるレコメンドや、ユーザーによるリポストなどで拡散され、多くの未顧客の目に触れることになります。
口コミ投稿を閲覧したユーザーのうち、一定の割合で興味を持ったユーザーがいいねや保存をし、Googleマップや予約プラットフォームなどで検索をし、来店・予約申し込みにつながります。そして来店した人がまた写真や動画を撮影してSNSに口コミ投稿をすることで、ULSSASの循環が回り始めます。
このサイクルが生まれれば、多大な広告宣伝費を投下しなくても、UGCによるアテンションと来店が継続的に自然発生する状態になります。
ULSSASの循環を作るためには、全体戦略を整理した上で、SNSアカウント運用や、SNS広告、キャンペーン、インフルエンサーとの協働といった施策をフル活用する必要があります。
ご興味がある方はまずはお気軽にお問い合わせください。
まずは問い合わせてみる
口コミが出るプラットフォーム
店舗・ショップについて口コミが発生するプラットフォームを紹介します。
Googleマップ
飲食店やショップをマップから探したい人はGoogleマップを利用することが多いです。
Googleマップの店舗情報の「クチコミ」のタブから口コミを確認し、お店選びの判断材料にすることが一般的となっています。

GoogleビジネスプロフィールからGoogleマップ上に店舗情報を登録することが可能です。
Googleマップの口コミについてはGoogleのポリシーに禁止事項が記載されているので、違反しないように気をつけましょう。
出所:禁止および制限されているコンテンツ
X(旧Twitter)
Xは短文のテキストを中心としたオープンなSNSです。現在では長文投稿ができるようになったり、ショート動画なども増えていますが、現在でも短文テキストで投稿する文化が根付いています。
短文テキストで気軽に投稿しやすいことから、店舗やローカルビジネスについての口コミ投稿がされやすい傾向があります。また、LINEのようなクローズドなSNSとは異なりオープン空間でのやり取りであることと、拡散機能があるため口コミ投稿が多くの人の目に触れる可能性があります。
Xでの口コミ投稿を増やすことで、店舗の認知を広げ、来店数増加に寄与することが可能です。
Instagram
Instagramは画像・動画のビジュアルを中心としたSNSプラットフォームです。
飲食店やインテリアショップなどヴィジュアル情報が重要な店舗についての口コミが盛んに投稿されています。
またマップから位置情報と位置情報に紐づく口コミ投稿を調べる機能があり、Googleマップのように使われています。

Instagram上の口コミ投稿を増やすことで、認知や来店数の増加につなげることが可能です。
TikTok
TikTokはショート動画に特化したSNSです。
アルゴリズムによって口コミ動画が拡散されると、来店数増加に大きく寄与することがあります。
XやInstagramなど誰もが投稿するSNSとは異なり、大半のユーザーは閲覧やコメントをするのみで、動画を投稿するのは一部のインフルエンサーやクリエイターです。TikTokで口コミを生むためにはインフルエンサーとのコラボレーションがポイントになります。
口コミを増やす上での注意点
ここからは口コミを増やす上で気を付けてほしい注意点について解説していきます。
ステルスマーケティングをしてしまうと場合によっては景品表示法違反となる可能性もあるので気をつけてください。また、Googleの「マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー」に違反するとGoogleビジネスプロフィールの機能が制限される可能性もあります。
出所:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。
自作自演は禁止
当たり前ではありますが、ショップ側で顧客になりすまして自作自演の口コミ投稿を行うことは明確に禁止されています。
Google マップを使って他人、他のグループや組織のなりすましを行わないでください。これには以下が該当します。
他人、グループ、組織になりすまして投稿または共有されるコンテンツ。
確認済みの信頼できる情報源になりすましているコンテンツ。
虚偽の口コミを投稿することは顧客の信頼を失うことになりますので、絶対に行わないようにしましょう。
インセンティブで口コミ投稿依頼をしない
Googleは「マップユーザーのコンテンツに関するポリシー」において、企業がインセンティブを提供することで口コミ投稿を依頼することを禁止しています。
企業が提供するインセンティブ(金銭的報酬、割引、無料の商品やサービスなど)が誘因となって投稿されているコンテンツ。
金銭的報酬や商品、サービスだけでなくクーポンも禁止されています。
Googleの口コミ投稿プレゼントキャンペーンは実施しないようにしましょう。
アンケート実施後の選定的な口コミ依頼はNG
Googleは肯定的な口コミを選択的に募ること自体も禁止しています。
例えば、顧客にアンケートを実施し、評価が高かった顧客にのみGoogleの口コミ投稿を誘導する、といった手法もポリシー違反となる可能性があります。
顧客からの否定的なクチコミの投稿を妨げたり禁止したり、肯定的なクチコミを選択的に募ったりする行為。
高評価の強要をしない
Googleのポリシー以前の問題ですが、顧客に高評価を強要しないようにしましょう。
明示的に高評価を求めていなくても、暗黙のプレッシャーで実質的に高評価しないといけない状態を作ることも顧客にとって居心地の良い体験とは言えません。
ネガティブな口コミも大切に
どんなに素晴らしいサービスを提供していても、一定の割合でネガティブな口コミも投稿されてしまうものです。
ネガティブな口コミに対して感情的に反論するのはおすすめしません。「お客様が貴重なフィードバックをくださった」という気持ちで口コミを参考にしてみましょう。
ネガティブな口コミに返信をする場合は、来店いただいた感謝を伝えるとともに、ご満足いただけなかったことへの謝辞、フィードバックをくださった感謝を伝えるといいでしょう。
悪質な誹謗中傷の場合、Googleビジネスプロフィールから不適切なクチコミを報告することが可能です。
参考:ビジネス プロフィール上の不適切なクチコミを報告する
SNSで口コミを増やして店舗売上増加に成功した事例
ここからはSNSで口コミを増やして店舗の集客に成功した事例をご紹介します。
外食チェーンの口コミ増加事例
讃岐うどん専門店「丸亀製麺」
讃岐うどん専門店として、全国に800以上の店舗を構える丸亀製麺様。
#丸亀製麺さん暑いです #丸亀製麺さん暑いです などのハッシュタグを用いた、Xキャンペーンを実施し、短期間でXトレンド1位を2度獲得。
X上の口コミを大きく増加させることに成功しました。

事例詳細:【事例】丸亀製麺、短期間でTwitterトレンド1位を2度獲得!成功の鍵を握ったのは「データ分析」
カフェの口コミ増加事例
ハワイアンカフェ「コナズ珈琲」

「いちばん近いハワイの食卓」をコンセプトに全国40店舗を運営するコナズ珈琲。
Instagramの運用を強化し、「発見タブ」におけるレコメンド露出が大幅に増加。
月のフォロワー増加数は2倍以上に増え、UGCも月に300件増加させることに成功しました。
洋菓子店の口コミ増加事例
洋菓子店「シャトレーゼ」
お菓子メーカーであり、販売店舗を運営するシャトレーゼ様は、若年層へのアプローチに課題を感じ、X活用を開始しました。UGCを生み出すアカウント運用やX広告、参加型コンテンツ企画を実施した結果、UGC投稿数が1年で約8倍に増加し、店舗売上の増加にも寄与しました。
UGCの創出とそれに伴うUGC増加を狙い、一例として「レモン・ザ・スーパー」という商品を使った投稿を行いました。
上記の投稿後、シャトレーゼのツイートを真似たUGCが発生。
公式アカウントによるUGCのリポストも実行したことで、「公式アカウントにRTされると当該投稿だけエンゲージが跳ね上がる→承認欲求が満たされ再度UGC投稿するようになる」という循環も生まれ、RTを目にしたユーザーからの新たなUGCも創出されました。

事例詳細:クチコミ数が1年で約8倍! 店舗売上の増加にも寄与した、お菓子メーカー・シャトレーゼのTwitter活用
アパレルの口コミ増加事例
アイウエアブランド「JINS」
アイウエアブランドのJINS様。日本国内で509店舗を展開しています。
Xで発信する情報やフォロワーとのコミュニケーションに課題を感じ、UGCを増加させる運用方針に大きく転換。
その結果、1年でUGC数が約380%、指名検索数が約165%に成長しました。
事例の詳細についてはMarkezineの記事で紹介されているので、下記からご覧ください。
事例詳細:1年でUGC数が約4倍に!JINSに聞く、企業SNSの本質的価値とブランドの資産化
口コミ増加施策ならホットリンクにご相談ください
ホットリンクは長年、飲食店やカフェ、アパレル店舗、洋菓子店など、数多くの店舗ビジネスの口コミ増加の伴奏をしてきました。
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まずは問い合わせてみる