SNSコラム

丸亀製麺と語る、Twitterを売上につなげる戦略【イベントレポート】

2021年06月22日
Twitter活用 | 外食業界向け

2021年1月19日、ホットリンクの支援先企業である丸亀製麺様とTwitterジャパンとの共催セミナー「丸亀製麺・Twitter社と語る外食サービスの売上を伸ばすTwitter活用」が開催されました。

コロナ禍で起きた消費行動の変化により、外食産業も大きな影響を受けました。業界全体が厳しい状況の中で、2020年秋に販売された丸亀製麺様の「タル鶏天ぶっかけ」は初速の売上が予測の1.9倍を達成。
売上を伸ばすポイントとなったのは、Twitterへの注力だったそうです。

本記事では、丸亀製麺様のマーケティング統括部・コミュニケーションデザイン部プランニング課課長・小西香織様による第1部「外食サービスの売上を伸ばすTwitter活用」、ホットリンクのプランニング部部長・増岡宏紀による第2部「外食企業におけるSNS活用のポイント」のダイジェストをご紹介します。

丸亀製麺、Twitterの役割は「ブランド認知~再来店の促進」

丸亀製麺は、「ブランド認知から再来店まで促す広い役割」をTwitterに置いています。

 

小西(敬称略):
丸亀製麺のTwitterの運用には
「商品・ブランド認知を最大化してTVや他媒体を補完する」「好意度やファンを獲得して売上につなげる」目的があります。目的達成のために3つの戦略を取りました。

ひとつ目の戦略は「丸亀製麺アカウントのファンを増やし、メディアとして大きくする」ことと、小西様はいいます。

図表:ホットリンク

小西:
マーケティングファネルをベースに考えると、SNS活用のミッションは、ファネルの幅を広げ、購入の角度を広げていくことにあると考えています。ファンの方々から語って頂けるメディアに育ててきました。そのために必要だったのは、
普段の運用です。

情報発信を増やして認知形成の土壌を作るだけでなく、ユーザーに飽きられないことも重要。心がけているのは、「知らなかった気づきや、思わず発話したくなる投稿のネタ探し」とのことでした。

二つ目の戦略は、「丸亀製麺の情報に絶えず接触している状態を作る」こと。

丸亀製麺を好きなお客様がUGCを投稿し、その投稿が第三者の目に触れることで来店が生まれ、新規のお客様がまたUGCを投稿する「拡散の輪」の発生を意識しているそうです。

三つ目の戦略が「認知を最大化させ売上を獲得する」こと。

丸亀製麺の話題を提供し続け、ブランド認知を途絶えないようにすることが、お客様の来店意欲につながります。

たとえば、新商品のプロモーションの設計として「ティザー(事前告知)」「ローンチ(販売開始)」「サステイン(ピーク後)」の期間ごとに情報を届けたい層を定め、話題にしてもらえるような情報を提供し、UGC創出を目指します。

Twitter上での施策と売上の相関性を確認

絶えず話題を生む仕掛けについて、小西様は「タル鶏天ぶっかけ」のプロモーション事例を紹介しました。

 

小西:
タル鶏天ぶっかけの企画は「あなたが選ぶ!うどん総選挙」という企画から始まりました。熱量の高いファンの声を起点に「第三者からのオススメ」としてクチコミの輪を広げ、丸亀製麺のファンの方以外も来店したくなる仕掛けを行なっていきました。

「ロイヤリティの高いお客様(丸亀製麺・タル鶏天ファン)→ライトにご利用頂くお客様→アニメや漫画・声優好きな方・大食い・ボリューム重視な方」など、ロイヤリティの高いお客様を起点に、細分化された属性を設定。各属性のお客様に刺さるコンテンツを通じて発話を促し、お客様に「自分ごと化」をして頂く狙いがありました。

上記の目的を達成するために行なったのが、先述した期間ごとのコミュニケーション設計です。

ティザー期(事前告知):
復活が決まった「タル鶏天ぶっかけ」の公約を発表。叶えたい公約を選んでもらうことで、ファンを中心に盛り上げを狙った。

ローンチ期(販売開始)
販売開始日の盛り上がりを狙った引用リツイートキャンペーンで、ハッシュタグ企画「#丸亀製麺さん推しが尊いです」を実施。声優を起用したライブ配信などを通じて、アニメ好きな層からの発話を狙い、トレンド入りに成功。

サステイン期(ピーク後):
話題維持と再来店を目的に、クーポンキャンペーン「#タル鶏天は罪の味」を実施。大食い層を巻き込み、トレンド1位を達成。
最後に、小西様は「売上と話題量の関連」を語りました。

 

小西:
これまでも、純粋なUGCがたくさん出てくると、週末の売上が伸びる傾向がありました。それが今回、Twitter上の言及数とUGCと売上を比較すると、施策の次の週末に売上が伸び、Twitter上での施策と売上は相関することが明らかになった次第です。


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重要なのは1対n/N対n、両軸での情報発信 

第2部ではプランニング部・部長の増岡が、「外食企業におけるSNS活用のポイント」を紹介しました。

従来の情報伝搬の形は、TVCMや雑誌などのマスメディアを中心とした「1対n」が主流でした。 しかしインターネットやスマートフォン、SNSの台頭で「誰もがパーソナルメディアとなる時代」に変化し、情報伝播の形は「N対n」になりました。

 

増岡:
それまでは情報の受け手だった人たちが、自分のメディアを持ち、発信ができるようになりました。メディアの数は数十から数千万に変わりました。増えたメディアを動かすには「N対n」の観点を持つ必要があります。

お客様同士でオススメの情報を教え合ったり、UGCを創出したりなど、アーンドメディア発想で行なわれるのが「N対nのユーザー発信」です。オウンドメディア/ペイドメディア発想で行なわれる「1対nの自社発信の伝え方」と両方の観点を持つことが重要です。

特に外食産業は、UGC活用の主戦場となっています。


増岡は、UGCが重要な理由を3つ挙げます。

1:情報の信頼性が高い 

=情報爆発の時代では「信頼性が高くない情報」はそもそも見てもらえない 

2:行動転換(態度変容)が起こりやすい

=認知だけではなく、その後のお客様の行動・購買行動まで影響する

3: シェアされやすく、多くの人に届く

=企業の宣伝に貢献したくてSNSをやっている人は少ない。UGCは、お客様の共感を得てシェアされることで、多くの人に届きやすい 

UGCと指名検索は相関し、指名検索と売上は相関しています。

図表:ホットリンク

つまり「UGCが増える→指名検索が増える→売上が伸びる」傾向があるのです。この一連のサイクルも含めた、SNS時代特有の購買行動プロセスが「(※1)ULSSAS」です。

(※1)「ULSSAS」とは……
UGCを起点とした、フライホイール型の購買行動プロセス。
詳細はこちらから。
ULSSAS(ウルサス)とは

UGCの中長期的な積層を目指す仕組み作りを

「自社がどの立ち位置にいるのか? どのような戦略が有効か?」など、SNSとの相性診断ができる「(※2)三枚おろし」という手法あります。

「UGCが出ているか?」「指名検索はされているか?」という切り分けを行ない、成果への到達の距離感とコスト感が見えてきます。

 


図表:ホットリンク

 

増岡:
外食企業の多くは、「UGCも指名検索もある」あるいは「UGCはないが指名検索はある」ケースが当てはまります。

自社のブランドのUGC数をチェックしてから、方針と施策の方向性を決めることをオススメします。丸亀製麺は「UGCも指名検索もある」ブランドだったので、さらにUGCを増やす企画を実施しました。

 

(※2)「三枚おろし」とは……
SNS活用の相性について、UGCと指名検索の有り/無しから切り分けるメソッド。
詳細はこちらから。
三枚おろし理論とは

 

丸亀製麺は「キャンペーン実施の度にUGC数が伸びている」状態でした。しかし、キャンペーンやリツイートを除くとUGC件数は横ばいとなっており、オーガニックのUGCの積層に課題感がありました。そこで、オーガニックのUGCを現状よりもっと増やしていく方針を立てたのです。

 

増岡:
一過性のバズだけではなく、中期的なUGC積層型の成果を目指していくことが重要です。そのためには、瞬間のコンテンツ勝負ではなく、自然発生的なUGCが増えていく仕組みを作る必要があります。

支援の成果として、緊急事態宣言時にはUGCが減少したものの、2020年10月以降は昨年を上回る数値を更新。行動変容を促された、オーガニック投稿(丸亀製麺を「食べた・食べたい」を含むツイート)が増加しました。

データ分析が寄与した、2度のトレンド1位獲得

増岡の登壇パート終盤では、2020年8月に販売した「氷うどん」のキャンペーンが紹介されました。

 

増岡:
夏限定の新商品を話題にするため、「暑い時食べるもの=丸亀製麺の氷うどん」の認知を獲得し、店舗来店を促すキャンペーン企画です。
Twitterトレンド1位を2度獲得し、商品の話題が販売終了時まで継続しました。

 

■「氷うどん」のキャンペーン企画

・「#丸亀製麺さん暑いです」をつけて「暑いこと」や「熱い気持ち」を投稿してもらう

・オーガニック投稿の企画:1日20名限定で公式からリプライが来る

・時間限定のプレゼントキャンペーン:オートリプライにより、その場で当落が分かる


こちらのキャンペーンは、小西様が解説した「#丸亀製麺さん推しが尊いです」のハッシュタグとともに、トレンド1位を獲得。
企画の裏側にあったのは、「夏にはユーザー属性を問わず『暑い』という投稿が自然に急増する」というデータ分析によるリサーチでした。

そこで立案されたのが、オーガニックでの発話が多い「暑い」というツイートに乗っかるハッシュタグです。幅広いTwitterの利用者の皆様に「自分ごと化」してもらうようなハッシュタグを作ることで、UGC数の最大化を狙い、反響を呼ぶ結果となりました。

記事内では紹介しきれなかった共催セミナーの詳細は、こちらの無料動画からご確認いただけます。
ぜひ、御社のSNSマーケティングの改善にお役立てください。

【動画】丸亀製麺・Twitter社と語る外食サービスの売上を伸ばすTwitter活用

 

ホットリンクでは、UGCを活用したマーケティングのご支援をさせていただいております。詳しくはTwitterマーケティングのページをご覧ください。また、SNSを活用した独自性の高いマーケティング施策で、クチコミによるファンの増大化と売上アップに成功した事例はこちらをご覧ください。

 

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