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ソーシャルメディア、特にSNSでマーケティングをするとなると、以下のようなことを真っ先に想像しないでしょうか。
残念ながら、これらの認識は多くの誤りを含んでいます。そして、誤った認識のままSNSを活用しても、その力を最大限引き出すことは難しいでしょう。こういったSNSに対する誤解は、他にも色々あります。以下に、「SNSマーケティングでよくある8つの間違い」をまとめてみました。皆さんのSNSに対する認識が誤っていないか、確認してみてください。
SNSマーケティングでやれること・やるべきことは、アカウントの運用に留まりません。アカウント運用だけの発想だと、発信する情報のリーチを高める(いいね数・RT数・インプレッション数)しか考慮しない、となりがちです。しかし実際には、企業ではなくユーザーが発生させるUGCによって、アテンションが増えていく側面があります。SNSの効果は、アカウントに留まらないのです。このように視野を広げるだけでも、SNSのポテンシャルをより引き出すことができるようになるでしょう。
SNSの成果は、SNSが標準で提供しているこれらの分析ツールだけでは、ごく一部しか把握することができません。これらのツールが表示している情報だけでは、UGCによって生まれた認知を推測することは難しいですし、どのようにUGCが発生しているかの質的分析も行えません。また、SNSで話題が広がると指名検索が増えていくなど、SNSの成果はSNS外にも広がっていきます。検索数など、他の指標やツールと組み合わせて、効果検証をする必要があります。
確かにSNSではしばしば、「中の人」の活躍によって、ブランドの知名度が大きく上がることがあります。しかしながら、中の人の個性を活かした運用に、再現性はありません。中の人の配置転換や退職などが起これば、同じ成果を継続することが難しくなります。SNS運用は、センスや採用に頼らなくても、成果を出すメソッドは十分に存在します。そしてその基本的なメソッドさえできていないのが、多くの企業の現状です。センスに頼らない再現性のある運用だけで、多くの企業は十分な成果を得られるでしょう。
SNSでリーチを伸ばすには、フォロワーの多いインフルエンサーに取り上げてもらうことが重要と考えている人は多いです。それは半分正解であり、半分は誤りです。確かにインフルエンサーに取り上げられることで認知が一気に拡がることはありますが、インフルエンサーが企業発信の情報を取り上げたり、RTしたりすることは、それほど多くありません。つまり、インフルエンサーは「あまり拡散してくれない人」であることが多いのです。
それよりも、ツイート数が多く躊躇なくRTしてくれる人や、フォロー数が少ないゆえに、企業の情報がタイムラインに流れやすい人を重視すべきです。こういった人は、情報に触れ、アクションを起こし、情報を拡散してくれる可能性が高い人たちです。人気者であるインフルエンサーより、もっと身近にいるファンを大事にするというのが、企業がSNSを活用するうえでの鉄則です。
企業のSNS運用は、お知らせをただ発信するだけのニュースアカウントになっていることが非常に多いです。SNSを単なる情報発信メディアの一つと捉えていると、その価値を十分に活用はできないでしょう。そもそもSNSは、パーソナルメディア(各個人のアカウント)の集合体です。企業アカウントは、その集合体の構成要素の一つに過ぎません。その最大の特徴は、個人も企業も関係なく、双方向のコミュニケーションを取ることができることです。この特性を活用してこそ、SNSでマーケティングを行う意味が出てくるのです。
SNSが成功したかどうかをフォロワー数やSNS経由の流入数だけで見るのは典型的な誤解です。この発想だと、単にフォロワーや流入を増やすためだけの奇抜な施策であっても成功ということになってしまいます。ホットリンクでは、アクション数・指名検索数・UGC数もKPIに含めることを推奨していますが、大事なのは、マーケティング戦略全体の課題を捉え、その課題に対してどういった目的でSNSを活用するのか、その目的が達成できたという判断はどの指標で行うのが良いのか、という観点からKPIを設計することです。
フォロワー数を目標に置くと、フォロー&リツイートキャンペーンのような、インセンティブを用いてフォロワーを増やそうとしてしまいがちです。しかし、数字上は多くフォロワーを抱えることができても、懸賞目的のフォロワーが購買に至ったり、長期的な売り上げにつながったりすることは稀ではないでしょうか。また、懸賞だけを目的とした、懸賞アカウントも多数存在しています。このようなアカウントは、キャンペーンをRTすることはあっても、フォローした企業の情報をRTすることはほとんどありません。このように考えると、フォロワーの数以上に、フォロワーの質こそが、SNSマーケティングにおいては重要といえます。
SNSは確かに、隙間時間や受動的な態度で利用されることが多く、直接の購買につながることはそれほど多くありません。皆さんも、SNSで見かけてすぐにお店に駆け込んだり、ECサイトにアクセスしたり、といった経験がそれほど多くはないでしょう。しかし、だから購買に影響しないとはいえません。SNSでの認知をきっかけに、ブランドに関心を抱き、後日購買行動に移っていくことがあります。データ計測の観点でいえば、SNSで認知しても、その後検索エンジンを経由してしまうと、そのコンバージョンは、自然検索にカウントされてしまいます。しかしこのような購買は、自然検索ではなく、SNSの影響と考えるべきでしょう。このように、購買に与える間接的な影響も含めて考えると、SNSの価値はより大きく感じられることでしょう。
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