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【2026年6月最新】Xの「おすすめ」はどう決まる? 公開コードから読み解くアルゴリズムと、運用に活かす7つのポイント

更新日:2026年6月15日
公開日:2025年12月22日
SNSコラム | X活用

2026年5月15日、Xは「おすすめ(For you)」に関わる最新のコードを公開しました。


出典:https://x.com/elonmusk/status/2055277918633562153

今回の更新では、投稿が「おすすめ」の候補として集められて表示されるまでの流れに加えて、投稿内容や品質がどのように評価されているのかも、より詳しく読み取れるようになりました。

ホットリンクでは、データサイエンティストやSNSコンサルタントを中心にこのアルゴリズムを精読し、2026年6月時点で確認できた情報を整理しました。今回のアップデートによって企業アカウントの運用方針が大きく変わるわけではありませんが、エンゲージメントや会話文脈、反応の質、アカウント全体の傾向を重視する考え方は、引き続き大切だと読み取れます。

本記事では、公開情報から確認できる範囲で、X運用に活かせるポイントを解説します。

Xの「おすすめ(For you)」に表示されるまでの全体フロー

公開されたソースコードから、「おすすめ(For you)」タイムラインは、以下の工程を経て組み立てられていることが読み取れました。

①候補生成
フォローしているアカウントの新しい投稿に加え、フォローしていないアカウントの投稿の中からも、ユーザーの行動履歴や興味関心に近いものを幅広く集める。


②フィルタリング

集めた候補から、重複投稿、古い投稿、自分の投稿、ミュートキーワードを含む投稿、ブロック済み投稿者による投稿などを除外する。


③スコアリング

Grokで利用されているAIのアルゴリズムをベースにした、X独自のおすすめ表示用AIモデル「Phoenix」などを使い、「そのユーザーが反応しそうか」を予測してスコアを付与する。さらに、複数の予測結果を統合し、表示順を判断するための基準となるスコアを算出する。


④可視性・品質フィルタ

ブロックやミュート、センシティブ判定、スパム・安全性判定などを反映し、「そもそも表示対象外となる投稿」を除外する。


⑤ミキシング/最終出力

スコア付与済みの投稿群をもとに、並び替えや重複・過密の調整を行い、広告や各種モジュールを所定の位置に差し込んだうえで、1本のタイムラインとして画面に表示する。

各工程でどのような処理が行われているのか、以下に詳述します。

工程①候補生成

フォローしている・していないアカウントの投稿を含めて、「表示候補になり得る投稿」を幅広く収集する工程です。複数の候補ソースから投稿を集め、後続工程を通じて結果的にバランスを取る設計になっています。

フォローしているアカウントの投稿は比較的新しいものを中心に、フォローしていないアカウントの投稿は、ユーザーの行動履歴や興味トピック、属性・利用環境と投稿内容との近さをもとに候補として抽出されます。

このように、フォローしているアカウントの投稿は「フォロー関係と鮮度」を、フォローしていないアカウントの投稿は「ユーザーとの関連度」を中心に集められます。

なお、ここでいう行動履歴には、直近に反応した投稿、その行動種類(いいね、返信、リポストなど)、投稿者情報などが含まれます。また、ユーザー属性や利用環境には、アクセス元の国や地域、利用言語、推定された性別などが含まれます。

工程②フィルタリング

工程①で集められた候補に対して、重複投稿、古い投稿、自分の投稿、ミュートキーワードを含む投稿、ブロック済み投稿者による投稿などを除外する工程です。

ここでは、投稿の良し悪しを細かく評価するというよりも、「そもそも後続のスコアリングに回すべきではない投稿」を取り除くことが目的です。たとえば自分自身の投稿は、候補として集まることはあっても、この工程で除外されます。

候補を整理したうえで、工程③のスコアリングへ進みます。

工程③スコアリング

工程②を通過した候補に対して、Grokで利用されているAIのアルゴリズムをベースにした、X独自のおすすめ表示用AIモデル「Phoenix」などを用いて、「その投稿があなたにとってどれだけ価値が高いか」を予測スコアとして算出する工程です。ここで算出されるスコアは、後続のミキシング工程で表示順を決めるための重要な判断材料となります。

どんなふうにスコアが算出されるのか

特徴量の抽出(feature extraction)
投稿ごとに、モデル入力用の特徴量を組み立てます。例えば以下のようなデータです。

・投稿内容:テキスト、メディアの種類(画像/動画)
・投稿者の特徴:過去のエンゲージメント実績
・関係性特徴:あなたと投稿者の接点(フォロー関係、過去の反応など)
・時間的特徴:投稿からの経過時間
・トピック特徴:関心トピックとの距離
→各投稿の特徴を抽出する段階です。

マルチタスク学習による行動確率の予測
抽出された特徴量をもとに、Phoenixを用いて、投稿を表示した際に起こりうる各行動の確率を同時に推定します。最新のコードでは、計22種類の指標を予測しています。

予測される指標(合計22種類)
・ポジティブアクション:15種類
 favorite : いいねする
 reply : 返信する
 retweet : リポストする
 photo_expand : 画像を拡大表示する
 click : 投稿をクリックして詳しく見る
 profile_click : 投稿者のプロフィールを開く
 vqv : 動画を一定以上しっかり視聴する
 share : 投稿を共有する
 share_via_dm : DM経由で共有する
 share_via_copy_link : リンクをコピーして共有する
 dwell : 投稿上で一定時間滞在する
 quote : 引用リポストする
 quoted_click : 引用先の投稿をクリックして見る
 quoted_vqv : 引用先に含まれる動画をしっかり視聴する
 follow_author : 投稿者をフォローする

・滞在時間関連:2種類
 dwell_time : 投稿上に滞在した時間
 click_dwell_time : クリック後にその先で滞在した時間

・ネガティブアクション:5種類
 not_interested : 「興味なし」を選ぶ
 block_author : 投稿者をブロックする
 mute_author : 投稿者をミュートする
 report : 投稿を報告する
 not_dwelled : ほとんど滞在せずに読み飛ばす

※実績値ではなく、Phoenixが推定した「未来の反応確率」が用いられます。
 具体的なスコア算出方法や重み付けについては非開示です。

スコア統合(予測スコアの算出)
・22種類の行動確率に重みを掛け合わせ、投稿ごとの総合スコアを算出
・スコアが高い投稿ほど、「反応される可能性が高い」と評価される


※重み付けの具体的な値は公開されていません。なお、このスコアは、最終的な表示順を直接確定するものではなく、工程⑤で並びや差し込みを判断するための基準として使われます。

工程④可視性・品質フィルタ

工程③でスコアが付与された投稿群に対して、「そもそもタイムラインに表示してよいか」を判定し、明確に表示不適切なものを除外するフェーズです。

この工程では、表示順そのものを決める処理は行われず、主に安全性や信頼性の観点からのフィルタリングが行われます。前回はGrokも活用されていましたが、今回のコードでは「Grox」という内部システムが、投稿内容の理解やスパム検出、安全性判定などを担っています。Grokと名前が似ていますが、Groxはコンテンツの品質や安全性を判断するための仕組みです。

このフェーズで行う主な処理

可視性フィルタ(Visibility Filter)
・ブロック/ミュート関係にある投稿の除外
・センシティブ設定や年齢制限に基づく表示制御
・「安全性フラグ」が付与された投稿の抑制

品質フィルタ(Quality Filter)
・スパム確率やbot判定にもとづく低品質投稿の除外
・信頼性の低いアカウントからの投稿の抑制
・安全性や信頼性の観点で問題があると判定された投稿の制限
→ここでは「順位を下げる」のではなく、「そもそも表示しない、またはほとんど表示されないようにする」判断が中心となります。

工程⑤ミキシング/最終出力

スコア付与や可視性フィルタを通過した投稿群をもとに、「どの投稿を、どの位置で、どの順序で表示するか」を組み立て、最終的に1本のタイムラインとして画面に表示するフェーズです。

工程③で算出されたスコアは重要な判断材料として用いられますが、ここでは単純なスコア順ソートではなく、構成ルールにもとづいたミキシングが行われます。

工程③が「どの投稿を評価するか」を数値で判断する工程だとすると、工程⑤は「それらをどう配置し、どう見せるか」を決める工程です。

このフェーズで行う主な処理

投稿ソースの統合とミキシング
・複数のパイプラインから供給されたオーガニック投稿を統合し、提案コンテンツやモジュールを含めて、1本のタイムライン構成を作ります。

広告の組み込み
・広告は通常の投稿とは別の仕組みで選ばれ、タイムラインを組み立てる途中で専用の処理によって差し込まれます。
・広告と通常の投稿がスコアで直接競い合うわけではなく、投稿の並びを大きく崩さない形で、あらかじめ決められた位置に配置されます。

位置指定・順序制御
・決まった位置への挿入や表示数の上限、特定タイプのコンテンツが続きすぎないようにするなど、いくつかのルールを順番に適用しながら、最終的な並びを整えます。
・そのため、スコアが高い投稿であっても、構成上の理由から表示位置が前後することがあります。

重複・過密の調整
・同じ投稿者やトピックスが過度に続かないように整理されます。

レスポンス生成
・最終的に確定したタイムライン構成をもとに、画面表示に必要な指示情報や、ページ送りのための情報、付随するデータをまとめたレスポンスが生成され、ユーザーに返されます。

運用に活かす7つのポイント

ここまで見てきた通り、Xの「おすすめ」は単一の指標で決まるものではなく、複数の工程と多様なシグナルを組み合わせて表示が制御されています。その前提を踏まえたうえで、日々の運用で意識したいポイントを整理します。

■エンゲージメントは重要な指標として追い続ける

アルゴリズムが複雑化しているとはいえ、反応される投稿が評価されやすい構造自体は変わっていません。いいね、リポスト、返信といったエンゲージメントの数や率は、候補生成やその後の評価において、引き続き重要なシグナルであることが読み取れます。

今回のコードでも、Phoenixが複数の行動確率を予測し、それらをもとにスコアを算出する構造が確認できます。まずは、「ユーザーから反応されるか」の観点で日々の運用に注力し、振り返りを行いましょう。

■いいね・リポスト・返信以外の指標にも目を向ける

工程③では、さまざまな行動シグナルが参照され、最終的には「反応されそうかどうか」の確率が評価されます。いいね数やリポスト数といった分かりやすい指標だけでなく、プロフィール遷移、メディアのタップ、滞在時間なども含めて評価されている可能性があります。

投稿が伸びた、あるいは伸びなかった理由を考える際には、複数の指標を定点観測することで、要因を立体的に捉えやすくなります。

■「どの文脈で発話されたいブランド」か逆算して投稿を考える

フォロー外の投稿が推薦される工程を見ても、アルゴリズムは「誰が、どんな話題や会話に反応しているか」を見ています。今回のコードでも、Phoenixはユーザーの行動履歴と投稿内容の近さをもとに、フォロー外の投稿を見つける役割を担っています。
そのため、自社の情報を届けたいユーザーが普段反応している話題を把握し、その文脈に沿った投稿を増やすことが重要です。商品やサービスの告知だけでなく、ユーザーが関心を持つ会話に自然に参加していくことが、フォロー外への広がりにもつながると考えられます。

■話題のトピックにタイムリーに乗る

「今この瞬間に盛り上がっている話題」にどれだけ早く反応できるかが、表示候補として抽出されやすくなると読み取れます。トレンドに入りやすいモーメント(○○の日)や、X上の旬な話題を捉えて会話に入りにいく姿勢が、結果的におすすめ表示につながりやすくなっています。なかでも、自社のアカウントが属するコミュニティ内で盛り上がっているトピックに早く乗る姿勢が大切です。

■フォロワーとのコミュニケーションと反応率を大切にする

フォロワー数そのものよりも、フォロワーとの関係値は引き続き重要です。返信や会話が多いアカウントは、結果として評価が積み上がりやすいと考えられます。既存フォロワーから安定して反応が得られている状態は、結果的におすすめ表示につながりやすい構造だと読み取れます。

■投稿単体ではなく「アカウント全体の傾向」を意識する

アルゴリズムは投稿単体だけでなく、アカウント全体の過去の反応傾向や振る舞いも踏まえて評価していると読み取れます。短期的な当たり外れだけでなく、中長期でどんな投稿を積み重ねているかを意識することも重要です。

■オーガニックにこだわりすぎず、広告も現実的な選択肢として考える

ここまでの解説からも分かるように、オーガニック投稿が「おすすめ」に表示されるまでには多くの工程があり、不確実性も高いと言えます。

すべてをアルゴリズム理解と運用努力で突破しようとするよりも、目的や状況によっては広告を活用したほうが、費用対効果が高いケースも少なくありません。オーガニックと広告を切り分け、それぞれを適切に使い分ける視点も、今後のX運用では重要になってきます。

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