SNSコラム

“UGC=お客様の声”を商品に還元。明治「うずまきソフト」に見るUGC活用

2024年02月01日
事例 | 食品業界向け

最終更新日:2024年2月1日

ホットリンクでは、2020年6月より株式会社明治様のSNS活用を支援しています。

2023年9月、同社が実施した「うずまきソフト」のパッケージ変更が、ネット上を中心に話題を集めました。

 

明治様の公式Xアカウントには、「スーパーで二度見した」「見かけたら買ってみます」など、好意的なコメントが寄せられました。実はこのパッケージは、X(旧Twitter)ユーザーの「うずまきがうますぎに見える」というUGCをきっかけに誕生しました。

UGCとはUser Generated Contentの略称で、ユーザーによるSNSへの投稿を指す言葉です。詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ!

そこで今回は、株式会社明治 広報部様と、同社のご支援に携わっているホットリンクの草部 萌・今井 あきにインタビューを実施。UGC活用の一例として、「明治 うますぎソフト」のパッケージ化に至った経緯や反響をご紹介します。

(執筆&編集:倉内夏海

インタビューに登場するメンバー

株式会社ホットリンク コンサルティング本部 コンサルティング4部
草部 萌
2021年6月にホットリンクに入社。入社時から現在まで、明治様のXやInstagramアカウントの運用を支援。その他にも、食品メーカーやコスメブランドを中心にSNSコンサルティングを担当中。

株式会社ホットリンク アドテクノロジー本部 アドテクノロジー部
今井 あき
2021年9月にホットリンクに入社。入社時から2022年夏まで、明治様のXアカウントの投稿作成を担当。育児休業を経て、現在はアドテクノロジー部にて複数社のSNS広告運用を担う。

「うますぎソフト」誕生経緯

■2021年11月
Xで「うずまきがうますぎに見える」というUGCを発見

■2021年12月
2022年2月投稿の編集会議にて、ホットリンクから明治様へ「まちがい探し」を提案し、採用される

■2022年2月
明治様のXアカウントにて「まちがい探し」の投稿を実施

■2023年7月下旬
期間限定パッケージ「明治 うますぎソフト」を発売。スーパーなどで目にしたユーザーによるUGCが多数投稿される

■2023年9月21日
【公式】明治うずまきソフトのXアカウントにて、期間限定パッケージに関する投稿を実施https://twitter.com/meiji_uzumaki/status/1704712623923794355

担当者もパッと見では分からなかった「まちがい探し」

―「明治 うますぎソフト」のパッケージ、私も近所のスーパーで見つけました。誕生したきっかけは、Xに投稿されたUGCだったと聞いています。

今井:そうです。2021年11月頃に、「うずまきがうますぎに見える」というUGCを見つけました。リポストするUGCの選定中に見つけたものです。画像もなく、一言だけのシンプルな内容だったんですが、「たしかに!」と私自身もすごく共感しました。

 選定基準を満たしていなかったので、明治様にはご報告しなかったのですが、私と同じように共感するユーザーは多いだろうと思い、投稿を考える際のアイディアとしてストックしていました。

草部:投稿内容を明治様に提案する際、まずはホットリンクの担当メンバーでアイディアを出し合います。

 当時、今井さんから「"うずまきがうますぎに見える"というUGCを見つけたので、投稿案に活かしたい」というアイディアが出て、社内でも「おもしろそう!」「投稿してみたいね」と盛り上がりました。

実際の投稿は、「"明治 うずまきソフト"のパッケージはどちらでしょう?」というまちがい探し形式になっています。単に「"うますぎ"に見えますよね」と投稿するのではなく、まちがい探しにしたのは、どのような意図があったのでしょうか。

今井:最初に、「うずまき」が「うますぎ」に見える画像を使いたいと考えました。そこから、いいねやリポスト、コメントが多く発生するような投稿形式を考えて、「まちがい探し」にたどりつきました。

 画像はホットリンクのデザイナーである、さやまさんに作ってもらったんですが、データをいただいた時、自然すぎて驚きました。

明治様:私たちも初めて投稿案を見た際、どこが間違いなのかがパッと見でわからず、「話題になるのでは」と思いました。

 フォロワーが楽しめる面白い投稿ですし、X上で盛り上がってエンゲージメントが高くなるのではと考え、採用させていただきました。

「まちがい探し」によって、ユーザーからの支持を再認識

―「まちがい探し」は、2022年2月に投稿されています。反響はいかがでしたか?

明治様:「上手くできている」「うますぎでも間違いではない」など、好意的なコメントが寄せられました。多くのお客様から支持されている商品であることを、実感しました。

 

明治様:投稿後、いいね!が急増し、いつもの投稿に対する反応とは明らかに違いました。最終的に1,400以上のいいね!をいただき、UGCもたくさん生まれて非常に良い投稿だったと思います。

今井:当時、「これがおもしろいんじゃないか」「Twitterライクにするなら、こうじゃないか」とあれこれ模索しながら投稿内容を作っていました。その中で、「もっとお客様の声(UGC)を活かした投稿を作れないか」とも考えていました。

 そこから、投稿を作る時間だけでなく、どのようなUGCが出ているのか、お客様が話題にしているポイントは何かを考える時間もきちんと確保し、そこでの気付きを投稿内容に反映するようにしました。

 「まちがい探し」もその流れで作成した投稿なので、反響をいただき、改めてUGCと向き合う重要性を感じました。ホットリンクが提唱していることを体現することができた上に、多くのユーザーに喜んでもらえたので、すごく嬉しかったですね。

Xで手応えを感じ、パッケージ変更を実施

―まちがい探しの投稿後、「うますぎソフト」をパッケージに採用した経緯を教えてください。

明治様:パッケージのまちがい探しが話題になったことから、実際に販売する商品のパッケージも「うますぎ」に変更したら、皆さまにもっと面白がっていただけて、話題化につながるのではないかと考えました。

 パッケージ自体は、2023年7月下旬より変更しており、現在も出荷しています。パッケージデザインが3種類あり、縦の正面・横の正面・側面のいずれかが「うますぎ」になっています。

―限定パッケージの発売後、反響はいかがでしたか?

明治様:メディアやSNSを通じ、多くの反響をいただきました。販売数についても好調に推移しており、商品が一時品薄になりました。

―ソーシャルリスニングツール「クチコミ@係長」を使ってX上のUGC数を見てみると、2022年7~10月が約1,500件だったのに対し、2023年7~10月は約3,600件でした。

・分析期間:2022/7/1~2022/10/31 および 2023/7/1~2023/10/31
・ワード:「うずまきソフト」
・対象メディア:X
※10%サンプリングデータを利用。本文に記載した数値は10倍に戻したもので、返信やリポストを含まない純粋な投稿数(オーガニックポスト)を指します。

明治様:今までは「定番アイス」という位置付けだったのですが、「SNSで話題になったあのアイス」という印象が付加されたことで、多くのトライアルユーザーの獲得に至りました。

 これからも、タイミングによっては「うますぎ」と「うずまき」が混在していますので、ぜひ店舗で見つけてみてくださいね。

UGC活用が共感や話題化を生む

―最後に、今回の限定パッケージの発売を振り返って、学びや感じたことがあれば教えてください。

草部:今井さんのお話と重複しますが、改めてUGCの重要性を実感しました。どのようなUGCが出ているのかを把握した上で、企業の公式アカウントからも発信すると、ユーザーに楽しんでもらえたり、共感が生まれたりするのだと学びました。

明治様:今回の限定パッケージについて、弊社としては敢えて大々的に発信していませんでした。それでも反響があったので、やはり「お客様ご自身で気付いていただくことが大きな話題を生み出すヒキになる」と、再認識しました。

 今後もさまざまなアイデアを通じて、アイス以外の部分でもお客様に楽しんでいただく企画・施策を考案していきたいです。

―明治様、ありがとうございました!

まとめ

食品・飲料・外食のように、手に取りやすく、周りの人に勧めやすい商品は、ユーザーがクチコミを出すハードルも低いと言えます。それらを扱う企業であれば、定期的に自社の社名や商品名で検索し、内容を把握しておくべきでしょう。

そして、「ユーザーが話題にしているポイント」を考察し、ぜひSNSでの発信やユーザーとのコミュニケーション、商品開発に活かしてみてください。

ホットリンクでは、UGCを活用したSNSマーケティングを支援しています。XやInstagram活用でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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