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この記事の内容
最終更新日:2024年3月15日
2021年5月12日、株式会社Mizkan様とともに「ミツカンに学ぶ食品メーカーのInstagram活用 - Instagram Hours」と題したウェビナーを開催しました。 Instagramアカウントをグロースさせるコツ、アカウントのフェーズごとの試行錯誤、ハッシュタグや投稿内容のPDCAについて伺ったものとなります。
ゲストは、ミツカン公式Instagramアカウント(フォロワー12万人)の運用担当者、株式会社Mizkanの平尾麻椰様。 ホストを務めたのは、ホットリンクのマーケティング部リーダー兼Instagram研究員・朝山高至です。
本記事では、朝山による第1部「Instagramアカウントをグロースさせていくコツ」と、株式会社Mizkan MD本部CRM課の平尾麻椰様による第2部「ミツカン公式Instagram運用事例」の一部を紹介します。
※記事内では紹介しきれなかった詳細は、こちらの動画からご確認いただけます。
第1部からはアカウントグロースに必要な「新規ユーザーへのリーチ」と「既存フォロワーとの関係構築」の2つをダイジェストでまとめていきます。
Instagramのアカウントをグロースさせるには、下記の2つの観点が重要です。
①新規ユーザーへのリーチ ②既存フォロワーとの関係構築
まずは、新規ユーザーのリーチを獲得する方法から解説していきます。
ひとつめは、「発見タブおすすめからの流入」です。 アカウントにもよりますが発見タブおすすめは、現在最も主要な流入元になっています。 発見タブおすすめの表示は、「候補のアカウントを抽出」→「アカウント候補の投稿からエンゲージメントの高い投稿をランキング化して表示」という仕組みで決められます。
図表:ホットリンク
候補アカウントに入るのは、「過去にエンゲージメント(いいね・保存など)したアカウント」か「過去にエンゲージメントしたアカウントの類似アカウント」です。
そして、「候補の中から発見タブでの上位に選ばれるには、保存や滞在時間、そしてコメント数といったポジティブな反応が多いことが重要」と朝山はいいます。
朝山: ランキングで重視されるのは「保存数」で、いいねより保存が優先されています。保存されるには、「ユーザーがどのような情報なら保存したいと思うのか?」を想像し、コンテンツを作ることが有効です。
滞在時間も大事です。カルーセルフォーマットを使って、ひとつの投稿に長く滞在してもらい、表示を増やしているアカウントもあります。 コメントを増やすには「絵文字から選択肢を選んでもらう」など、ユーザーが気軽にリアクションしやすい工夫が必要です。
エンゲージメントを獲得するには、フォロワーがオンラインの時間帯を狙うべきです。あらかじめ、インサイト機能からフォロワーがアクティブに動いている時間帯を分析しておきましょう。
新規ユーザーへのリーチを獲得する2つめの方法は、「ハッシュタグ検索結果でのリーチ」です。
発見タブおすすめの仕組み上、アカウント開設初期からおすすめによく表示されるわけでありません。 そのため、ハッシュタグトップで新規ユーザーにリーチを狙っていくこともポイントです。
次の3ステップで、投稿に付与する最適なハッシュタグを洗い出しましょう。
1:メインハッシュタグを洗い出す(例:#眼鏡) 2:メインハッシュタグの頻出ハッシュタグ分析(例:#眼鏡 → #メガネ #glasses #眼鏡女子) 3:検索窓から関連性の高いハッシュタグを探す(例:#カフェを入力 → #カフェ巡り #カフェ好きな人と繋がりたい)
朝山は「検索意図と投稿の関連性の確認も重要」と語ります。
朝山: 例えば「ピュアウォーター」というミネラルウォーターの投稿の関連ハッシュタグに挙がっている「 #ピュア」をチェックしてみます。「#ピュア」の投稿には、子どもの写真などがトップに表示され、ミネラルウォーターとの関連性が薄いことが分かります。
また、アカウントフェーズとハッシュタグの競合性も重要です。 上位表示されやすいのは、エンゲージメントが高い投稿です。投稿数が多いビッグハッシュタグでは、表示される難易度が上がります。育っていないアカウントの場合は、競合の少ないスモールなハッシュタグからアプローチしていきましょう。
フォロワー基盤ができると、フォロワーとの「親密度」を上げるためのコミュニケーション施策が重要になります。
Instagramのタイムラインは時系列順ではなく「親密度順」で並び、同じフォロワー数でも親密度が高いアカウントの方がリーチが伸びるためです。既存フォロワーとの親密度を高め、グロースする流れを作りましょう。
Instagramのアルゴリズムには、アカウントとの繋がり度の高さを示す「リレーションシップシグナル」が組み込まれています。 リレーションシップシグナルは、時間とともに減退することが推測されています。 そのため、既存フォロワーとの親密度はコツコツと上げていくことも大事です。
朝山は、既存フォロワーとの親密度の向上の仕掛けとして、ストーリーズやライブ配信の活用を提案します。
朝山: ストーリーズは新規ユーザーにはリーチしづらい一方で、フォロワーに見てもらいやすい機能となっています。 ストーリーズのスタンプ機能を活用し、二択のアンケートやQ&A企画、クイズなどインタラクティブなコミュニケーションを仕掛けましょう。
また、ライブ配信はフォロワーとの関係性が弱い状態でも、必ず左側に表示されます。
定期的にライブ配信を実施していけば、ストーリーズなどではリーチできない、関係性が弱いフォロワーとも親密度を高めていくことが可能になります。
DMでのコミュニケーションも重要です。
1対1でのコミュニケーションは対応しきれない部分もありますが、CSにサポート窓口として対応してもらったり、ストーリーズに絵文字で回答してもらったりしてDMでのやりとりを行うなど、工夫してみましょう。
・新規ユーザーには「発見タブおすすめ」と「ハッシュタグ」でリーチする
・発見タブおすすめの上位に選ばれるには、アカウントのテーマの一貫性と良質なコンテンツがポイント
・投稿との関連性の高いものを選定することが、ハッシュタグ活用のポイント
・エンゲージメントを高めるには、ストリーズやライブ配信を活用し、既存フォロワーとの親密度を向上させることが重要
第2部では、株式会社Mizkan平尾様から「ミツカンの公式アカウント立ち上げから現在までの運用実体験」が紹介されました。
2019年4月に立ち上がったミツカンの公式アカウントは、2021年5月時点で12万4千フォロワーを集めています。 主に、トレンドに合わせたレシピを配信しています。
平尾様によると、ミツカンの公式アカウントは「アカウント立ち上げ期→がむしゃら運用期→キャンペーン実施期→Instagram分析期→投稿内容分析期」という5つのステージを経て、現在の形に落ち着いたそうです。
ミツカンが公式アカウントを立ち上げた理由は「TVCMだけでは情報が届きにくい、コミュニケーションが取りにくい生活者がいたこと」でした。 しかし、「喜んで始めたが、最初は勘違いだらけだった」と平尾様は語ります。
平尾(以降、敬称略): 最初は「公式アカウントだからコンテンツ配信をしていたら自然とフォロワーがつくだろう」と思っていましたが、フォロワーはまったく増えませんでした。
・Facebookと同じ運用をしていたら、たくさんリアクションがくるだろう →いいねがつかない
・立ち上げてすぐに料理好きのInstagramユーザーが拡散してくれるだろう →拡散してくれるフォロワーがいない
そもそもInstagramが拡散に向いていないメディアであることにも気がついていなかった、という状況でした。
平尾様は、改善のために「アカウントの運用目的」「訴求内容」「クリエイティブ・ハッシュタグ」を見直し始めました。
平尾: まずはアカウントの運用目的を考え直しました。 Instagram自体の媒体特性を分析し、「どんな人に、どんな情報を、どのように日々の投稿で伝えていくことが大切か? その上でどんなことを達成したいか?」を考え、各SNSの媒体特性や目的を具現化していきました。
Instagramも含め、SNS全体のKPIとして定めたのは、「パーソナライズされたコミュニケーションを生み出し、生活者との距離を縮める」こと。ミツカンに親近感や共感を持ってもらい、身近に感じ、好きになってもらうことをゴールとしました。
次に平尾様が取り組んだのが、訴求内容とクリエイティブの改善でした。Facebookのクリエイティブの使い回しをやめ、日々の投稿頻度を増やし、クリエイティブや訴求方法を変えつつ、ユーザーの反応を分析したそうです。
平尾: 以前は、投稿内URLが遷移できないことやハッシュタグの使い方など、Instagram向けのクリエイティブを理解していませんでした。 そこで、クリエイティブのいいね数を比較するABテストやテキストの書き方を変更しました。
ハッシュタグの選定に関しても、改善を加えていきます。 以前は、商品に関連するワードが中心だったところを、「レシピ訴求に合うハッシュタグは何か?」を考え、レシピ配信ユーザーの使うタグや素材ワードに変えたそうです。
その結果、ハッシュタグからの流入が増加し、それに伴う形でimp数も増加するといった成果につながったそうです。
Instagramの媒体特性に合った運用が見えてきたところで、次に平尾様が取り組んだのは、キャンペーンによるフォロワー増でした。
ミツカン公式アカウントがキャンペーンを行った理由は3つありました。
・オーガニック投稿だけではフォロワー増加が難しい ・他社分析をした際に、ストーリーズを有効活用しているのに気がつく ・ストーリーズのスワイプ機能を使うには、フォロワー数が足りなかった
そこで、フォロワー増を目的にした「フォロー&いいねキャンペーン(※)」を実施。 「興味関心があるユーザーがフォローしてくれるか?」「既存フォロワーが離脱しないか」などの懸念点もありましたが、結果的にフォロワー数はプラス推移したそうです。
※2021年6月現在、プレゼントキャンペーンはガイドライン違反となっています。
4つ目のステージでは、「アルゴリズム分析とハッシュタグ分析」に取り組みました。
分析の結果分かったことは、
・フォロワーの増加とインプレッションは相関すること ・非フォロワーの流入はハッシュタグ流入からが多いこと
でした。
画像提供:Mizkan様
また、「ワードボリューム」「運用アカウントの表示数」「表示順」でハッシュタグも分析。 関連ワードと上位表示されている投稿のビジュアルを比較し、ミツカンアカウントと親和性が高いハッシュタグを見つけました。
例:#夕飯 →関連ワード「#今日の晩ご飯」 →上位表示されている投稿ビジュアルも、ミツカンの投稿と親和性が高い
例:#時短 →関連ワード「#時短術」 →上位表示の投稿はミツカンの投稿と親和性が低い
「発見タブ表示のアルゴリズム分析」も実施したところ、「保存数が多い日は、発見タブ流入が多い」傾向も見つけました。
平尾様は「既存フォロワーへのインプレッションはストーリーズとフィード投稿/非フォロワーへのインプレッションはハッシュタグ検索上位表示と発見タブ表示が有効」といいます。
平尾: 新規フォロワーを増加させるには、非フォロワーへのインプレッションを増加させる必要がありました。
非フォロワーとの接点は、 ①能動的に検索されるハッシュタグ検索 ②おすすめ投稿として受動的に表示される発見タブおすすめ
この二つにあります。どちらも、表示されるカギとなるのはエンゲージメントです。 さらなるフォロワー増に向け、次に取り組んだのが「投稿内容分析」でした。
平尾様は、投稿内容評価分析のひとつめの項目として「フィード投稿の保存数のABテスト」を挙げました。
平尾: フィード投稿のミーティングは週次で開催しています。
主に、季節トレンド・検索上昇ワード・価格下落トレンドに合わせて、投稿するレシピを決めています。
季節トレンドは、料理アプリなどの検索数からの傾向分析です。例えば、12月は白菜や大根の検索が増えます。
検索情報ワードは、検索媒体での直近の上昇ワードを分析すること。肌寒かった10月後半は、煮込み系の検索が増えました。
そして、価格下落トレンドは野菜の価格を週一で確認することです。例えば、今は大根の価格がまとめ買いや一本買いを想定して下落しています。
これらの環境変化や生活者ニーズを分析し、トレンドに合った内容を議論しています。
この時期には、ストーリーズ投稿の活用にも取り組んだそうです。
1:アンケートを実施しフォロワーニーズを分析 2:フィード投稿への遷移を促す 3:過去のフィード投稿のエンゲージメントを上げる
平尾: 既存フォロワーのエンゲージメントを上げるには、トレンド分析以外でもフォロワーのニーズを知ることが大切です。
また、ストーリーズの遷移先も「ウェブサイトからフィード投稿」に変えました。
既存フォロワーに質問しつつ、過去の投稿を「答え」として案内するアンケートも実施しています。既存フォロワーの困りごとを解決しながら、過去のフィード投稿へ遷移させることが目的です。
こうした5つのステージを経て、ミツカンの公式Instagramアカウントは成長してきました。
しかし、「フォロワーに需要のあるコンテンツは?」「新しいストーリーズの活用方法は?」「新機能をどう使うか?」など、悩みは尽きません。
今後も改善を重ねていき、よりみなさまの毎日の「おうちごはん」が楽しくわくわくするようなアカウントにしていきたいと考えています。 そもそもなのですが……料理は毎日しなきゃいけないので、「めんどくさい」「つらい」というインサイトが多いと思います。 そこを、ミツカンの毎日の配信をご覧いただくことで「作ってみたいかも」「おいしそう」という気持ちになっていただけたら嬉しいです。少しでも「おうちごはん」が作る段階から楽しく、前向きになるようなものにできたらいいな、という想いで運用しています。
・Instagramならではの運用目的に沿った内容を訴求することが、成果を出すポイントになる
・フォロワーの増加とインプレッションには相関関係がある。非フォロワーの流入が多い時はハッシュタグ流入が多い
・季節トレンド、検索上昇ワード、価格下落トレンドに合わせて投稿内容を決めている
・ストーリーズの機能を活かしてフォロワーニーズを分析したり、フィード投稿に遷移する導線を引いたりすることが、既存フォロワーとのエンゲージメントを高める
ウェビナー最後のQ&Aコーナーでは、このような質問が寄せられました。
Q:ハッシュタグの数はどれくらいがいいのか? Q:画像はどう作成しているのか? Q:どんな運用体制か? Q:KPI設定、効果測定はどうしているか? Q:eコマースに不向きなジャンルは、ソーシャルコマースにどう取り組んだらいいか? など
回答は、下記の動画資料からご覧いただけます。今回紹介しきれなかった「Instagramの機能の最新情報やUGC活用のステップ」なども収められています。 ぜひ、御社のSNSマーケティングの改善にお役立てください。
【動画】ミツカンに学ぶ食品メーカーのInstagram活用 - Instagram Hours
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