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この記事の内容
各業界で活躍するさまざまなプロフェッショナルたちとホットリンクCMO・いいたかゆうたが、2020年以降のSNSマーケティングのあり方について考える対談シリーズ「ザ・プロフェッショナル」。
第15回目のゲストは、ジョンソンヴィル・ジャパン合同会社、マーケティングマネージャーの海宝晃子さんです。ジョンソンヴィルはSNS運用の本格的始動後、わずか1年でUGC数を9倍にまで増加させました。
参考:UGC数が1年で9倍、売上も伸長 個性派ブランドのジョンソンヴィルを「自分ごと化」させたSNS活用
ホットリンクのライター/編集者「私がエレン」も参加しつつ、海宝さんがどのようにして、マーケティング、ブランディング戦略にSNSを活用しているのか聞きました。
私がエレン: 新型コロナウイルスの感染拡大で、業界やジョンソンヴィルさんにはどんな影響がありましたか?
海宝: 食品業界全体としては、外食・イベントの減少と自炊・中食需要の増加がありました。その結果、ソーセージカテゴリーの場合はポジティブは小売での需要増、ネガティブは外食セグメントの落ち込み、小売セグメントでは伝統的な店頭施策である「試食販売」ができなくなりました。
小売セグメントにおけるソーセージメーカーの営業にとって、試食販売導入と陳列棚のシェア拡大、そして特売の3点セットは伝家の宝刀でしたが、それができなくなってしまった。消費者も必要なものだけを買って帰るスタンスだし、小売側も「定番品を切らさないように」という方針だったので、店頭でできることがすごく限定されてしまいましたね。
そのため、店頭以外でお客様とコミュニケーションを取り、マインドシェアを獲得することの重要性が増したと思います。
私がエレン: SNSがまさに、その役割を担っているという感じでしょうか?
海宝: そうですね。ジョンソンヴィルの認知度は、まだ決して高くはありません。多くの消費者にとって見慣れないブランドだと思うので、まずは知ってもらう。しかし認知だけでは購買に至らないので、ブランドを「自分ごと化」してもらうためにSNSを活用しています。
その背景には、ホットリンクさんもよく言及する、「情報爆発の時代」があります。情報を垂れ流しているだけでは、消費者に届きません。ターゲット層に情報を届けて自分ごと化してもらうには、TVだけでなくSNSやYoutubeなど、デジタルメディアを組み合わせていかなくてはならないと思います。
ジョンソンヴィルのソーセージカテゴリーでのシェアは、まだまだトップには及んでいません。しかしSNSの施策によって、Twitterでの平均言及数はトップブランドを上回っていますし、純粋想起も確実に伸びているのは、非常に良いサインだと思います。表層的な認知ではなく、質の高い認知を獲得できているということなので。TVCMだけでは、ここまでの成果は得られなかったでしょう。
私がエレン: 海宝さんは、それぞれのSNSについて特性をどう捉え、戦略を最適化させていますか?
海宝: SNSでの拡散の基本はUGCであり、重要なのは深さです。ターゲットに向けたコンテンツに、ユーザーがいいねやリツイートをしてくれる、そしてコンテンツに刺激されて新たなUGCを上げてくれる。こちらもそのUGCを拾い上げて、オフィシャルコンテンツに反映する。そうした双方向性が大きな魅力ですね。
Twitterの最大の特徴は、規模と拡散性だと思います。5,000万ユーザーに届きそうという規模を持ちつつ、リツイートによる拡散性もある。さらにTwitterには、「なう」のように生っぽさが漂う文化がありますよね。 そこに生活感を感じる点が、InstagramやFacebookとの大きな違いだと思います。生っぽさがあるからこそ共感を得られやすいし、ユーザーの生活にも入り込める。だから拡散されていくのでしょうね。
「トレンド感」という強みもあります。これは以前いいたかさんと話しているときに、パッと浮かんだ言葉です。Twitterは興味関心ごとベースでクラスターが生まれるから、ユーザー同士がつながる中でリツイートが起こると話題が生まれやすいんですよね。 「自分が属しているコミュニティーの中で起こる話題」ってことだから、なおのこと自分事化しやすいというか。
いいたか: Instagramはどうでしょうか。
海宝: Instagramは、最近は「旬の話題」機能があったり、拡散性が上がっている側面はあると思います。それでも、あくまでプライベート空間が軸足のSNSではないでしょうか。コミュニティに入るのは大変だけど、一度入ったら継続的なコミュニケーションが生まれたり、関係を築けたりする。ブランドエンゲージメントを取りやすいSNSというのが、現時点での私の理解です。
いいたか: プライベート空間という点は特に感じますね。
最近自宅で犬を飼いはじめて、その子のInstagramを始めたんですよ。そうしたら、「フォローさせてください」「フォローしました」「かわいいですね」ってDMがめちゃくちゃ来るんです。
Twitterでは、まずこんなことは起こりません。実際に相互フォローのユーザーも、犬を飼っている人ばかりです(笑)。これはすごいなと思う一方で、この枠組みを超えてコミュニケーションするのは、すごく難しいだろうなとも感じます。 TVを使った施策に関しては、どのように戦略を構築されているんでしょうか。
海宝: そもそも、一般的なソーセージカテゴリーのターゲット層はF2/F3(35歳以上の女性)の方々です。彼女たちの基礎認知を効果的に獲得するには、やはりテレビが優れています。
TVのコンテンツは一方通行ではありますが、プロフェッショナルなクオリティのコンテンツを、効果的に広く届けられるのが大きなメリットですね。
いいたか: 情報収集はスマホが中心になりつつある一方で、まだまだ多くの方はTVの前にもいます。もしかしたら、TVでジョンソンヴィルを知った主婦の方が、TwitterやInstagramでユーザーの投稿を見て、商品を買うケースもあるかもしれない。
どこに何のきっかけがあるか分からない以上、手段を広げることでユーザーとのタッチポイントを作ることが重要ですよね。
海宝: ユーザーにとっては、「あっちでもこっちでも見た」という印象は大きいですよね。逆にいくらTVCMで見たとしても、SNSで検索してクチコミがあまり見当たらないプロダクトやブランドって、もはや心配になりませんか? 「もしかして、これはイケてないんじゃないか?」みたいに(笑)。
いいたか: それこそ、有名なインフルエンサーのレビューしか出てこないというのも、商品への不安をかき立ててしまいますよね。若年層の間でも、すでにインフルエンサーの投稿はPRであるという認識が広まっています。
今では投稿内容の胡散臭さを、ユーザー側で判断できるようになりました。昨年からは、インフルエンサーとブランド双方がメリットを見い出せる方法を、模索する流れに変わりつつあります。
海宝: インフルエンサーマーケティングで大成しない施策は、インフルエンサーとブランドのコネクションが雑だと思うんです。
ブランドのオーディエンスは誰で、伝えたいベネフィットは何か。インフルエンサーさんのブランディングは何か、彼/彼女のフォロワーさんは何を求めているのか。そして彼らは製品の購買層と重なっているのか。
こういう双方の意図をすり合わせられてはじめて、大きなベネフィットを得られます。逆にここが雑だと、普通の広告と変わらない。この点の精度は、すごく重要だと思いますね。
私がエレン: インフルエンサーマーケティングというと、ジョンソンヴィルさんは8月、リロ氏監修、後藤真希(以下、ゴマキ)さん出演の動画を投稿して大きな話題になりましたよね。その経緯もぜひ教えてほしいです。
海宝: リロ氏の動画は、ファミリーマートさんでのジョンソンヴィル1本包装製品の新発売プロモーションの一環でした。日本全国にある約1万6,000店舗での配荷のため、いかに多くの人に知ってもらい、話題化するかが目的だったんです。
従来の施策は、F2層(35~49歳の女性)・F3層(50歳以上の女性)をターゲットとして取り組んできました。しかしコンビニで今回の新製品のような商品を買う層は、49歳以下の男性が多いです。彼らはあまり自炊をしない人も多く、買ってそのまま食べられる商品を好みます。
そこで、これまでよりも広く、新しいターゲットにどうリーチさせるかを目的にした施策を打つことになりました。製品軸の文脈だけでなく、別の話題化を狙った文脈を付加したかったんですね。リロ氏監修・ゴマキさん出演の動画は、文脈の入り口を多く作るための企画だったんです。
海宝: リロ氏の施策で一番学んだことが、先ほど話したインフルエンサーとブランドのシナジーでしたね。 インフルエンサーの方々は、「自分のブランドはこうだ」という世界観を持っています。そこを尊重して効果を最大化するために、リロ氏が普段投稿しているフォーマットを、そのまま踏襲した動画にしました。彼の魅力を存分に発揮してもらったので、ジョンソンヴィルをより良い形で見せることができたと思います。さらにゴマキさんのおかげで、意図通りに入り口を大きく広げることもできました。
もうひとつ企画の成功要因を挙げるとすれば、ニュース性ですね。「ジョンソンヴィルを1本入りでコンビニで売る」というニュースそのものが、好反応だったんです。
通常の6本入りは価格が高いし、本数も多い。でもコンビニで1本入り百数十円で買えるなら、価格的にもボリューム的にもいいねと。このプロダクトのおかげで、今までジョンソンヴィルに手を出したことがなかった層にもリーチできました。
いいたか: なるほど。実際に、リロ氏のオーディエンスとプロダクトのターゲット層もマッチしていましたね。
私がエレン: インフルエンサーマーケティングの話でも出てきましたが、ジョンソンヴィルのブランディングについて、海宝さんがもっとも意識していることは何でしょうか。
海宝: 「強みを生かす」ということに尽きます。
ブランドだけでなく人間もですが、その人の強みが世界に貢献するじゃないですか。弱みを及第点レベルにしたところで、あまり世界は変わらない。ジョンソンヴィルは個性的な強みを持つブランドなので、そこを伸ばしていきたいですよね。
また、私がジョンソンヴィルに入社しようと思った理由はポテンシャルに惹かれたからなんです。まだまだリーチも低いし、プロダクトラインも少ない。ソーシャルメディアも積極的には取り組んでいなかったですから。
いいたか: 本当に、めちゃくちゃポテンシャルがあると思います。
海宝: ちなみに、SNS活用で「迷える子羊」状態だったとき、ULSSASの話を聞いて「これだー!」となったのを今でも覚えています。
UGCを起点として購買が発生し、さらにUGCが生まれる。このサイクルが自走するULSSASというフレームを知って、マーケティング施策全体の中におけるSNSの役割や、それを測るためのKPI、KPIとKGIとのコネクションが、初めてきれいに見えたんです。
海宝: 同時に、Twitterのアカウントはそれ単体でブランドアセットというか、ブランド・エクイティになってきてるんじゃないかとも思いました。 MBA的な文脈ではブランドのエクイティとは認知の質と量、そしてロイヤリティと定義されているかと思います。しかし最近では、Twitter、Instagramといったソーシャル・コミュニティが、そこの構成要素になり始めているのではと。
いいたか: 僕も、まさにそうだなと思います。SNSの世界では「とにかくそこで何か流行らせればいいんでしょ」という考えの企業が、意外と多い。でも、僕たちはそうではないと考えています。良質なフォロワーさんたちを集めれば、コミュニティも機能するじゃないですか。
企業の投稿をリツイートしてもらえる機会も増えるし、企画を立てたときにはフォロワーが原動力になって盛り上げてくれますから。何をするにしても、レバレッジが効いてくる。
海宝: 同感です。我々のケースでいえばUGCを起点とした双方向のコミュニケーションを取ってきたことが、約7万人のフォロワーをベースとしたコミュニティ形成に繋がったのだと思います。ユーザーさんの中でブランドが語られている文脈を学んで、それをまたブランドの戦略や施策に反映させる、そしてそれへのリアクションを確認する、といったことをしてきました。
人は本来、良いものがあったら人に伝えたいはずなんですよ。「これすごくよかったよ」「めちゃくちゃ楽しかったよ」って。しかし、それが商業ベースに乗っていると、すごく嫌がられてしまう。UGCを活かしたSNSマーケティングをするならば、「自社の広告活動に加担したい人はいない」という真実と、企業は向き合うべきです。
いいたか: 仰る通りです。UGCは、ある一定のところまで出てしまったら、その数もフォロワー数も落ち着いてくる傾向はあります。しかし運用初期よりも確実に、反応は増えます。それがすごい資産になるというのが、僕たちの考えです。
もちろん、すぐに成果が出る企業もあれば、なかなか当たらない企業もあります。短期的な視点で見ると、メリットは大きくないかもしれない。「それでもUGCを起点としたSNSマーケティングに今から投資できるなら、僕たちが絶対伸ばしていきます」と、クライアントには伝えています。
海宝: SNSマーケティングって、そもそもマーケティングの一部であり、魔法の杖ではありません。 広告は、誰に何を伝えて、どう購買に誘導するかまでを企業側が主導権を握って強固に設計するものです。
それに対して、SNSの面白さはUGC起点ゆえに、コントロールはあまりできないという点にあると思います。「こういうUGCが出ていて、気づいたら良い意味で盛り上がっちゃった」みたいな現象は、SNSだからこそ起こせるものだと思いますね。だからこそ、いわゆる広告ではできないやり方でコミュニケーションが取れる。
私がエレン: 海宝さんは、SNSやメディアの大きな変化があるなかで、マーケターがこれから意識しておくべきことは何だと思いますか?
海宝: 変わることと、変わらないことがあって。
変わることは、スピード感や流動性、いわゆるVUCA (変動性、不確実性、複雑性曖昧性)と言われるものかなと。これから何がどうなるか誰も分からない中で、あらぬところがブラックスワンになるかもしれません。
魔法の解はない以上、アンテナを高く持って、ソーシャルを含めて社会でどんな文脈が形成されているかを常に観察する。そういう感度を持っておくといい気がします。即応性が必要になるんじゃないでしょうか。
とくにブランディングは3カ年計画など長期的なスパンの世界観でした。これからは、その考えからパラダイムシフトしないといけないかもしれませんね。
いいたか: コロナ禍みたいな事態が起これば、計画がすべて破綻してしまいますもんね。それが起きた瞬間に、どう変わるかがとても重要だと思います。
海宝: つい先日、需要が低下してしまったカプセルホテルが、コワーキングスペースとしてオープンするというニュースを読んだんです。
カプセルホテルだから、空気清浄機や仕切りやドリンクは、一通り揃っています。ホテルとして箱を生かしたアイディアが素晴らしいですよね。この記事を目にして、フレキシビリティーの大切さを痛感しました。
コロナ禍の今は、さまざまな変化が如実に見えるようになっています。しかしマーケターは、そもそも時代の文脈や生活者のニーズに即してブランドの価値を常に再定義し、生活者にその価値を提供していく仕事です。それが、「変わらないこと」だと思います。
マーケターは、その「変わらないこと」を今後も意識しておくべきだと思っています。
――海宝晃子さん、本日はお忙しい中ありがとうございました。
ジョンソンヴィル・海宝さんをお招きしたカンファレンスの動画を公開しています。 Twitter、Instagramを活用して売上増加に繋げたジョンソンヴィル様。海宝さんご自身の経験を元に、実際の事例も交えながら、施策と戦略設計についてお話し頂きました。ぜひ、お役立てください。
【動画資料】全米No.1ソーセージブランドのマーケティングマネージャーが話す、売上UPに繋げるSNSマーケティング
また、指名検索数やUGC数、売上の増加など、本質的な成果につながったSNSマーケティングの事例を下記ページにまとめました。本質的なSNSマーケティングの事例を一気に把握したい方にオススメです。
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