SNSコラム

「2030年までに、社会に価値を創造しまくる」国境を超えてベンチャー支援をする2人の男 #バズらない話をしようか

2020年10月23日
SNSコラム

ホットリンクはこれまで、ゲストや参加者の方々とお酒を飲みつつSNSやマーケティングについて学ぶ「#ノミナー」を開催してきました。

しかし新型コロナウイルスの影響でイベントは延期に。「今だからこそ楽しく学べる場所を、皆様に提供できないだろうか」と模索した結果、新企画「#バズらない話をしようか」がスタートしました。

本企画は、いいたかゆうたがマスターをする都内某所のBar「#ダークソーシャル倶楽部」にゲストをお招きし、SNSやマーケティング、ビジネスについて語り合うオンラインイベントです。

2020年9月29日にBarへ来てくれたのは、株式会社Sun Asterisk代表取締役の小林泰平さんと、株式会社リバネス代表取締役グループCEOの丸幸弘さん。

会場には、zoomで参加可能な「特別枠」の皆さんのほか、アシスタントには配信パートナーのシングメディアから、広報担当の野里のどかさんが参加してくれました。

協賛はオリオンビール様スナックミー様。ご提供いただいたお酒・おつまみを楽しみました。

国境の壁を超えてベンチャーを支援する男達

いいたか:
まずは自己紹介をお願いします。小林さんからいいですか。

小林:
小林です。Sun Asteriskといって、事業を作れるITプロフェッショナルがたくさんいる万屋みたいなことをやっています。

いいたか:
僕はいつも泰平(たいへい)さんと呼んでいるので、ここからはいつもどおりに呼ばせてください。ぼくは世の中で3人、兄やんと呼んでいる人がいるんですが、最初にそう呼ぶようになったのが泰平さんです。一昨年に知り合って、それ以来ずっとかわいがってもらっています。

もう一人のゲストの丸さんは初めましてですね。よろしくお願いします。

丸:
リバネスの丸です。事業内容は……ググってください。口で説明してもきっと分からないんで(笑)。でも決して怪しい人間じゃないですよ。

いいたか:
確かに、先ほど拝見しましたが全然分かりませんでした(笑)。

小林:
丸さんとは、3〜4年前にIT評論家の尾原和啓さんも含めて、お仕事でご一緒させていただいたのがきっかけで知り合ったんですよね。

丸:
そうそう。尾原さんとは昨年こういう本も書いたんだけどね。


『ディープテック 世界の未来を切り拓く「眠れる技術」』

僕はノンIT、泰平さんがIT領域にそれぞれ携わっていて、やっていることも似ているから仲良くなったって感じかな。

うちの会社は子供への教育から事業をスタートさせて、泰平さんもベトナムの若い世代への教育を通じて、夢を持てる社会を作りたいって語っていたんです。「青臭いこと言ってるなあ、でも僕と同じことを言ってる」と思って、仕事以外でも関わるようになりました。

小林:
この本は本当に分かりやすいから、日本国民全員が読んだほうがいいと思う。

丸:
僕が最初に支援した会社はユーグレナといって、石垣島でミドリムシの栽培をしているんです。そこの社長の出雲充っていう男が本当に変わった男でね!

僕は自分のことをそこそこ天才だと思っていたんだけど、生まれてはじめて「この人には仕える側になりたい」と思わせてくれた存在だったなあ。あ、ちなみに僕、こう見えて研究者なんです(笑)。

小林:
丸さんの会社は、社員さんが全員研究者ですよね。

丸:
修士・博士の研究者しかいないね。ユーグレナの手伝いを始めた当初は、うちの研究所でミドリムシの栽培をしていました。そこから石垣島で栽培を始めたんだけど、たった半年で大量生産体制が整って、2012年にマザーズ上場。2014年には大学発ベンチャーで、初めて東証一部に上場したんだよね。

これがきっかけで、「大学の技術系ベンチャーってけっこう儲かるんじゃね?」って思われた。実際は全然そんなことなくて、結構大変なんですよ。でもユーグレナが上場してから、たくさんの後輩から手伝ってくれという相談をもらうようになりました

今ではこうした若いベンチャーのサポートもしています。

小林:
Sun Asteriskが上場する前のファイナンスの時、株主になっていただいたのも、やりたいことが一緒だったというのが大きいですよね。

あとは僕も丸さんも、あまり国境がない人同士だった。個人的には国境の壁は、オワコンじゃないかとすら思っています。

丸:
僕たちは上場支援会社じゃないから、泰平さんが上場するって言った時はむしろ「するの!?」って驚いたくらいだった。無理せず売上を伸ばして、目指す社会を作っていこうよって話したんだよね。

でも彼は、「上場を通過点に成長させたほうが早い」って話したから、じゃあ応援するよって。それなら、僕たちでお互いに不得意な分野を支援し合えるよう、スタートアップの事業開発支援を行う「テックプランター」の中で提携しようということになったの。

Sun*(サンアスタリスク)、リバネスと包括提携——東南アジアで「テックプランター」輩出スタートアップを事業開発支援

持続可能なビジネスを、国境の枠を超えて創出する

いいたか:
僕は泰平さんと企業のオフショア開発をしている時に知り合いました。そこからファンドとして資金を提供するだけじゃなく、技術提供にも力を入れる流れに変えていったんですよね。その話を聞いた時、お金だけでなく技術=人も提供するという姿勢は、すごく正しいあり方だと感じました。

視聴者の方々にとって、Sun Asteriskは最近上場したくらいの知識だと思うんですが、どういう思いでビジネスを広げようと思ったんですか?

小林:
才能のタネ、事業アイディアのタネを発掘する人はいるし、それをお金で支援する人もいる。でも、本格的にオペレーションで支援する機能をもつ組織も、もっと増えていいと思っているんだよね。

東南アジアも含めて、ITは完全に国境が存在しない技術。東南アジアのスタートアップが、日本のエンタープライズと組むこともできるじゃないですか。

イスラエルのイメージセンサーのスタートアップ企業が、インテルに1.7兆円に売却されたという事例さえあるのがこの世界。日本もこうしたシステムに、しっかり入り込めたら嬉しい。僕たちは企業自体を支援もするし、ハブのように企業同士をつなげることができるといいなと妄想しています。

丸:
特に東南アジアは、やる気の満ち溢れている若い起業家がたくさんいて。ちょっとネットワークがなかったり、システム作れなかったりしてという課題で立ち往生している人が多いんです。

ここを支援することで、日本との橋をかけることができないかと思っています。日本で人口減少が進む中で、東南アジアベンチャーが日本に移り住んでくれたり、日本で東南アジアに興味を持つ人々が、彼らと一緒に東南アジアの世界へ飛び込んだり。これを僕や泰平さんでできたら面白いよねって。

小林:
人口減少は日本に限らず、どこの国でも起こりうるじゃないですか。テクノロジーで少ない人をエンパワーメントさせるって方法もあるけれど、人数は必要です。

今って、世界中のトップの才能が日本語をわざわざ勉強してでも、この国に来て学びたいと言ってくれるものすごいタイミングです。そのなかに、もしかしたらイーロン・マスクのような天才がいるかもしれない。
そんな才能あふれる人々を日本へ連れてきて、一緒に仕事をしていく環境を推進していきたいですよね。

丸:
社会ではSDGsが叫ばれているけれど、僕たちはまさにど真ん中にいるって気がしています。20世紀の欧米型資本主義経済が終わりを迎える今、「儲かる」じゃないところにメリットを見出す、アジア型資本主義の事業を展開していきたい

欧米型だと10億の利益を生むけど、アジア型では3億にしかならない。でも実は、7億分の価値が別に生まれている。僕たちはそっちを目指します。でも赤字にはなっていないよって。

こういう形で持続可能なビジネスを続けることが、今後当たり前になる気がする。

それぞれの「自己実現」の形

野里:
zoom視聴枠から質問がきています。やすえださんどうぞ。

やすえだ
お2人の話は、社会課題の話題がすごく多いと思って。僕は社会課題を解決しようとするとき、自己実現とは別軸になるのではと感じるんですが、そのバランスをどう考えますか?

小林:
僕が目指すのは、誰もが価値創造できて夢中になれるという世界です。その価値創造こそが、僕にとっての自己実現なのかなと思っています。でもそのためには、社会にある課題を解決しないといけない。

おっしゃるとおり、現代は社会課題がたくさんあって、国連は2030年までに達成すべきゴールとしてSDGsを掲げました。これってマジですごいことだと思うんです。国連が全人類をあげて、このゴールを目指そうと言ったんだから。

小林:
だから僕も、2030年まではゴールに向けて突っ走ろうと思った。課題解決していくにしろ、「課題の奴隷」に生きるんじゃなく、僕たちらしく楽しみながらやっていきたい。それが実現できたら、みんなあとは自由に生きようって。

引きこもってもいいし、絵を描いてもいいし、音楽やってもいいし、新たな価値創出のためにビジネスを始めてもいい。でもその時になって、「どうすればいいか分からない」ってなるのが怖いなと思っています

日本人は特にそうだけど、現代教育は幼い頃から「課題解決型」の教育を施されて育っているじゃないですかだから価値創造の方法が分からない。でも子供を見ると、僕たちが見ても何をしているか分からないのに、それを1日中やって「あー今日も楽しかった!」って寝ちゃいますよね。

丸:
子供とたまにチャンバラとかするんだけど、気づいたらしっかり物語ができているんだよね。「ここで倒れるんだよ!」って指示されることもある。すごいよね、あの想像力。

小林:
そういう能力って、本来人は生まれながらに持っているはずなんです。だから僕は、2030年までに価値創造をし続けて、蓄積されたプロセスやノウハウ、インフラを無料開放する

「なにかやってみたい」というパッションはあるけど、スキルもお金も仲間もいないという人に、うちの会社やスタジオに来ればそれが実現できることを伝え、提示した世界をちゃんと実現する。それが僕にとっての自己実現に近い目標だし、そんな世界が実現できれば、僕もスタジオを借りてメンバーとなにかやりたいですね。

丸:
僕に関して言えば、自己実現とかない(笑)。
「自己実現」っていう言葉を当ててしまうと実現できないのが、「世界を変える」ことだと思っています。極端な話、僕自身の自己実現は「家でダラダラしていたい」「引きこもっていたい」とかになる。最高じゃない? 働かなくても家でぐうたらできるなら。

ただ、これまでを振り返ると世界に課題があってその解決に誰も取り組んでいないことに勝手に気づき、「え、これ僕がやるの?」と取り組み始めてきたなと思います。「気づいたら課題解決していくのが楽しくなる」タイプなんですよね。なので自己実現と聞いてもあまりピンとこないんです。

小学1年生の時、将来なりたい職業ってテーマの文集があったんですよ。普通だったらサッカー選手とか教授、総理大臣、宇宙飛行士とか書くじゃないですか。

僕なんて書いたと思います? 「えらい人になりたいな」ですよ。めちゃくちゃかわいい、こいつ抱きしめてやりたいなって思いました(笑)。これを書いた自分もすごいけど、内容を認めてくれた先生も素晴らしいよね。

小林:
えらい=権威を持ちたいみたいな感じじゃなくて、人に「いいな」って思われたい感じがにじみ出てていいですね。

いいたか:
「えらいひと」って決まった書き方だったら、その定義を決める必要があるんですけど、「な」があるからその定義がふわふわしてますよね。

なんだろう、丸さんはきっと、この「な」を一生探し続けて死んでいく気がする(笑)。答えは見つからないまま終わるけど、いろんな意味あるものを遺すんだろうなと。

丸:
残ったらラッキーですね、この通り適当に生きているから。自己実現は僕には厳しい言葉だけど、考え続けることに意味があると思う。なりたい姿があってもいいし、なくてもいい。もしもないなら、人のために生きてもいいんじゃないかな。

自己実現も社会課題の解決も両方するリーダー像もある。でも、裏方で支えて価値あるものに命を賭けるという、日本らしいリーダー像もかっこいいと思う

「熱の連鎖」をどう生み出すか

野里:
またzoom枠からの質問ですね。かのうさんお願いします。

かのう
研究者、あるいはアーティストにも通じるものがあると思うんですが、日本では好きなことを突き詰めていきたい、職人肌みたいな人が多いと感じます。

ですが、社会や外の存在に価値が認められないと、生活できないこともありますよね。職人肌のような人々が、社会的に認められるようになるには、どうアプローチすればいいでしょうか?

丸:
例えばユーグレナについて言うと、ミドリムシという「食べたことのないもの」を売る経験って、誰もなかったんですよ。最初はサプリを売ろうとしたんですが、全滅してしまいました。

じゃあどうやって、食べたことがあるという体験の数を増やすか。それを一番ピュアに伝えてくれる存在は誰かと考えたとき、「子供」じゃないかと考えました。

そこで売り出したのが、ミドリムシクッキーです。しかも販売するのは、日本科学未来館だけ。販売コーナーではミドリムシが地球に生まれたおかげで、酸素ができて人間が地上へ出がることができた、ヒーローなんだと展示しました。

そうすると、子どもたちもヒーローという言葉に反応して、食べてみたいとなる。中身にはサプリの広告を挟みました。そこにお母さんが興味を持って、サプリを買ってくれるという循環が生まれた。

職人とアーティストは似ていると言ったけど、アーティストたちもたった1人の「この楽曲すごいよかった!」という人が、ちょっとずつ広めてくれる。その先にプロデュースをする人がいて、急に人気が出るという流れがあると思うんですよね。

一気に広めようとするんじゃなく、まず誰に熱のこもった想いを届けるか。僕は研究者でマーケターじゃないけど、そうやって100億円以上の売上が生まれる体験をしました。そして今、ユーグレナで一番売れているのはあのとき全滅したサプリメントなんです。

小林:
工夫するって超大事じゃないですか。僕の大好きなHi-STANDARDというバンドは、2016年に16年ぶりの新譜を出したんです。このCDが売れない時代、伝説的バンドである彼らは、あえてノンマーケティングでCDを販売したんです

今もCDショップに足を運ぶコアなファンは、みんな「え、マジで!?」と驚かされました。熱量の高いファンがみんな、写真を撮ってSNSで拡散した。それでオリコン1位を獲得したんです。

彼らは別にSNSマーケティングのプロじゃありません。考えて工夫したからこそ、こうした結果につながったんだとおもう。

丸:
最初はゆっくりなんだけど、どこかのタイミングでぽんと熱が伝播して燃え広がる感じ。あの感覚が楽しいんですよ。熱の連鎖は、熱い人同士が組まないと火を大きくできないんですよね。僕もマーケティングという言葉は知らなかったけれど、研究者という技術や可能性を最も情熱的に伝えられる人間として、その熱を伝えていくというのはずっとやってきました。

地球を大事に。自分も大事に。

いいたか:
未来館に置いたクッキーも、喜んでもらっただけでは一過性に終わるじゃないですか。親にはサプリがあるよと、その先の世界も用意されているから共感を得られたと思うんですよね

僕、実はユーザーファーストって言葉があまり好きじゃなくて。この言葉を使う時って、大抵は自分たちの顧客であろう人、いわば企業側のエゴが多い気がして、結果自分たちが生きている間のことしか考えていない気がするんです

でも2人は、自分たちが死んでも事業が続くように考えている。そこがすごいなと思います。

丸:
リバネスは「科学技術の発展と地球貢献を実現する」っていう目標を持っています。社会貢献を超えて、地球全体をひとつの存在として捉えているんですよね。英語だと「global happiness」と表現するんだけど、人種を超えて地球レベルで物事を捉える文化を作りたい。

そう考えるキーとなるのが、科学技術だと思っています。研究者達が大学で勉強していることが、アーティスト同様あまりに世に出ていない。これを発掘して世に出したら、今以上に地球貢献ができるだろうって。

そこで僕達が研究者=アーティストたちをまとめて、バンドやチームを作って投資する。そこにSun Asteriskも入ってもらって、社名らしく太陽のように照らしてもらうんです。

実はユーグレナも、企業のビジョンを「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」と変更しています。プロダクトも販売するし、バイオジェット燃料にも取り組むけど、それはなぜか? すべて持続可能な社会を作るためだって。

いいたか:
個人的に、2人は教科書に載るようなことをやっているなと思いました。めちゃくちゃ楽しかったです。普段は僕が締めるんですが、今回はせっかくなので2人にメッセージを出してもらって締めようかなと。

丸:
そういえば僕、この3カ月炭水化物を食べちゃダメだったんです。いつも年に3カ月だけローカーボのダイエットをして、9kgやせて健康診断受けています。だから今日のオリオンビールは本当に美味しい(笑)。

いいたか:
健康診断のためにやってるんですか(笑)?

丸:
人間の細胞って3カ月で骨まで入れ替わるから、3ヶ月ちゃんと節制してトレーニング積んだあとの情報が、健康状態として最も正しい数値だと思っていて。オールDで高脂血症とか診断されても、トレーニングをした結果治っているなら、薬を飲まなくてもいいでしょ?
健康な状態で受けるのが健康診断。もし悪い数値が出たら、3カ月後の再検査までにちゃんと節制する。それでも結果が悪ければ、しっかり薬を飲めばいいんです。

……これで締めでいいかな(笑)。

いいたか:
(笑)。それじゃあ小林さんに締めてもらいましょう。あと最後に、「また来月もバズらない話をしようか」って言ってください。

小林:
それ僕じゃないでしょ!(笑)

いいたか:
タイトルなんで! 泰平さんにぜひ言ってほしいです。

小林:
丸さんの話じゃないけど、健康はすごく大事ですよね。芸人の明石家さんまさんも言っているじゃないですか、「生きてるだけで丸もうけ」って。

オンライン中心に生活が移った中、生産性が上がったって話は多いです。でも、そうじゃない話もちらほら出てきているんですよ。だからみんな、すごい自分のことを大切に思ってケアしてほしい

周りの人といろんな話をし、健康に気をつけて生きるっていうのが、大前提で超大事なことだから。今晩はたくさん質問をいただいたけど、心と身体を健康にして、こういう時勢を乗り切れたらいいと思います。

じゃあまた来月も、バズらない話をしようぜ。

一同:
かっこいい!(笑)

次回の開催は10月27日()の18:30〜20:00です。

#バズらない話をしようか – ウェブライダー松尾氏と「 #ダークソーシャル倶楽部 」で語り合う

提供:
オリオンビール
スナックミー

配信:
シングメディア

 

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