アーンドメディアとは?アーンドメディアが注目されている背景
アーンドメディアとは、企業が広告費を支払うのではなく、第三者の評価やクチコミによって「獲得(Earn)」する露出やメディア掲載のことです。
もともとアーンドメディアは、テレビや新聞などマスメディアでのパブリシティ(メディア掲載)を指していました。しかしSNSの普及により、消費者一人ひとりが情報を発信・拡散する「メディア」としての力を持つようになりました。その結果現在では、企業が直接コントロールできないクチコミやレビュー、SNS上の投稿やシェアも、アーンドメディアの重要な構成要素として認識されるようになっています。
ホットリンクが独自に実施した調査をみると、「商品の購入時に参考にする情報」の設問において、「ECサイトやレビューサイトのレビュー」「家族や友人など、知り合いによるクチコミ」「SNS上のクチコミ」などのアーンドメディアが上位を占めています。一方で「テレビCM」を参考にしたと回答した人は少なく、14.8%にとどまっています。

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消費者が閲覧するメディアがマスメディアからソーシャルメディアに移行したことで、SNS上のUGC(クチコミ)などのアーンドメディアがかつてなく高い影響度を持つようになったのです。
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トリプルメディアからみるオウンドメディア・ペイドメディアとの違い
アーンドメディアを正しく理解するには、マーケティングにおける「トリプルメディア」のフレームワークを押さえておく必要があります。
トリプルメディアの基本構造
トリプルメディアとは、マーケティングチャネルとしてのメディアを以下の3つに分類する考え方です。
・オウンドメディア(Owned Media):自社で保有・運営するメディア。企業サイト、ブログ、メールマガジン、SNS公式アカウント、YouTubeチャンネルなど
・ペイドメディア(Paid Media):広告費を支払って露出を得るメディア。テレビCM、リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告、インフルエンサーのPR投稿、タイアップ広告など
・アーンドメディア(Earned Media):第三者の発信によって発生するメディア。SNS上のUGC、メディア掲載、口頭でのクチコミ、レビューサイトへの書き込みなど

それぞれの特徴を比較すると、以下のように整理できます。
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項目
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オウンドメディア
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ペイドメディア
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アーンドメディア
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コントロール性
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高い
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高い
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低い
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消費者にとっての信頼性
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中程度
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低い
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高い
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コスト
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低い
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高い
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低い
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即効性
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低い。中長期施策
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高い。短期施策
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低い。中長期施策
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まず、オウンドメディアやペイドメディアは企業が内容をコントロールできますが、アーンドメディアは第三者によって発信されるためコントロールが難しい側面があります。
企業がコントロールしていない消費者やメディアによる自発的な発信であるため、消費者による信頼性が高いのも特長です。
広告は広告費を継続的に支払う必要がありますが、アーンドメディアは無料です。ただし、アーンドメディアを生成するために広告を活用するケースもあります。
即効性の観点では、広告は配信を開始すればすぐにリーチを獲得できますが、アーンドメディアは発生するまでに時間を要することがあり中長期的な施策として捉える必要があります。
PESOモデルとシェアードメディアの登場
近年、トリプルメディアをさらに発展させた「PESOモデル」という分類も広がっています。PESOとは、Paid・Earned・Shared・Ownedの頭文字を取ったものです。

従来アーンドメディアに含まれていたSNS上の拡散やシェアを「シェアードメディア(Shared Media)」として独立させた点が特徴です。
ただし、実務上はアーンドメディアとシェアードメディアの境界は曖昧なケースが多いため、本記事では両者を包括的にアーンドメディアとして扱います。
アーンドメディアの種類
アーンドメディアに該当する具体的なメディアの種類を紹介します。
マスメディアのパブリシティ
テレビ・新聞・雑誌・ラジオなどの報道機関による取材記事や番組紹介です。広報施策やプレスリリースを通じた情報提供がきっかけになることが多く、掲載されると高い信頼性を得られます。
SNSでのUGC・クチコミ
X、Instagram、Facebook、TikTokなどのSNSプラットフォームにおいて、ユーザーが自発的にシェアする情報です。UGC(User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ)とも呼ばれ、近年のアーンドメディアの中心的な役割を担っています。
クチコミサイト・レビューサイト
食べログ、Googleマップのクチコミ、Amazonのカスタマーレビュー、@cosmeなど、特定のプラットフォーム上でユーザーが評価やレビューを投稿する場です。購買の意思決定に直結しやすい点が特徴です。
Webメディア・ブログ・個人メディア
Webメディアや個人ブロガー、YouTuber、ポッドキャスト配信者などによる自発的なレビューや紹介記事です。広告費を支払ってメディア掲載やインフルエンサー投稿を依頼する場合はアーンドメディアではなく、ペイドメディアに分類されます。
アーンドメディアを活用する5つのメリット
信頼性が高い
企業が自ら発信する広告ではなく、第三者の声であるため、消費者からの信頼度が高くなります。
広告費を抑えられる
クチコミやSNSでの自然な拡散は、基本的に追加の広告費用がかかりません。良質な商品やサービスを提供し続けること自体が、アーンドメディア獲得のための「投資」になります。
拡散力が高い
SNS上では、1つの投稿がリポストやシェアによって爆発的に広がる可能性があります。ペイドメディアの場合多額の費用が必要な規模のリーチを、低コストで実現できることもあります。
指名検索数増加に寄与する
ホットリンクの支援実績とビッグデータから、SNS上のUGC数は指名検索数(商品名やブランド名など)と相関し、指名検索数は売上と相関することが、データ上で判明しています。

指名検索は一般キーワードの検索と比較して、検索結果上のCTRが2.2倍高く、Webサイト訪問後のCVRが12倍高いというデータもあります。アーンドメディアを増やして指名検索数を増やすことで売上増加に直結します。
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SEOへのプラス効果
外部サイトからの被リンクや、SNS上のサイテーションの増加は、自社サイトのドメインの評価を高める可能性があります。また、アーンドメディアによってブランド名の露出が増えると、指名検索の増加といった副次的なSEO効果が期待できます。
ユーザーインサイトの発見
SNS上のクチコミやレビューは、ユーザーが本音で語る場でもあります。マーケティングリサーチでは得られないリアルなインサイトを、アーンドメディアから抽出することが可能です。
アーンドメディア活用における注意すべきリスク
一方で、アーンドメディアには以下のリスクもあります。
アーンドメディアの活用にはモニタリング体制の構築と、万が一の炎上時に備えた対応フローの策定が欠かせません。リスクを正しく理解した上で活用することが、アーンドメディア戦略を成功させるための前提条件です。
コントロールが難しい
第三者が発信する情報のため、企業側は基本的に発信内容をコントロールすることができません。そのため、正しくない説明やネガティブな情報が発信されるリスクがあります。
炎上リスク
SNS上でブランドに関するネガティブなクチコミが発生し、瞬時に拡散され、炎上につながる可能性があります。
成果が出るまでに時間がかかる
広告のように即時的な効果は期待しにくく、中長期的な視点での運用が必要です
プラットフォームの影響を受ける可能性
SNSやレビューサイトなど、他社プラットフォーム上の情報であるため、プラットフォームの仕様変更の影響を受けます。
アーンドメディア活用のポイント
アーンドメディアを戦略的に獲得するためには、偶然のバズを待つのではなく、意図的にクチコミが生まれる仕組みを設計する必要があります。
UGCが自然に生まれるサイクル「ULSSAS」を構築する
ホットリンクが提唱する「ULSSAS(ウルサス)」は、SNS時代の購買行動プロセスを示すフレームワークです。UGC → Like(興味) → Search(SNS) → Search(検索エンジン) → Action(購買) → Spread(拡散)の流れで、自律的にUGCと購買が発生する循環をつくることが、アーンドメディア戦略の鍵となります。

具体的には以下のような施策が有効です。
・ユーザーが投稿したくなるブランド体験の設計(パッケージデザインや配送体験、撮影ブースなど)
・UGCが出やすい公式SNSアカウント基盤の構築
・ユーザー投稿企画
・SNSアカウントでのユーザー投稿のリポスト
具体的なUGC創出施策についてはお気軽にホットリンクにお問い合わせください。
アーンドメディア活性に成功したご支援事例の紹介や、貴社のご状況にあわせたご提案が可能です。
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オウンドメディアとの相互連携
オウンドメディアで発信した良質なコンテンツがSNSで引用・シェアされることで、アーンドメディアとしての波及効果が生まれます。
例)オウンドメディアの記事をSNSでシェア → 他ユーザーが拡散したり、記事を引用した言及が発生
逆に、SNS上のUGCをオウンドメディアで紹介することで、オウンドメディア上のCVR(転換率)の改善にもつながります。
広告やPR施策との組み合わせ
PR施策によるマスメディア掲載や、広告による露出は以前として重要です。ペイドメディアやパブリシティによる露出を起点に、SNSでUGCが発生し、さらに拡散されるというメディア間の連鎖を意識した設計が効果的です。
アーンドメディアの効果測定と主要KPI
アーンドメディアは「コントロールしにくい」と言われるからこそ、数値で把握する仕組みを整えておくことが重要です。
定量的なKPIの例
・メディア掲載数:PR施策によるメディア掲載数。最も一般的なアーンドメディアの計測指標です。
・UGC数:特定キーワードやハッシュタグを含むSNS上の投稿数
・指名検索数:Google検索での自社名・ブランド名の検索ボリューム推移。アーンドメディアが増加することで指名検索数が増加します。
・被リンク数:外部サイトからの自然リンク獲得数
・SOV(Share of Voice):業界やカテゴリ内での自社ブランドの言及シェア
定量指標は定期的にトラッキングし、施策の改善サイクルに組み込むことが効果的です。キーワードを指定してUGC数をトラッキングできるツールも存在します。
定性的な把握
数字だけでなく、クチコミの内容を定性的に分析することも欠かせません。ポジティブ・ネガティブの比率だけでなく、「どんな文脈で語られているか」「どんな感情が伴っているか」といったセンチメント分析を行うことで、ブランドに対する消費者の認識をより深く理解できます。
例えば、hashpickのようなSNS分析ツールを活用すれば、Instagram上のUGCの「量」と「質」を継続的にモニタリングすることが可能です。
ホットリンクのアーンドメディア活用支援
アーンドメディアは、企業が広告費を支払うのではなく、消費者やメディアからの信頼・評価によって「獲得する」メディアです。SNSの普及によりその重要性は年々高まっており、UGCやクチコミを起点とした購買行動が当たり前になった現在、マーケティング戦略の中核に据えるべき存在と言えます。
ただし、コントロールが効きにくいという特性上、炎上リスクへの備えや、中長期的な視点での運用設計が不可欠です。まずはSNS上のクチコミやUGCの現状をデータで把握し、そこから戦略を組み立てることが、アーンドメディア活用の第一歩となるでしょう。
ホットリンクは、SNSデータの分析・活用を通じて企業のアーンドメディアマーケティングを支援しています。独自のソーシャルリスニングノウハウにより、SNS上のUGCやクチコミをリアルタイムで把握し、アーンドメディアの「量」と「質」を可視化をします。分析をもとにアーンドメディアを増加させるための施策に落とし込むことが可能です。
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