Threadsとは
ThreadsはMeta社が2023年7月にリリースしたSNSです。リリース後わずか5日間でユーザー登録数が1億を超え、大きな話題となりました。
X(旧Twitter)と機能が似ており、オープンな場所でのテキストを中心とした会話が発生しやすい構造になっています。

Instagramアカウントをベースに、アカウント作成やログインをする仕組みになっており、現在ではThreads単独で利用することはできません。
Threadsのユーザー数と年齢
「Meta Q1 2025 Earnings Call Transcript」では全世界のMAU(月間アクティブユーザー数)が3.5億人を超えていると公式から発表されました。
出所:META Q1 2025 Earnings Call Transcript
日本のMAUについてMeta社の公式発表は出ていませんが、アプリダウンロード数の国別の割合から1,000万MAUを超えている可能性が高いと推測されています。近い内にXのユーザー数を追い越すという予想も見られます。
「2024年一般向けモバイル動向調査」の結果によると、Threadsユーザーは10代、20代のユーザーが比較的多い傾向があるようです。

出所:2024年一般向けモバイル動向調査
最近では #大沢たかお祭り など、Threads起点でミームが発生し、他SNSに話題が拡散する事象も生まれており、日本国内での存在感も高まってきています。
企業のマーケティングにおいてTreads運用が重要な理由
企業が今Threadsを運用すべき理由は下記2点が大きいです。
ユーザー数が伸びているが参入企業が少ない
ご紹介したようにThreadsのユーザー数は破竹の勢いで増加しています。
ユーザー数は増えているけれど、参入している企業が少ない今、Threads運用を始めることで先行者優位を獲得できる可能性があります。
UGCが出やすく、プライベートグラフで伝わる
ThreadsはXのようなテキストベースのSNSであり、写真も動画も撮影せずに投稿が可能です。
ユーザーが思ったことをその場で気軽に投稿できるため、ブランドに関するUGC(口コミ)が発生しやすい特徴があります。
また、Instagramアカウントでログインする仕組みのため、Instagramの友だち関係(プライベートグラフ)がThreadsにも反映されています。親しい友だちが投稿した推奨の口コミは購買行動に大きな影響力を与える可能性があります。実際にSNS上のUGC投稿数とブランド名の指名検索数、売上には正の相関関係にあることがホットリンクのデータから検証されています。

企業はThreadsの「UGCが出やすい」「プライベートグラフでつながっている」という特徴を理解し、自社ブランドのUGCを増やすことを目的として運用施策を行うことが重要になります。
UGCを用いて売上を伸ばすSNS時代のSNS時代のマーケティングフレームワーク「ULSSAS(ウルサス)」の詳細は下記記事をご覧ください。

関連:ULSSAS(ウルサス)とは
Threadsの公式アカウントを運用するメリット
無料で開始できる
Threadsでの企業アカウントの開設や投稿は無料です。広告施策と比較すると、費用をかけずに実施できる点が魅力です。
広告配信前に、まずは運用してみてThreadsユーザーと自社商材の相性を確かめたいという場合にもおすすめです。
フォロワーや投稿が自社の資産としてストックされていく
Threads運用を継続して増えたフォロワーや過去の投稿は、企業の資産としてストックされていきます。
フォロワーが増えれば無料でお知らせできる母数が増えることになりますし、蓄積された過去投稿を閲覧してくれる人も増えていくことになります。
指名検索増加につなげられる
「コスメ ブランド」のような一般ワードと比較して、ブランド名を指名で検索してくれる「指名検索」はCVRが10倍程度高いと言われています。
他社ブランド・製品と比較されない指名検索数を増やすことは、商品の購買数増加に直接つながります。
Threadsを活用してブランド認知を広げることで、指名検索を増やすことができるのもThreads運用のメリットと言えるでしょう。
関連:指名検索を増やす5つの方法!成功事例や少額予算でも可能な施策を紹介
Threadsの公式アカウントを運用するデメリット
成果が出るまで時間がかかる
デメリットとして挙げられるのは、成果を実感するまでに時間がかかるケースもあることです。
Threads広告配信であれば、配信を開始したその瞬間から配信金額に応じた成果を得やすいです。
一方でThreadsアカウント運用の場合、初期はフォロワーが少なく、投稿をしてもなかなかリーチやエンゲージメントが増えないことも多いです。
中長期的な目線でコツコツと運用を継続することが重要になります。
短期的な成果を求めている場合は、Threads広告の活用を検討してみましょう。
Threads広告については下記記事で詳細を解説しているので合わせて読んでみてくださいね。
関連:Threads広告の仕様や配信・出稿方法を解説!全世界の広告主がスレッズ広告を利用可能に
継続的な人的リソースが必要
アカウント運用を継続していくためには継続的に担当者の工数を確保する必要があります。
具体的にはアカウント設計や投稿の素材撮影・収集、投稿文作成、スケジュール策定、分析、ユーザーコミュニケーションなどの業務が発生します。
他の施策と比較し、Threadsアカウント運用の優先順位を整理して、どの程度リソースを割くべきか判断するようにしましょう。
社内にThreads運用のリソースがない場合はThreadsマーケティングの知見と支援実績がある専門会社に運用代行を依頼することをおすすめします。
ホットリンクはThreads運用代行も承っております。まずはお気軽に下記フォームよりご相談ください。
Threads運用について相談する
炎上のリスクがある
Threads上でブランドについての悪評が発生し、炎上状態となってしまうリスクがあります。
しかし、多くの場合Threads上の炎上は、企業がThreadsを活用していることが原因で起きるわけではなく、SNS外の企業活動に対してThreadsユーザーが投稿することで炎上が発生します。
企業はThreadsをはじめとするSNSの活用を避けるのではなく、積極的にThreadsのクチコミを分析し、早急に対応できる体制を構築しておく必要があるでしょう。
Threads運用のコツ
ここからはThreadsを運用する上で抑えておきたいコツを紹介していきます。
アカウントのコンセプトを設計する
運用を始める際には、まずはアカウントのコンセプトを設計し、コンセプトに沿った投稿やコミュニケーションをすることをおすすめします。
コンセプト設計において定めておくべき、主な項目は以下です。
- ターゲットユーザー(誰向けのアカウントか?)
- 提供する価値(対象者にどのような価値を提供するか?)
- 伝え方(どのような方法で伝えるか?)
ターゲットユーザー
ターゲットユーザーは企業の場合、ブランドの顧客層であることが多いでしょう。Threadsでアプローチしやすい20〜30代に特化するというケースもよくあります。また、既にブランドを利用したことがある既存顧客向けなのか、ブランドを認知していない新規顧客むけなのかによっても発信内容は変わってきます。このターゲットユーザー像があいまいだと、投稿内容や表現方法がブレて噛み合わないアカウント運用になってしまう可能性があります。ただし、ターゲット層を狭めすぎるとニッチになりすぎて、広がりがなくなってしまうので気をつけましょう。
提供する価値
提供する価値とは、ターゲットユーザーがアカウントをフォローすることによって、どのような便益を得られるかです。この便益が明確で、一貫した価値を提供できるアカウントになると、フォローしてもらえる確率が上がり、フォロワーが離脱する確率が低下します。
提供する価値には大きく分けて、「有益性」と「エンタメ性」の2つが存在します。
有益性とは、役に立つ情報のことで、例えばコスメの使い方や観光スポット情報、新商品情報などが挙げられます。
対してエンタメ性とは、役には立たないものの、閲覧すること自体がおもしろい、楽しい情報のことを指します。
自社アカウントがターゲットユーザーに提供できる価値が何なのか、言語化してみましょう。
伝え方
伝え方は、価値をどのような方法で伝えるかのことです。例えば投稿の企画内容であったり、投稿フォーマット、写真やデザインのトンマナ、文章のトンマナなどを指します。
ブランドの世界観を定義したコンセプトを設計することで、運用担当者が変わってもブレずに一貫した運用をできるようになります。
UGCを生み出す運用が肝
Instagramは画像や動画を撮影して投稿することが基本となるSNSですが、Threadsはテキストの会話が中心です。ユーザーが思ったことをその場で気軽に投稿できるため、ブランドに関するUGC(口コミ)が発生しやすい特徴があります。
アカウント運用の目的を「フォロワーを増やすこと」のみに留めず、売上や指名検索増加にインパクトのあるUGC数をKPIに設定することが成果につなげるうえで重要な考え方になります。
他SNSのリソースを再活用する
InstagramやXをすでに運用している場合、制作した投稿文や画像、動画素材をThreadsにも再利用することで制作費や人的コストの投資対効果を高めることができます。
積極的にリソースを使いまわしていきましょう。
トピックをタグ付けする
Threadsには「トピック」という投稿の内容を示すキーワードタグを1つ付与することができます。

XやInstagramのハッシュタグのようなものです。
投稿作成画面で「トピックを追加」部分から入力するか、投稿文部分に「#」を入力して追加することも可能です。
トピックは最大50文字まで入力可能で、投稿者名の横に表示されます。
適切なトピックを付与することで、投稿文や画像/動画では伝わりきらない投稿の意味やテーマをThreadsのアルゴリズムに伝えることができます。また、トピックをタップするとトピックを付与している投稿が一覧表示されるため、トピックの投稿一覧画面から自分の投稿を発見してもらえる可能性もあります。
投稿のリーチを広げるために、トピックを適切に利用するようにしましょう。
コメントで会話に参加する
Threadsはその名の通り「スレッド」、つまり会話の流れにフォーカスされたSNSです。
実際にMetaが発表した公式の記事によると、Threads上の閲覧数の約半数が、投稿自体ではなく、投稿に対する「返信」というデータもあります。
出所:Find Your Community With New Threads Educational Insights
「会話をするSNS」というThreadsの特徴を理解し、一方的に投稿するだけではなく、自分の投稿への返信に対してリアクションをしたり、他ユーザーの投稿に返信をしたりすることで、ブランドの露出を大きく増やすことができます。
会話のトレンドを意識する
Threadsにはいま話題になっているトピックがランキング形式で表示される「トピックランキング機能」が存在します。

トレンドランキングは虫眼鏡マークをタップして、検索画面から見ることが可能です。
機械学習AIシステムによって選ばれた最大5つのトピックが表示されます。5つのトピックはユーザーごとにパーソナライズされておらず、日本の全ユーザーに同じトピックが表示されます。
日本の全Threadsユーザーが同じトピックを閲覧しているため、トピックの投稿一覧で上位に表示されれば、多くのユーザーに投稿を閲覧してもらうことが可能になります。
Threads内の会話トレンドと自社ブランドの接続点を意識した投稿を意識するようにしましょう。
シーズンのイベントなど、見通しが効く会話トレンドについては事前に投稿内容を企画してスケジューリングしておくといいでしょう。
インサイトを活用してPDCAを回す
Threadsでは投稿やアカウントに関するデータ分析ができるインサイト機能が提供されています。

Threadsのアカウント運用を継続していてもグロースできない要因の一つに、投稿しっぱなしで検証と改善のプロセスを行っていないことが挙げられます。
インサイト機能を使って投稿後にパフォーマンスの検証を行うことで、仮説、投稿、パフォーマンス検証、改善、のPDCAを回すことが可能になります。
インサイトから閲覧可能な指標は主に以下です。
▼投稿インサイト
- 合計閲覧数
- 閲覧のソース
- 合計インタラクション
- いいね
- 引用
- 返信
- 再投稿
▼アカウントインサイト
- フォロワー数推移
- 地域
- 年齢層
- 性別
インサイトはプロフィールの左上のグラフマークをタップして閲覧することができます。
PC版のWebブラウザから閲覧も可能です。

Instagramとのシナジーを活かす
ThreadsはInstagramとの関係性が強いです。
ThreadsのアカウントはInstagramから作成されるため、InstagramのフォロワーをThreadsに誘導してフォロワーしてもらいやすい傾向があります。
また、Instagramのフィード内に人気のThreads投稿セクションが表示されることがあったり、InstagramのプロフィールにThreadsへの導線が表示される仕様も存在します。
Instagram、Threads相互でリーチしたユーザーに両方のチャネルでフォロワーしてもらえるようにしておきましょう。
画像と動画も活用する
Threadsはテキストだけで投稿ができるSNSですが、もちろん画像や動画も投稿することが可能です。
平均的には画像や動画などのビジュアル要素があったほうがエンゲージメントされやすく、閲覧数も伸びやすい傾向があります。
また、画像は1投稿あたり10枚までいれることができるので、ぜひカルーセル形式の投稿も活用してみてください。
Threadsのアルゴリズム
MetaはThreadsフィードのAIシステムの仕組みについて公式の記事を公開しています。
Threadsのアルゴリズムは下記のように説明されています。
出所:Instagram Threads Feed AI system
コンテンツがフィードに表示される流れ
ユーザーのフィードには「フォロワーしているアカウントからの投稿」と「おすすめのコンテンツ」が組み合わせて表示されます。
- すべての投稿を取得
AIシステムは、品質と保全性のルールに従っていると思われる、公開コンテンツの一部と、利用者がフォローしているアカウントによって投稿されたすべてのコンテンツを取得します。
- シグナルを活用
AIシステムは、閲覧ユーザーの興味を理解するためにユーザー行動のシグナルを利用します。シグナルには、ユーザーが類似のアカウントやコンテンツに対して実行した過去のアクションや、利用者の興味・関心が含まれます。
- コンテンツをランク付け
AIシステムが、シグナルとコンテンツ理解をベースにユーザーが投稿に対してアクションをする確率を推測します。計算された確率をもとに投稿をランク付けします。利用者にとってより有益だとシステムが予測するコンテンツは、フィードの上のほうに表示されます。
Threadsアルゴリズムが重要視しているシグナル
Threadsアルゴリズムは主に下記のポジティブ/ネガティブのシグナルを重視して、コンテンツのランク付けをしているようです。
▼ポジティブなシグナル
- 利用者が投稿に「いいね!」する可能性
- 利用者が投稿をクリックする可能性
- 利用者が投稿の投稿者のプロフィールをクリックする可能性
- 利用者が投稿の投稿者のプロフィールをクリックしてから、別の投稿をクリックする可能性
- 利用者が投稿をクリックしてから、その投稿に「いいね!」する可能性
- 利用者が投稿をクリックしてから、別の投稿をクリックする可能性
- 利用者が投稿のパーマリンクページの閲覧に費やした時間
- 利用者が投稿への返信を作成する可能性
- 利用者が投稿の閲覧に費やした時間
▼ネガティブなシグナル
- 利用者が投稿でアクションを実行するのではなく、スクロールしてその投稿を飛ばす可能性
その他のアルゴリズム
返信数が多いとインプレッションが伸びやすい
Threads上での全閲覧数の半分以上が投稿に対する返信投稿です。
つまり、コメント数が多い投稿は返信のインプレッションが高まるため、ブランド露出を増やすことが可能になります。
投稿頻度が高いアカウントのインプレッションは高くなりやすい
Meta公式によると、投稿頻度が高いアカウントの投稿は平均的なインプレッションが高くなりやすい傾向にあるそうです。
他の媒体よりも投稿頻度を高めて運用してみるのもおすすめです。
Threadsアカウントを作成する方法
下記の流れでThreadsアカウントの作成ができます。
- Instagramアカウントを作成する
- Threadsアプリをインストールする
- ThreadsアプリでInstagramアカウントでログインする
- プロフィール情報の確認と編集
Instagramのプロフィール情報が引き継がれますが、編集も可能です。
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