SNSコラム

Twitterアルゴリズムを、ホットリンクのデータサイエンティストやSNSコンサルタントが精読しました。

2023年04月24日
SNSコラム | Twitter活用

先日、Twitterの一部のアルゴリズムがオープンソース化されました(※1)。

ホットリンクでは、SNSコンサルタントや、R&D部部長の榊を中心としたデータサイエンティスト(※2)たちが専門知識を活用し、内容を精読しました。

2023年4月12日時点で確認できた情報を整理しましたので、みなさまのTwitter活用にお役立ていただきたく、可能な限り分かりやすい表現で記事化しました。

(※1)Twitter's Recommendation Algorithm

(※2)【前編】SNSマーケティングを支える世界的AI研究者、日本人8人のうちのひとり。榊剛史博士緊急インタビュー

Twitterの「おすすめ(For you)」に表示される仕組み

赤枠で囲んだ箇所がTwitterの「おすすめ(For you)」タブです。

Twitter上で日々投稿される5億のツイートは、アルゴリズムによってユーザーの興味のある少数の投稿に絞られ、それらが「おすすめ(For you)」のタイムラインに表示されます

抽出は大きく3段階あります。

A:1,500の候補ツイートの取得
B:候補ツイートのランキング
C:ツイートのフィルタリング(調整)

以上の3段階を経た後、ミキシングという広告ツイートなどと混ぜる工程を経て、おすすめタイムラインにツイートが表示されます。A~Cについて、詳しく見ていきましょう。

A:1,500の候補ツイートの取得について

現在、「おすすめ」のタイムラインは平均でネットワーク内ツイート50%とネットワーク外ツイート50%で構成されています(ユーザーごとに異なる場合があります)。

フォロー内のツイートは、ユーザーとの関連性が高く、最近のツイートが選ばれます。関連性の高さは「RealGraph」と呼ばれるモデルから算出されたスコアが重視されます。

フォロー、インタラクション(リプライ、いいねなど)、ユーザが許可した場合にはアドレス帳のデータを用いて、各ユーザ間のエンゲージメント確率を予測しています。エンゲージメント確率予測には、前述の情報に加えユーザの最近のアクティビティや評判も用いており、総合的にスコアを付けています。

フォロー外のツイートは、「Social Graph」による推薦ツイートが15%、残りが「Embedding Space」によるツイートで構成されます。

「Social Graph」とはTwitter全体のエンゲージメント・フォローの繫がりを意味しており、システムを用いて「おすすめ」に表示させるツイートを選びます。代表的な推薦は、「XさんがフォローしているYさんが、Zさんのツイートにエンゲージメントした場合、XさんがZさんをフォローしていなくてもZさんのツイートを推薦する」といった内容です。

つまり、自分がフォローしている人がエンゲージメントしているツイートは、「おすすめ」に表示されやすいということになります。

「Embedding Space」とは、興味関心などを元に括られたユーザコミュニティ内で人気のツイートが表示される仕組みです。コミュニティは145,000あり、3週間ごとに更新されます。

B:候補ツイートのランキングについて

Aで抽出された1,500ツイートは、フォロー内外どちらから選ばれたかに関係なく並べられ、ランクを付けられます。

ランキングは数千の特徴が考慮された複雑なものですが、まとめると「エンゲージメントされやすいと予測されるツイート」が上位にランクインします。普段より、多くのエンゲージメントを獲得していればエンゲージメントされやすいと予測されます。

C:ツイートのフィルタリング(調整)について

ランキング後、いくつかのフィルタが適用され、バランスの取れた多様なフィードを作成します。

【フィルタリング(調整)の例】
・ブロック/ミュートされてないか
・単一ユーザーのツイートにならないように調整
・フォロー内外のツイートになるように調整
・ブロックなど否定的なアクションの反映
・ユーザーがフォローしている人がフォローしている(二次的な繫がりがある)もの以外の除外
・会話はスレッド表示
・編集済みのツイートは最新版に置き換え

これらの調整を経て、選ばれたツイートがミキシングされ、各自のおすすめタイムラインに表示されます。

Aの段階ではフォロー内外から50%ずつツイートが選ばれますが、最終的に表示される際には50%ずつとは限りません。フォロー内が40%で、フォロー外が60%になる可能性もあります。

ただし、「フォローしている人がフォローしている」という二次的な繫がりがあるツイートまでしか表示されないため、縁遠い関係のユーザのツイートが表示されるということはありません。

おわりに:UGCの積極的なRTを推奨します

内容をご覧いただくと分かる通り、

・自社アカウントの発信ジャンルと関連性の高いユーザーや、UGCを出したり、情報を拡散してくれやすいフォロワーを増やしていく

・ユーザーからのエンゲージメントを定常的に獲得できる工夫をする(いいねやRTされやすい投稿を心がけるなど)

上記によって、自社アカウントのツイートが「おすすめ」のタイムラインに表示されやすくなります。

また、UGC(ユーザーによるクチコミ)をRTし、フォロワーからエンゲージメントを獲得することで、フォロワーのフォロワーのおすすめタイムラインにUGCを表示させる確率が高まります。ホットリンクとしては引き続き、UGCを積極的にRTしていくことを推奨します。

引き続き、ホットリンクは企業のTwitter活用を応援するため、研究を続けて参ります。

 

ホットリンクには、TwitterやInstagram、TikTokなど、各種SNSを活用したマーケティングに精通したメンバーが在籍しています。データ分析と独自のロジックにもとづき、戦略策定からアカウント設計、効果測定、クリエイティブ制作に至るまで、総合的なSNSマーケティング支援を行なっております。

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