SNSコラム

「丸亀製麺に行きたくなった」マンガ施策で狙い通りのUGCを創出。属性の異なる4名の起用でリーチ数を増加

更新日:2024年11月1日
公開日:2024年10月31日
SNSマーケティング | X(旧Twitter)活用 | 事例 | 外食業界向け

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食の感動体験を追求し、すべての店で粉から打つこだわりのうどんを提供している讃岐うどん専門店「丸亀製麺」様。ホットリンクでは、2020年1月よりX(旧Twitter)マーケティングをご支援しており、これまでにも多くの施策を実施してきました。

そんな丸亀製麺様では、さらにおいしい打ち立てのうどんをお客さまにお届けするため、日々技と感性を磨き続け、合格率約3割の厳しい試験に合格した「麺人」を、2024年春に全店に配置。麺職人の認知を広げるため、X上での施策の1つとして「インフルエンサーマンガ家施策」を行いました。

クリエイティブにマンガを用いた本施策では、4人のインフルエンサーマンガ家を起用。エッセイやオリジナルのストーリーを描いた創作マンガなど、切り口を変えて発信をしたことで、Xでは900万のリーチ数を獲得しました。

本施策には、どういった狙いがあったのでしょうか。ホットリンクのCNS事業本部コンテンツディレクション部リーダー・嶋津聖太にインタビューしました。

(執筆:ヒガシダシュンスケ 編集:髙橋真穂)

Xでのキャンペーンが主軸の丸亀製麺様。相性が良いフォーマットが「マンガ」だった

ー施策の背景として、どのような課題を抱えていたのでしょうか。

嶋津:丸亀製麺様には、うどんづくりの技術や知識が優れている「麺職人」がいるのですが、今年の春に全店配置が完了したんです。それに伴って、丸亀製麺の職人ブランディングのSNS担当であった加藤様・早津様・網本様(以降「丸亀製麺様」と表記)から、「麺職人の全店配置をファンの方やこれまで丸亀製麺に触れていないお客さまにも認知いただき、どの店舗でも毎日粉から職人が打つうどんが、さらにおいしくなったことを知っていただきたい」とご要望をいただいておりました。

ー今回の施策に「マンガ」を選んだ理由を教えてください。

嶋津:今回訴求したかった「麺職人」は、ユーザーの皆さんにはまだあまり馴染みがない存在です。そこで、登場するキャラクターを通して“自分ごと化”してもらいやすく、質の高いUGC(ユーザーによるクチコミ)の創出も期待できる「マンガ」というフォーマットを選びました。

 ホットリンクでは以前から、丸亀製麺様のSNSマーケティングのご支援をしています。そのなかでもXはフォロワー数が最も多く、ユーザーとのコミュニケーションの主軸になっていました。Xはテキストコミュニケーションが主軸となるため、マンガとの相性も非常に良いです。

 また、日本ではマンガ文化が浸透しているので、親しみを持ってもらいやすいという強みもあります。マンガは、伝えたい内容をきちんと読んでいただける確率の高いフォーマットでもあると考えました。

うどんの“シズル感”を表現する個性際立つ4名のマンガ家を起用

ーマンガの制作にあたり、丸亀製麺様からどのようなオーダーをされたのでしょうか。

嶋津:丸亀製麺様は、“手づくり・できたて”という点にすごくこだわりを持たれています。時代的には、DXで効率を上げていく方法がスタンダードだと思いますが、「手間ひまをかけて毎日全ての店で職人たちが手づくりでうどんを提供していることをお客さまに知ってもらいたい」とお話を受けておりました。

 施策を進める中で、実際に私も麺職人の方の麺づくりを見せていただきました。お店で一軒一軒、粉からうどんをつくっているので、その日の気温や湿度によって熟成時間などを変えていて、まさに「麺職人=麺づくりのプロ」と感じましたね。

 また、多くの人に麺職人の存在や魅力を知ってもらうには、たくさんのユーザーの目に触れる必要があるため、「リーチ数に加え、麺職人への理解促進を図りたい」ともご相談をいただいていました。それらを踏まえ、マンガを通して麺職人の存在を認知してもらい、「丸亀製麺に行ってみたい、麺職人が打つうどんを食べたい」と思ってもらうきっかけを作りたいと考えました。

ーマンガの制作については、どのような手順で実施されたのでしょうか。

嶋津:制作にあたって丸亀製麺様からは、丸亀製麺と相性の良いユーザーに加えて、新しい層へのアプローチもしたいというご相談を受けておりました。

 そこで、弊社のソーシャルメディア分析「コミュニティクラスタ分析」(※)を活用して、丸亀製麺様と相性の良いユーザーの層を調べ、それぞれの層に刺さるマンガ家さんを選定していきました。その際に、新しい層へもアプローチしたかったので、それぞれのマンガ家さんのフォロワー属性が被りすぎないことも意識しました。

※ビッグデータを解析し、日本中のTwitterユーザーの趣味趣向を可視化したマップです。
積極的にUGCを創出する層(積極的にリポストなどのアクションを起こしやすい質の高いフォロワー層)が特定でき、自社の商品やブランドと親和性のあるターゲティングができる手法です。予想していなかったコミュニティとの共通点が発見できるケースもあります。

ー起用するマンガ家さんは、どのように選ばれたのでしょうか。

嶋津:この辺りは、丸亀製麺様はうどんのシズル感”を大事にされており、一目見て「おいしそう!」と感じるイラストを描ける方にご依頼したいといただいていたので、シズル感のあるイラストを描ける方をリサーチし、今回はミツコさん、カマタミワさん、おつじさん、夏ノ瀬いのさんの4名を起用させていただきました。うち3名がエッセイマンガ、1名は創作系のマンガを描かれています。

 特にエッセイマンガは、そのコンテンツ自体が質の高いUGCになるという観点から、絶対に採用したかった形式です。グルメ系のマンガが得意という方もいて、UGCという点では、エッセイマンガで体験したものをレポートマンガの形式で描いていただくのが一番良いと思いました。

 そこで、マンガ家さん自身の特徴は活かしながら、それぞれ「何を強く訴求するか」を少しずつ変化をつけて、コンテンツを作っていただきました。

ー具体的には、それぞれどのような内容で作っていったんですか?

嶋津:普段、キャラクターが立っているマンガ家さんには、人にフォーカスしてマンガを描いていただき、麺職人の魅力が伝わる内容をメインにしました。一方、普段からグルメ系のマンガを描かれている方には、うどんのおいしさによりフォーカスして描いていただきました。

ー特にこだわった点を教えてください。

嶋津:「うどんの見え方」と店舗での臨場感を伝えることにこだわりました。

 麺職人が釜から茹でたてのうどんを上げている場面や、できたて・熱々のうどんを受け取るとき、お客さまにはすごく綺麗でおいしそうに見えていると思うんです。なので、マンガでもうどんの麺線や湯気など、目の前で受け取ったときの臨場感が伝わるように、こだわって描いていただきました。

 また、マンガ家の方々には実際に店舗へ足を運んでいただき、お客さまとして麺職人の技や雰囲気を体験してもらいました。その体験を通じて感じた、麺職人の手さばきや技、うどんづくりの臨場感も、マンガの中で表現していただきました。

 結果的に、マンガ家さんの持ち味を活かしつつ、丸亀製麺様の訴求ポイントも効果的に伝えることができました。

 また、当初の想定通り、起用したマンガ家の方々はそれぞれ異なるジャンルで活動されていたため、幅広い層のユーザーにリーチすることもできました。

「丸亀製麺に行きたくなった」狙い通りの反応が巻き起こる

ーマンガを目にしたユーザーからの反響は、いかがでしたか?

嶋津:読んだ人の声で一番多かったのは「丸亀製麺に行きたくなった」でした。マンガで麺職人を知ったことで、来店意向が生まれるきっかけとなり、実際に店舗で麺職人を見ていただける機会につながる可能性もあるため、すごくポジティブな反応だと思いました。

 お客さまからの反応で個人的に一番印象的だったのは、「PRマンガだけどついつい読んじゃうし、丸亀製麺にも行きたくなった」という、マンガ自体の面白さも感じて、さらに来店のきっかけにもつながるようなUGCが生まれたことですね。「あの人って麺職人だったんだ!」といったコメントもあって、麺職人の認知にもしっかりと貢献できたと感じています。

ー定量的な成果は、いかがでしたか?

嶋津:エンゲージメント獲得が好調な中でも、リーチ数もよく伸びた形となりました。

 さらに今回は、創作マンガとエッセイマンガの2つのコンテンツ形式を実施できたことで、それぞれの示唆を得ることができました。特にエッセイマンガには、「丸亀製麺に行きたくなった」など行動につながるコメントが多く見られました。

 実際に、今回X社が算出したブランドリフト調査で、最も来店意向につながったのが、エッセイマンガでした。マンガの主人公を通して、読者がうどんのおいしさや麺職人の魅力を追体験できたおかげで、高い評価につなげることができたと思っています。

ーそういったデータが取れたことも、ポジティブな要素ですね。

嶋津:マンガ施策が、丸亀製麺様のような飲食チェーンにおいて、質の高いUGCを生み出す良い広告フォーマットであることを再確認できたのは大きな成果です。

ー最後に、今後丸亀製麺様とどのような施策を進めていきたいですか?

嶋津:丸亀製麺様はXでのトレンドインもよくされていたり、アカウントの影響力がすごく強いんです。今後もXの広告を活用した施策を打っていくのと並行しつつ、インフルエンサー方の影響力をお借りして、手づくりのうどんへのこだわりやおいしいうどんの味わい方を、より発信・訴求していけるような施策をご一緒できたらと思います。

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ホットリンクは長年X分析・Xマーケティングに携わり、多くの企業様のXマーケティング支援をしてきました。

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