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この記事の内容
各業界で活躍するさまざまなプロフェッショナルと、SNSやマーケティング、ビジネスのあり方について考える対談シリーズ「ザ・プロフェッショナル」。モデレーターを務めるのは、元ホットリンクCMOであり、GiftX代表のいいたかゆうたです。
今回のゲストは、SHIBUYA109 lab.所長の長田麻衣さんです。
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントの、若者マーケティング機関であるSHIBUYA109 lab.。長田さんはそこで、毎月200人のZ世代と交流しZ世代の文化やライフスタイルを探求し続けています。
今回は、Z世代の当事者である富井真歩(ホットリンク・ソーシャルメディア事業本部 コンサルティング部)も参加。長田さん、富井、いいたかの3人で「Z世代とは何か」を探りました。
(撮影:小林一真 執筆:サトートモロー 編集:澤山モッツァレラ)
いいたか: まずは、長田さんがSHIBUYA109 lab.の立ち上げに関わった経緯を教えていただけますか?
長田: 私は2017年7月、同年設立された株式会社SHIBUYA109エンタテイメントに入社しました。同社はSHIBUYA109の関連事業を行なう会社として設立され、私はマーケティング部の立ち上げを担当しました。
当時、SHIBUYA109にはマーケティング部がありませんでした。ターゲットであるaround20(15歳から24歳)を、もっと知ろうというタイミングだったんですね。その後、社長から会社の知見を対外的にも活用していきたいと相談され、SHIBUYA109 lab.を立ち上げました。
SHIBUYA109 lab.でのメインは、毎月200名前後のaround20、現在「Z世代」といわれる方々へのインタビューです。基本的に週2回、「美容好きな男の子」「K-POPが好きな女の子」などさまざまなテーマで話を伺っています。
それ以外にもSHIBUYA109に来館してくれた子たちに声をかけて、最近の流行や話題になっていることも聞いています。
いいたか: ユーザーインタビューってとても重要なことですが、毎月200名前後はすごいですね。インタビューはイベント形式または1on1など、どういった形式で行なっているのですか?
長田: 社内のクローズドな企画として実施しています。クライアントからの案件として、取材することも多いですね。
いいたか: そんな長田さんから見て、Z世代にはどんな特徴がありますか?
長田: もっとも大きな特徴は、SNSネイティブであることです。彼ら彼女らの消費行動や考え方に、ものすごく影響していると感じます。
彼らはSNSを通じて、日々たくさんの情報収集を行なっています。その裏には、「失敗したくない」という思いが反映されているように思えます。SNSを通じて友達づくりをしていることも珍しくありません。
彼らを見て感じるのは、「コミュニティに合わせて自分を変える」ことはZ世代にとって当たり前だということです。デジタルとリアルの双方で、相手に合わせた距離感をすごく上手に調節していますね。
それと、大人が言語化しにくい概念をビジュアルで表現するのが上手だとも感じます。「エモい」「チルい」という言葉を、テキストではなく感覚で理解しているんです。
実際、「エモい写真(動画)を作って」とお願いすると、誰もがほぼ同じテイストの作品を作ってくるんです。
いいたか: 面白いですね。ひとつのテーマで同じものが完成する背景には、「周りと違うことが怖い」か「共通の概念を共有することが心地いい」の、どちらかの感情があるのかなと感じました。
長田さんから見て、Z世代はどちらの感覚が強いと思いますか?
長田: 後者の方が強いと思います。Z世代も、個性を大切にしている子は少なくありません。ですが、その前提には、「コミュニティの調和を乱さないこと」があるように思います。「まるくトガる」という表現が、合っているかもしれませんね。
トレンドに対しても、独自性よりも「真似できる」「再現性がある」点を重視しています。最近話題の「ヌン活」(※)のように、「ドレスコードを合わせれば、“ヌン活”のフォーマットを楽しめる」という体験を楽しんでいるのは、その表れかなと。コミュニティ内を活発にするための存在として、トレンドや個性を捉えている気がします。
※ヌン活:ホテルのラウンジやレストランで、アフタヌーンティーを楽しむ活動。
いいたか: Z世代の当事者である富井さんは、自分たちの世代の特徴をどう捉えていますか?
富井: 皆さん、使うメディアがバラバラだなと思います。さまざまなメディアから、情報を集めて精査することを当たり前に行なっている印象です。
そのため、「ひとつの場所だけでコミュニケーションする」ことにも、違和感を覚えます。
企業様のアカウント運用では、「自社アカウントをいかに育てていくか」という話になりがちですよね。ですが、最近は公式アカウントの発信も重視しつつ、「いかにZ世代や周りを巻き込んで話題を作るか」が大事だと感じています。
長田: 企業の言葉をどう代弁してもらうかが、すごく大切ですよね。企業の公式アカウントは、「いいことしか言わない」と思われがちです。もっとリアルな情報が欲しいから、他者目線のレビューや言葉をすごく気にしています。
いいたか: 究極的な考えとして、「企業公式アカウントは、なくてもいい」と思っています。お客様がSNSで何を語っているか、その空間に企業が入るとしたらどういうシチュエーションか。それを重視すべきだと考えているんです。
僕の感覚としては、この傾向は2013〜14年ごろからあった気がします。Z世代がスマホを手に取った瞬間、それがより促進されていると考えています。
いいたか: おふたりの間でも、オンラインとの関わり方には大きな違いがありそうですね。
長田: 私の場合、高校時代にmixi(ミクシィ)が流行りだして、オンラインでコミュニティを作り始めるようになりました。友達同士のコミュニティのために、トレンドを追ったり楽しんだりするというのは、今の20代と変わらないかもしれません。
ただ、当時は友達とオンラインコミュニケーションを取るという感じでした。
いいたか: 学校や部活、塾など自分が属するリアルのコミュニティが、mixiが登場したことでより拡張されたわけですね。富井さんの世代から、SNSでリアルのコミュニティの枠を越えるようになったのかなと。
富井: そうかもしれません。私はK-POPが好きですが、リアルで同じアイドルを追いかけている子がいませんでした。SNSには同じレベルのオタク仲間がたくさんいて、彼女たちと一緒にライブやコラボカフェに行けるようになったんです。
長田: 「好き」のレベルが同じ人と知り合えたんですね。SHIBUYA109に来た2人組に声をかけると、SNSで知り合った「ヲタ友」であることがすごく多いです。今はそれが当たり前なんだな、と実感します。
いいたか: 僕らの世代じゃ考えられないですよね。当時はネットで知り合うのは、危険でさえありましたから。
長田: こうしたコミュニティの変化は、ここ2年のコロナ禍で一気に加速した印象です。
今までの友人関係は、「広くつながっていること」がなんとなく正しい状態でした。コロナ禍で人に会うことが減ると、「感染リスクがあっても、仲良しのあの子とだけは会いたい」という思いが強くなったんです。その結果コミュニティは小さくなり、その分深い付き合いを大切にするようになりました。
富井: 量より質、を意識するようになりましたね。
長田: 企業側も、そんなコミュニティをいかにリスペクトできるかが重要だと思います。ゆるいつながりではありますが、「分かってないじゃん」と思われてしまうハードルが今は非常に高いです。
最近、Z世代から「界隈」という言葉を聞くようになりました。「界隈」は、もともとサブカルチャー周辺で使われていた言葉です。今は「K-POP界隈」「自撮り界隈」「量産界隈」と、Z世代が気軽に使っています。
強固な枠組みがあるわけではないけれど、コミュニティを大切にしている。その思いが、「界隈」に表れているのかなと。
いいたか: そうしたコミュニティの中には、コミュニティを象徴するといった意味でのインフルエンサーは存在するんでしょうか?
長田: いるにはいるんですが、今はインフルエンサーがすごく身近な存在ですね。
今までは、「YouTubeチャンネル登録者数がこれだけいる」「芸能人である」という分かりやすいラベルが、その人をカリスマ的に見せていました。
今は、自分たちと同世代で同じ生活水準、同じ目線で世の中を見ている「相棒的な存在」が、彼女たちにとってのインフルエンサーなんです。友達や学校の隣のクラスの子がインフルエンサーであることが、当たり前に起こっています。
コミュニティの人気者は、圧倒的なカリスマではなく「それぞれの界隈で少し目立っている子」くらいの距離感なんです。
富井: 「一歩がんばればたどり着ける存在」という感じですよね。
長田: 例えばあるインフルエンサーさんは、1、2年前までは身近で参考になる存在でした。今はセレブ的な存在になったことで、若い子は彼女のコンテンツを「案件かも」「生活水準が違うから、良いかどうか判断できない」と思うようになっています。
Z世代にとって、自分に近い距離感がそのまま信頼感につながっているんです。
いいたか: 冒頭で、Z世代は「失敗しないために情報収集している」とありましたが、情報収集にはどんな特徴がありますか?
長田: SNSのアルゴリズムを熟知している人が多いように思います。
例えばInstagramなら、虫眼鏡マーク(発見タブ、パーソナライズされた投稿が表示される機能)に、「自分が好きそうなものが集まる」状態を作っているんです。
発見タブから入る情報が、彼らにとって情報収集の最初の段階です。そこで得た情報を深く知りたいと思ったら、Google検索したりYouTubeで動画視聴したりします。違う角度で新しい情報を知りたいと思ったら、TikTokを開きます。
そうやって、さまざまなSNSで情報を吟味しているんです。
いいたか: SNSネイティブでもあり、アルゴリズムネイティブでもあるんですね。
長田: まさにそう思います。
ある時、ファッションに関するインタビューを行ないました。インタビューした子たちは、淡色系とフレンチガーリーというファッションがそれぞれ好きでした。
ふたつのファッションは、テイストもトレンドも異なります。そこで、彼女たちはそれぞれの情報が得られるように、アカウントを別々に作りました。そして、アカウントごとに別々の投稿へ「いいね!」をして、発見タブのアルゴリズムを調整していたんです。
SHIBUYA109でも、ファッションのテイストに応じてアカウントを5つ作成し、アルゴリズムを調整して情報収集しています。企業と同じことを若い世代も実践していると知り、すごく驚きました。
情報があふれているから、自分がいいと思ったものだけが集まる環境を作る。その点では、Z世代はすごく胆力があると思います。
いいたか: 企業側からすると、SNSによって商品・サービスが「売れている」と考えがちです。実は、ユーザーがインターネットを使い倒して、自分らしく彩ったうえで商品・サービスを「選んでいる」んですね。
長田: コントロールされているのは、企業側なんだとつくづく感じます。実際に、アカウントのアルゴリズムを調整してみると、広告はもちろん画像の雰囲気も、それぞれの界隈で異なると分かります。
それぞれのテイストに合わせて、クリエイティブを作ったりコミュニティにアクセスしたりすることが非常に重要です。
いいたか: それだけの労力をかけて情報収集しているZ世代はすごく忙しそうです。
長田: そうですね。ただ彼らと私たちでは、情報処理能力が全然違います。もしかしたら、呼吸するのと同じレベルで情報収集しているのかもしれません。
以前、Z世代がどうファッションテイストをカテゴライズするのかを知るため、ワークショップを実施したことがあります。そこではたくさんの写真を用意して、それぞれのファッションテイストを分類してもらいました。
彼女たちにどうやってテイストを判断しているのか聞くと、服だけではなく背景や髪形などから、写真をカテゴライズしていることが分かりました。「1枚の画像でそんなところも見ているの!?」という、細かいところまでチェックしていたんです。
ワークショップ中も、「淡色系はこんな髪のアレンジをしない」「この背景で撮るのは、淡色よりもフレンチガーリーだ」と普通に会話していて。
それを見て、彼女たちは画像を通して世界観のテイストを見ているんだと分かりました。それを構成する要素として、ファッションやヘアメイクがあるんだと。情報処理能力が高いから、「この世界観の構成要素がこれ」とすぐ理解できるんですよね。
いいたか: 富井さんは企業を支援する際、どのように企業にZ世代への理解を促していますか?
富井: 長田さんがおっしゃる通り、SNSはユーザーがメインで楽しんでいる場だと思います。企業の発信スタイルを貫くよりも、「見ている側の考え方に合わせた方が受け入れられます」と伝え、修正していくことが多いです。
例えば、Instagramでは1枚目の画像=表紙に文字を乗せるかどうかというテーマの場合、企業は「文字がない方が世界観を表現できる」と考えがちです。しかし、実際は文字を乗せた方が分かりやすいし、多くの目に止まります。
こうした手法に、いかにトライできるかが重要だなと思います。
長田: SHIBUYA109では、「やみかわ」に特化したInstagramアカウントを運用しています。メインアカウントだけだと、「やみかわ」が好きな子には物足りないかもしれないのでは、ということで。
結果、このアカウントはすごく伸びました。ユーザーを最優先に考えて、界隈を尊重してアクセスするというのはすごく重要ですが、一方で体力勝負でもあります。今、SNSに取り組む企業はすごく大変だと思いますね。
富井: ブランドの世界観を大切にしつつ、ユーザーさんに寄り添うという考え方でも、サブアカウントは有効ですよね。高級コスメブランドさんでは、コミュニティ用のアカウントを別に設けて、ユーザー向けのメイクのやり方などを発信していることがあります。
いいたか: 「コミュニティに上の世代や違うカテゴリーの人が入ると、途端につまらなくなってしまう」というケースは、リアルでも存在しますよね。Z世代にも、そういう傾向は見られますか?
長田: あります。特にトレンドの移り変わりでは、その傾向が顕著です。
例えば、Z世代はテレビでピークアウトを測る傾向が強いです。自分たちのトレンドが、テレビで「今、若者に流行っているトレンド」と紹介されると、終わったなと感じるそうです(笑)。
あとは、同じファッションテイストが好きな界隈にも、「私は量産系が好きだけど、本物・ガチの量産ではない」といったグラデーションがあります。自分の立ち位置にすごく敏感なので、コミュニティにいきなり入ってきた人や企業には、「いきなり割り込んできた」と思いがちです。
富井: わかります。全然関係のない人たちが、自分の好きなものを語り始めてるのを見ると「もういいかな」と思っちゃうんですよね。
いいたか: なるほど……理解しました。確かに企業は大変だ(笑)。
いいたか: Z世代は購買をする際、SNSをどう使っているんでしょうか?
富井: 基本的に、横断的に情報収集して、商品レビューをチェックします。「誰が買ったか」という人軸でもチェックしますし、コスメの場合は成分も軸にチェックします。そうやって自分の納得できる要素を固めてからじゃないと、購入には踏み切れません。
長田: 私たちの調査では、新商品・ブランドを知る経路の上位3位はすべてSNSです。その次点にテレビという感じで、マスメディアを超えてSNSが最初の接点になっています。
SNSも、一度ずつではなくぐるぐると回遊してチェックしているんですよね。購買に至るまでの行動はブラックボックス状態で、複雑な行動を重ねて購買の納得度を深めています。
いいたか: ラストクリックコンバージョンだけを見ている企業って存在するじゃないですか。Instagram経由で購入はしたけれど、それ以前のサイト遷移はこちらで計測できません。それでも、購入に至った背景も含めた「面」を、僕も注視しています。
長田: 企業にとっての第一歩は、Instagramだけで購入されているわけじゃないという構造を理解することだと思います。実際、「若い子は“ググる”という言葉を使わない」といわれますが、一方で実はかなりGoogle検索を多用しています。
いいたか: そうなんですよね。確かにInstagramの検索数は上昇しているけれど、一方でGoogle検索も伸びています。両方見ることが必要です。
ちなみに、店舗に訪れた時点では、すでに検討フェーズにはないということなんですかね。
長田: カテゴリーによりますが、コスメの場合は買うものがほぼ決まっています。ファッションでは、決まっているケースの他に、「試着してもう一度検討する」という人が多いです。
富井: 購入するものが決まっていない段階で、店舗に足を運んでその場の出会いで購入しても、満足度は高くないですね。ちゃんと選択肢を絞って、いろいろ試して「これがいい」となって、はじめて満足感を得られます。
長田: Z世代の衝動買いは、すごく少ないですよね。どんなに欲しいものでも、検討に時間をかけて納得感を高めてから買っています。
富井: 逆に「欲しい!」という衝動が生まれてからの、SNSの回遊スピードはすごいですよ(笑)。
いいたか: 僕たちの世代とは全然違うんですね……。ちなみに、SHIBUYA109さんは店舗設計するうえで、Z世代を意識して何か工夫していますか?
長田: SHIBUYA109は、「オフラインのInstagram」として捉えられることが多いんですね。どの界隈も揃っている場所で、各界隈のトレンドを見られるというか。
店舗設計でも、それぞれの界隈を網羅することを大切にしています。あとは各フロアに、いわゆる「映え壁」も用意して、つい写真を撮りたくなるように工夫しています。
来館者の皆さんが、コミュニケーションのきっかけにしたくなる撮影場所を提供することで、売り場以外の体験ができるようにしています。
SHIBUYA109の商品は、他の店舗さんでも扱っているじゃないですか。わざわざSHIBUYA109に来てもらった以上、お買い物以外でも楽しんでほしいと思っているんです。
いいたか: SHIBUYA109さんは昔から、フロアでジャンルが切り離されている印象があります。自分の好きなように、店舗をつまみ食いができて、購買じゃない体験で新たな気付きを得られる。そういう場所になっているんですね。
いいたか: Z世代の買い物における、「失敗したくない」という思考の背景についても、ぜひお伺いしたいです。
富井: 違う商品を買ってしまったという失敗よりも、それを買った結果、周りにどう思われるかで失敗を判断している気がします。
長田: ある日、インタビューでマッチングアプリを使っているかを聞きました。すると、インタビューした子は、「マッチングアプリを使っていると思われたくない」から使っていないと回答したんです。
彼女のように、周りの目がすごく大事で、そこから自分という存在を認識する子は非常に多いです。常に見られているから、周りからの目がより敏感になるんでしょう。
パーソナルカラー診断や骨格診断が人気なのも、そうした考えが背景にあると思います。
いいたか: 僕たちの世代だと、社会人になると学校や部活時代にあった、趣味嗜好が似通っているグループがなくなってしまうじゃないですか。
社会人になると、自分の内面ではなく仕事で評価されるシーンがほとんどなので、徐々に「自分らしくていい」と思えるようになった気がします。
長田: 今は、それこそ仕事でも「同い年なのにすごく成果を出している人」がSNSで見られますからね。「私もがんばろう」といい影響を受けることもありますが、「それに比べて私は……」と落ち込んでしまう話も、よく耳にします。
他人の人生が身近にあって、それがよくも悪くも自分の人生に影響する世代だと思います。
いいたか: ここまでの話を総括して、企業はどうZ世代と接していけばいいでしょうか?
長田: 同じ目線になることが、すごく大事ですよね。Z世代の楽しんでいるものの見方を、社内でも理解できていないと、温度感に敏感な彼らには、こちらの態度がすぐにバレてしまいます。
何かしらの形で、彼らの「界隈」にアクセスできる状態を作ること。そして、本腰を入れて理解していかないと、これからは大変でしょう。
富井: 手段のひとつとして、SNSを通じてZ世代を理解する場を作るべきだと思います。
「お前たちはこれが好きなんだろう?」ではなく、むしろ「一緒に作ろう」「どうすればよくなるかな」と寄り添う交流の方が、私たちも受け入れやすいです。
いいたか: 「本当の意味で企業がユーザーファーストになるべき」というのが、ふたりの話を聞いた僕の今日のまとめです。
改めて、「分かった気でいる」のはダメだなと。昔、企業は「コミュニティ内で交流する」ということに向き合っていたと思うんです。
デジタルが普及し便利になったことで、広くユーザーを囲おうとしてしまった。Z世代によって、もう一度コミュニケーションの本質に、戻るタイミングが来たんだと思います。
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