“診断体験”でファンとの距離を縮める。カゴメ健康直送便のInstagramが実践した「診断DM」とは

企業アカウントの運用において、フォロワーの数を増やしながら、一人ひとりと濃い関係性を築いていくことは、簡単ではありません。

カゴメ株式会社様が運用するInstagramアカウント「カゴメ健康直送便【公式】」は、同アカウントを売上を創出するメディアへと進化させることを見据え、その第一歩としてエンゲージメントを整える基盤づくりに注力しています。従来のプレゼントキャンペーン施策からの方向転換を図り、新たに導入したのが、ホットリンクが提供する「fasme診断DM」（以下「診断DM」）です。

本記事では、実施の背景や成果、そして次なる展望について、カゴメ様へのインタビューを交えながらご紹介します。

（編集・執筆：倉内夏海）

課題意識から始まったInstagram活用の再設計

――まずは、Instagram運用を見直された背景について教えてください。

カゴメ様：私たちには、将来的にInstagramを“売上を創出するメディア”として育てていく構想があります。そのためには、まずエンゲージメントを高める基盤を整える必要があると考えました。最初のステップとして、これまで取り組んできたプレゼントキャンペーンをいったん止め、フォロワーとの関係性を見直すことにしたんです。

――プレゼントキャンペーンを止めた理由は？

カゴメ様：フォロワー数の増加のために取り組んできたのですが、徐々に効率が落ちてしまったためです。

　そんな時、Instagramではフォロワーからのエンゲージメントが集まることを起点に露出が増える構造であること、反応してくれるフォロワーを獲得していくことが重要であることなどをホットリンクさんに丁寧に教えていただきました。

　その後エンゲージメント改善を優先に切り替え、投稿内容のテストを繰り返しましたが、なかなか効果が出ず悩んでおりました。その中で「診断DM」のご提案をいただき、堂々巡りだった取り組みに進歩を感じました。

――診断DMのどんなところに興味を持たれましたか？

カゴメ様：「診断」というコンテンツを通して、「カゴメ健康直送便」の強みや特徴をさりげなく伝えられる点が非常に魅力的でした。ブランドや商品の世界観に親和性のあるユーザーが参加し、楽しみながら体験してくれる。そのうえでフォロワーも増えるのではないかという期待がありました。

「fasme診断DM」とは

――ホットリンクが提供する「fasme診断DM」について、どのようなサービスか教えてください。

ホットリンク：「fasme診断DM」は、InstagramのDM機能を活⽤した診断コンテンツです。ユーザーがアカウントをフォローし、DMで指定のキーワードを送信すると診断がスタートします。診断コンテンツを通して関⼼の⾼いユーザーをフォロワーとして集めることができ、投稿のリーチやエンゲージメント率アップにもつながります。

――カゴメ様も「量だけでなく質」とおっしゃっていましたが、なぜフォロワーの質にもこだわる必要があるのでしょうか。

ホットリンク：現在のInstagramのアルゴリズムでは、「質の高いフォロワー」をいかに集められるかに、運用の成果が大きく左右されます。現在のアルゴリズムは、投稿への初期反応が活発であればあるほど、その投稿を多くの人に広げる仕組みになっています。

　つまり、いいねや保存、コメントなどのリアクションをしてくれる「熱量のあるフォロワー」を増やすことが、アカウント全体のリーチや発見されやすさにつながっていきます。

　そうした意味で、診断DMのように、ブランドや商品との親和性が高い人に自然に参加してもらえる企画は、質の高いフォロワーを集めるのにとても効果的です。ただ「プレゼントがもらえるから」ではなく、「このブランドが好きかも」「気になるな」と思ってフォローしてくれる人を増やす。その積み重ねが、中長期的な売上にもつながっていくと考えています。

――そうなると、診断の設計が重要になってきますね。どのような点にこだわって作成されましたか？

カゴメ様：できるだけ気軽に参加していただけるよう、質問項目は答えやすくシンプルなものに絞り込みました。また、診断結果はイラストでも視覚的に伝わるよう工夫しています。反応してもらうことが目的なので、なるべく参加のハードルを下げるよう意識しました。

ホットリンク：今回の「野菜不足度診断」は、もともとカゴメ様の公式サイトで提供されていた診断コンテンツを、Instagram向けにリライトしたものです。診断のパターンを厳選し、キャッチーなイラストを組み合わせることで、思わずシェアしたくなるような仕上がりを目指しました。

　さらに、診断結果に応じておすすめの商品を提示することで、「この商品、自分に合っているかも」という納得感にもつなげています。SNSだからこそ実現できる、遊びながらの共感体験を大切に設計しました。

診断参加者3,190人、フォロワー2,727人増。投稿パフォーマンスは1.5倍に

――診断に関する投稿は、2024年11月19日のこちらですね。

※トレンド発信メディア「fasme」に掲載された、こちらの紹介記事も合わせてご覧ください。

――診断実施後、成果としてどのような手応えがありましたか？

カゴメ様：診断には3,190人が参加くださり、同アカウントのフォロワー数は2,727人増加しました。

ホットリンク：診断後のオーガニック投稿におけるエンゲージメント率も1.5倍に向上しています。数値としても十分な成果が出ていて、企画との相性の良さを感じました。

――診断実施によってフォロワーが増えた状態でも、エンゲージメント率が向上しているのは、やはり「質の良いフォロワー」を集めることができたからと言えそうですね。カゴメ様は今後、Instagramではどのような展開を構想されていますか？

カゴメ様：診断企画は、今後も不定期で継続したいと考えています。今回と同じフォーマットを別テーマで展開するのか、新たな切り口を設けるのかは検討中ですが、今回のようにユーザーと自然な形でつながれる仕掛けは、ぜひ続けていきたいです。エンゲージメント改善を前提に、今後はより生活者の感覚に寄り添った企画も取り入れていけたらと思っています。

――カゴメ様、ありがとうございました！

「fasme診断DM」をご検討の方へ

「fasme診断DM」は、ただフォロワーを増やすだけでなく、生活者との親密な接点をつくり、ブランドへの理解を深める起点にもなり得ます。

「フォロワーとのエンゲージメントを高めたい」「商品の魅力を自然に届けたい」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。貴社の目的やターゲットに応じた最適な診断コンテンツの企画から、クリエイティブ制作、広告配信、効果測定までを一貫してご支援いたします。