SNSコラム

やまや×ホットリンク|Instagram運用4ヵ月でリーチ2.7倍! 戦略と“愛”が根付くインスタ活用

更新日:2025年6月10日
公開日:2025年5月28日
事例 | 食品業界向け

ホットリンクでは、2024年春より、明太子やもつ鍋で知られる「やまや」様のInstagramアカウント運用をご支援しています。

継続的なリールやフィード投稿により、同Instagramアカウントのリーチは、ご支援前と比較して約2.7倍に伸長。複数の投稿で安定して高リーチを獲得し、フォロワー外への表示率も向上しました。

これまで接点のなかったユーザーにも投稿が届くようになり、やまやブランドの認知拡大にもつながっています。一方で、従来のファンにとっても継続的な発信がブランドとの関係性を深める機会となり、UGCの増加やエンゲージメントの向上も生まれています。

本記事では、こうした成果の背景にあるアカウント設計や運用の実態に迫るべく、株式会社やまやコミュニケーションズの上田仁美様・大迫涼子様に、ホットリンクの青島瞳・忠平翔太を交えてインタビューを実施。「誰に何を届けるか」「どう想起されたいか」を起点に、どのように運用されているのかを伺いました。

(インタビュー・執筆・編集:倉内夏海 撮影:市村円香)

株式会社やまやコミュニケーションズ
マーケティング部 広報・PRセクション マネージャー代理 兼 BtoCマーケティングセクション マネージャー代理
上田仁美様


株式会社ホットリンク
ソーシャルメディアマーケティング本部 ソーシャルメディアマーケティング3部
青島瞳
リーダー 忠平翔太

株式会社やまやコミュニケーションズ
WEBマーケティングセクション マネージャー代理
大迫涼子様

Instagramアカウントの運用目的は「ブランド認知向上」

――まずは、上田様・大迫様の担当業務やミッションを教えてください。

上田:私は2023年11月に入社し、現在はマーケティング部の広報PRとBtoCマーケティングセクションに所属しています。

 広報PRセクションでは、メディア各社への営業活動のほか、弊社のBtoB、BtoC事業双方の売上に寄与することがミッションとなっています。BtoCマーケティングセクションでは、主に弊社が展開している外食店舗の販促支援を担当しています。

 SNSアカウントの運用はBtoCマーケ業務の一つです。前職でもSNS関連の業務に携わっていたため、「自分の経験が活かせそうだ」と思い、手を挙げました。

大迫:私はマーケティング部のWEBマーケティングセクションに所属しています。私も上田と同様にBtoC向けのマーケティング活動を行っており、主にWebサイトやSNS、アプリを活用した施策等の実行を担当しています。

――ありがとうございます。続いて、やまや様のマーケティング戦略において、SNSにどのような役割をもたせていらっしゃるのか教えてください。

大迫:弊社では、InstagramやLINE・Xを中心に、複数のSNSアカウントを運用しています(※)。主要なアカウントについては、それぞれ運用方針を決めています。

※参考:やまやコミュニケーションズ様の公式アカウント一覧

 ホットリンクさんにご支援いただいているInstagramアカウント「辛子明太子のやまや」は、明太子などの商品や飲食事業も含めた、やまやブランド全体の認知向上を目的に運用しています。

 また、私たちは「Made in KYUSHU」を掲げて商品開発などを行っているので、九州の食文化を発信する役割も担っています。認知に留まらず、商品の販促やお客様のファン化も重要な運用目的の一つであると位置づけています。

――同アカウントのご支援は、主に青島さん・忠平さんが担当していますね。二人の役割分担も教えてください。

青島:私は責任者として、ご支援の全体像を把握しながら、戦略部分を主にご支援しています。また忠平さんが運用部分をメインで進行していますが、投稿のアイデア出しからブラッシュアップまで2人3脚で実施しています。

忠平:私は投稿作成を中心とした運用部分を担当しております。青島と考えたアイディアを元に、投稿文の作成、使用素材の選定、実店舗での撮影、リール動画の編集制作などを実施しております。

明確な方針と言語化によって「軸」ができた

――「辛子明太子のやまや」は、2017年から投稿をされています。2024年春のタイミングで、ホットリンクにご相談いただいた経緯や決め手を教えてください。

上田:実は私は、前職の頃からホットリンクさんを知っていました。以前はアパレル系の企業でPRを担当していて、SNS活用にもかなり注力していたので、ホットリンクさんのセミナーもよく拝見していたんです。「いつかご一緒したいな」という思いはずっともっていました。

 その後、やまやに転職し、SNS活用と相性が良い食品メーカーということもあり、公式アカウントをしっかり育てていきたいと考えました。当時のフォロワー数は約5,000〜6,000人で、まだまだ伸ばせる余地があるとも感じていました。

上田:一方で社内リソースが非常に限られており、外部パートナーにお願いしなければならない状況でもありました。福岡県内の企業にもいくつか打診しましたが、やまやという企業やブランドの全国的な認知拡大を目指すにあたっては、ブランディング視点を持って一緒に取り組んでくださる会社にお願いしたいと考えました。そこで、ホットリンクさんにもご相談したんです。

 「Instagramアカウントの盤面を整えること」を重視したお話が多いなか、ホットリンクさんは「何を」「誰に」「どう伝えるか」という戦略設計をとても大切にされていました。「想起率をどう上げるか」「ターゲットに対してどのようにメッセージを届けるか」といった本質的な部分から丁寧に提案してくださる姿勢に、強く共感しました。

 盤面はあくまでもブランドの世界観を伝えるための手段であり、戦略に基づいて整えるものだという考え方も一致していました。この考え方に信頼を抱き、ぜひご一緒したいと思ったことがご依頼のきっかけです。

――嬉しいお言葉をたくさんいただき、ありがとうございます。

上田:Instagramは写真や世界観が重視される媒体だとは思いますが、やまやとしては、届けたい層にしっかり情報を届けて、思い出してもらい、購買につなげるという点を何より重視しています。ホットリンクさんも、ビジュアル的な要素を整えるだけでなく、その先にある「想起」や「購買行動」を意識して運用していきましょうと、最初からおっしゃってくださったのが嬉しかったですね。

忠平:「売上につなげるSNS活用」という、ホットリンクのご支援の根底にある思いに共感いただけて、私たちも嬉しいです。

――それでは、ご支援させていただくことが決まってからのお話も聞かせてください。

青島:ご支援初期の段階で、アカウントの方針を固めるためのミーティングを実施しました。「やまやと言えば〇〇」という形で、ターゲットとする層からどのように想起されたいか、コンセプトを決めました。

大迫:弊社の中にもふわっとしたイメージはあったのですが、ホットリンクさんと一緒に、より明確にしていきました。その時のやり取りが印象に残っており、ホットリンクさんの熱量の高さを感じました。

青島:ありがとうございます! 当時は忠平さんのジョイン前で、私ともう一名でやり取りをさせていただきました。大迫さんや上田さんに、「やまや様の考える、”やまやと言えば〇〇”は、何ですか?」というお題を出し、思いつく限り書き出していただきました。

青島:たくさんのキーワードをいただいたので、それらを「製品・商品文脈」「地域・分化文脈」などに分類し、やまや様が本当に伝えたいことを抽出しました。競合との差別化や独自性を調査し、言い回しや表現をディスカッションしながらブラッシュアップし、最終的に「いつもの日のご褒美九州めし」というコンセプトに落とし込みました。

大迫:私たちとしても、納得感のある議論を重ねることができたので、今でもぶれることなく運用方針として掲げ続けられています。

――このタイミングで、運用目的やKPIも決定されたと思います。どのように設定していったのでしょうか。

青島:まず、アカウントのKGIを「やまやブランドに興味を持ってもらう人を増やす」としていたので、広く多くの人にリーチすることが重要だと位置づけました。そのため、運用目的に「アテンション量の最大化」「アテンションの質の最大化」を掲げ、それに紐づくKPIとしてリーチ数やエンゲージ数などを設定しました。

上田:弊社としては、「成果がわかりやすい指標」としてフォロワー数をモニタリングするようお願いしました。私自身も、まだまだ増やせるのではないかという考えがあったんです。

 ただ、単に数を増やすだけでなく、質の高いフォロワーを増やしていかなければエンゲージメントが下がってしまうので、ホットリンクさんから「質」にもこだわるべきだと提案いただいたのは非常にありがたかったですね。

信頼関係がチャレンジと成果を生む土台に

――運用方針の策定などを経て、ご支援開始から間もなく1年ですね。現時点で感じられている手応えはいかがでしょうか。

上田:定量的な成果としては、3月末時点でフォロワー数が1万人に達成しました。ご依頼開始当初と比べて倍以上に伸ばすことができ、大きな手応えを感じています。

 しかし、それ以上に感じているのは、やまやというブランドに対して、ユーザーとの距離感が以前より近付いたという点です。これまで社内で運用していた際には、情報発信が一方通行になりがちで、「こうしなければならない」「この情報を出さなければならない」といった「ねばならない」思考に縛られていました。

 しかし、忠平さんや青島さんをはじめとするホットリンクさんのご提案のおかげで、ユーザー目線でのユニークな発想や、親近感を持ってもらえる”外し”のある投稿を取り入れることができました。ブランドの良さを引き出しながら、ユーザーとの距離も自然に縮められています。

――特に印象に残った提案や投稿はありますか?

上田:直近ですと、明太子を使ったアレンジレシピのリール投稿や、目をつぶって「やまやのめんたいこ」を入力するチャレンジを呼びかけたフィード投稿ですね。

上田:前者は、明太子にバターを合わせるシンプルなレシピです。社内ではなかなか発想できず、「こんなにシンプルな動画を投稿していいのかな…」と迷ってしまいそうな内容でしたが、実際に投稿してみたらたくさんの方に見ていただけました。こうした大胆な投稿ができるようになったのは大きな変化です。

上田:また、「目をつぶって入力チャレンジ!」も、弊社だけでは絶対にできなかった投稿です。こちらも、ユーザーの皆さんからたくさんのコメントをいただきました。

青島:この投稿は、もともとはストーリーズ用にご提案したものでした。しかし、編集会議の中で「これはフィード投稿にして、他の方の回答も見られる方が面白いのでは」というご意見を上田さんからいただき、フィードに切り替えた経緯があります。結果、コメント欄も盛り上がり、ユーザーにも楽しんでいただけました。

――投稿案を考える際、青島さんや忠平さんは、どのようなことを重視していますか?

青島:先ほどお伝えした通り、アカウント運用の最終的な目的はリーチの拡大です。なので、エンゲージメントを高めてフォロワー外にも投稿が拡散されることを狙い、「いいね」やコメントを促すことを第一に考えています。

忠平:私も青島さんと同じく、ユーザーのアクションを促すことを意識して投稿を設計しています。やまや様のファンの方は商品を深く愛している方が多く、コメントやInstagram上のUGC(ユーザーによるクチコミ)を見ていると、「やまやの明太子が一番好き!美味しい!」「やまやのランチに行きました」という声も多いです。熱量の高いファンが集まっている印象を受けました。

 こうした方々がすでに集まっているからこそ、コミュニケーションを意識した対話型の投稿やチャレンジ系の投稿にも、反応していただけそうだと感じました。なので、大胆な投稿も提案させていただいています。

上田:それでいうと、ホットリンクさんの皆さんも、ブランドに対する愛情をもってご支援くださっていると感じています。特に、忠平さんのオタク視点とも言えるような深いブランド理解と、ブランド愛のあるご提案にはいつも助けられています。撮影現場でも、細かなところまで気配りをしていただき、本当にありがたいです。

大迫:私も上田と同じく、フォロワーさんからのリアクションを引き出す投稿をたくさん実施していただいていることが、大きな成果だと思います。

上田:社内の知見だけではどうしても一方通行の情報発信になりがちですが、ホットリンクさんは常にユーザーとのコミュニケーションを意識して提案してくださるので、投稿に対するコメントやリアクションが格段に増えました。

 また、私と大迫は福岡出身なのですが、そうではない青島さん・忠平さんからの提案がとても新鮮です。「もつ鍋の締めは雑炊ではなく麺が定番」というのは私たちにとっては当たり前ですが、県外の方からすると「発見」になる。そういった「外から見た視点」ならではの気付きも、投稿に生きていると感じます。

――ありがとうございます。KPIの達成状況はいかがですか?

青島:リーチ数については、フィードとリールを合わせた合計値も、平均値も順調に伸びています。特に合計リーチ数は、ご支援前と比較して2.7倍となりました。

青島:特定の投稿がバズったというよりは、PDCAを細かく回しながら、チャレンジと検証を重ねた結果の積み上げだととらえています。

忠平:ユーザーからのコメントも着実に増えています。

 例えば、「絵文字で教えてね」という発信でも、絵文字でのリアクションだけでなく、しっかりと文章で反応してくださる方が多いです。熱量の高いファンの方々からのコメントが増えているのも、リーチ拡大の効果のひとつだと感じています。

青島:最近では、Instagramで「めんたいこ」と検索すると、やまや様のアカウントが検索上位に表示されるようになりました。これはリーチが伸びたことによる大きな変化だと感じています。

ファンを増やす、その先へ。やまやが目指す、愛され続けるブランド

――ここまでのお話で、定量と定性の両面で、手ごたえを感じていらっしゃるのが伝わってきました。チャレンジングな投稿も、アカウントの成長に寄与しているのではないかと感じます。

青島:そうですね。上田さんも大迫さんも、最初から優しく受け入れてくださっており、私たちも胸を借りる思いで色々とご提案させていただいています。やり取りを通じて、ホットリンク側もやまや様のブランド理解を深め、投稿内容のブラッシュアップにつなげることができています。

上田:私たちとしても、SNSのプロとしてお二人のことを尊敬しています。ロジカルな分析と、情緒的な面白さの両方を兼ね備えたアプローチをしていただけるので、毎回感心するばかりです。

大迫:私も上田と全く同じ考えです。毎月の報告会で、「前回こうだったから、今回はこう変えた」というPDCAを明確に示してもらえており、納得感のあるご支援をいただいております。結果として数値が良くなると、「やっぱりそうだったんだな」と実感できるので、本当に毎回勉強させてもらっています。

忠平:私は撮影とクリエイティブ制作を担当していますが、たとえばリール動画では、通常よりもカット数を多くしたり、逆再生を取り入れたりと、さまざまな手法にチャレンジしています。それらを受け入れていただき、PDCAを回しながら改善を続けられていることが、アカウントの成長につながっているのだと思います。

――最後に、今後のInstagramアカウントの運用について、やまや様として目指す姿や展望を教えてください。

上田:ここまで来たので、私としては、もっともっとファンを増やしていきたいですね。指標でいえば、フォロワー数を2万5,000人まで伸ばしていけたらと考えています。ですが、ただ数を増やすだけでなく、「やまやっていいよね」と感じてもらえるきっかけを、投稿を通じてたくさん作っていきたいです。

大迫:私も同じ気持ちです。より多くの方にやまやの魅力を知ってもらえるよう、リーチ数の最大化と質の高い接点づくり、両方を意識していきたいと思っています。今後もユーザーに届く投稿を積み重ねていきたいですね。

青島:私たちも、引き続きアテンションの質と量を重視しながらご支援させていただきます。リーチが広がれば、Instagramの投稿を通して、初めてやまや様に触れる方も増えるはずです。その最初の接点をどれだけ心地よいものにできるかが、ファン化にもつながっていくと思っています。

忠平:やまや様には、明太子だけでなく、ランチやお菓子など多様な商品やサービスがあり、それぞれに根強いファンがいらっしゃいます。今後は、そういった方々にも情報が届くように投稿の幅を広げていきます。新しい接点をつくりながら、やまや様の世界観に共感してくださる方を増やしていく。そんな運用を、これからも丁寧に続けていきたいと思います。

青島:「愛のあるアカウント」に育てていくことが、私たちの変わらない目標です。これからもよろしくお願いいたします!

――上田様・大迫様、ありがとうございました!

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