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「卓越・先進・フレンドリー。ホットリンクらしさ。」内山幸樹(グループCEO)×いいたかゆうた(CMO)

2021年06月18日
HOTTO VISION

最終更新日:2022年1月5日

ホットリンク代表取締役グループCEO・内山幸樹が、社員に向けたメッセージを発信する新企画「HOTTO VISION」。第二回となる今回は、前回に引き続きCMO・いいたかゆうたとの対談形式でお送りします。

今回の主なテーマは、「いいたかくん、どうやってこんないい雰囲気のチームを作ったの?」です。(取材:澤山モッツァレラ)

※編集部注:被写体には、写真撮影時のみマスクを外してもらっています。インタビューはマスク着用のほか、感染症対策を施してから行なっています。

「人とAIの融合」とクリエイティブの可能性

内山:
いいたかくんに聞きたいことがあってさ。コンサルやプロモーション、企画立案は、どうしても人間のクリエイティビティが必要だよね。で、クリエイティブな部分は、結局センスのある人がいて初めて成り立つと思うんだ。

いいたか:
そうですね、(センスのある)人材を集めるという前提だと厳しいですよね。大手広告代理店の戦略を見ると、「優れたチームやプランナーがたくさんいるから強い」という数の論理で成り立っている部分もあります。

とはいえ、まだまだ発展途上ですが、広告クリエイティブも徐々に自動化していますよ。自動化の源泉には人の手が必要ですが、ある程度最適化された広告の方がアクションが出やすいタイミングに来ているなと。結局は商材ありきでもあるので、高級商材などはまだ、プランナーが入らないと厳しい領域に感じますが。

内山:
あとは低関与商材のように、SNSでのクチコミはなかなか生まれない商材も、クリエイティブが必要なんじゃないかな。

いいたか:
一定数は必要だと思います。とはいえ「クリエイティブが必要」というとブランド側でいい素材を用意し、いいコピーを書いてSNSに投稿しなくちゃいけないと思われがちです。でも、決して必須ではないんですよ。

実はユーザーは、それほどハイクオリティな投稿を企業に求めていないんです。企業側もその品質に合わせればいいのに、結局はクオリティを追求してしまう。僕たちが思っている以上に、人はブランドを見ていません。ユーザーが求める情報に対して、ズレが生じているんです。

内山:
僕が検索エンジンを作ったとき、AIだけでは作れないと思った。優れた検索エンジンにしたいなら、必ず人間の知恵が絶対必要だと。それを端的に示したのが、ホットリンクの将来ビジョンを示した「It is Hot To Link Information and People」という言葉なんです

コンテンツの良し悪しを判断できる「人間の知恵」とAI技術をLinkさせて初めて、世界中の人々が“HOTTO(ほっと) ”できる世界ができる、という考えた方。それが、現状のホットリンクが提供するSNSマーケ支援のサービスにおいても、ひとつの解の方向性なんだろうね。

いいたか:
そうですね。よきプランナーが「こんなことがある」と理想を語り、「いや、こうじゃないか」と感想を語り合う。さらに「では、うちの博士たちにちょっと調べてもらいましょう」と検証する。その結果、「この方法は正しそうだね」と確認する行程は、今後も絶対必要だといます。

人間とAI。片方だけでは成立しないし、この両軸をもっている企業はすごく少ないここに「ホットリンクらしさ」があるんでしょうね。

いいたか:
ちゃんとPOSが動いてるという結果があると、お客さんにとって圧倒的に付加価値が高いと思うんですよね

クリエイティブ領域はまだ支援して月日もそんなに経っていないため、「ホットリンクがクリエイティブも手がけていることを知らない人」も多いので、このギャップは埋めていきたいです。

ホットリンクの社内文化が浸透した理由

内山:
2021年2月に、5カ年目標として2025年12月期に売上200億円、営業利益24.6億円と発表しましたその達成には、オペレーショナル・エクセレンスが重要だろうなと

どんな人を採用するのか、採用した人をどう教育するのか、多様な案件でトラブルが生じないように、どうマニュアルを整備して運用するのか。あとは利益と同様に社員数も5倍に増えたとき、リモート環境でどう社内文化や価値観を共有するのかとかね。

このコロナ禍という環境は、誰もが未体験です。だからこそ、どの企業よりもうまく乗り越えた企業が勝つんですよ

採用のイノベーション、教育のイノベーション、社内コミュニケーションのイノベーション…あらゆる分野にベンチャーとしての新しい発想が求められます。でも、これらをリードするのは、今の僕の役割ではないんだよね(笑)。

逆に、飯高くんにやり方を聞きたいくらいだよ。これだけとんがったタレントがたくさん入っているのに、会社全体としてちゃんと調和して機能しているのはすごいと思う。

いいたか:
いい感じに人が集まっていますね。会社全体で見ても、ちゃんとチームが機能する状態を保てていると思います。

内山:
すごい。僕は今でこそ、ホットリンクグループのCEOを務めているわけだけれど、もともと自分に経営は不向きだと思ってたんだよね。

あくまで僕は発明家で、「世界をあっと言わせるんだ」「人類の進化に貢献するんだ」「人類はひとつの生命体になるんだ」という、灯台の光のような、目指す先を指し示す役目だなって。それを実現するプロセスの中で、社内をどうマネジメントするのかを考えることは、すごく苦手だった。

それが、Effyis社の立て直しのためにアメリカへ渡ることになって。今まで桧野さんたちに任せきりだったオペレーションを、アメリカでは1人でしなくちゃいけなくなった(笑)。アメリカの事業の立て直しも含めて、20年間でいろいろ経験してきたら、「俺、意外と経営できるようになってるじゃん」って最近やっと自信が持てたんだ。

でも、日本におけるホットリンクという事業体の文化を作ったのは、桧野さんや今の執行メンバーなんだよね。僕じゃなくて。どうやってこんなにいい雰囲気の会社を作ったのか、ぜひ教えてほしいよ。アメリカの会社にも適用したい。

いいたか:
やっぱり、人じゃないでしょうか? 中核メンバーの採用は、「こういう資質を備えていないといけないよね」とすごく意識しました。

あとはメンバー全員に対して、ホットリンクがやっていることは、すごく誇らしいことなんだとしっかり伝えるようにしています。「なんとなくいい会社だよね」ではなく、事業の核があって、そこを軸に活動すれば、お客さんも自分たち自身も幸せになれるんだよって。

組織として最高の構造は、お客さんの事業成長に貢献し、自社の売上が伸び、目標達成を重ね、給料に反映されることだと考えています。組織として仲よく協力する一方で、お互いライバルとして戦うことも正解だと思っていて。その上で、共に成長してほしいですよね。

ホットリンクの文化形成が成功しているのは、僕たち30代半ばの世代が多いことが要因のひとつかもしれません。プレイヤーとして活躍して、それなりに立場のあった人がメンバーとして集まったので、自然と「この世代で会社を盛り上げよう」みたいな意識になっていました。お酒の席でも、仕事の話ばかりしているし。

ホットリンクCEOの桧野が、何も口出ししなかったことも大きいと思います。普通、トップっていろいろ言いたくなっちゃうじゃないですか。そこを、私やビジネス側役員の石塚(悠悟、執行役員・ソーシャルメディア事業兼コーポレート担当)に任せてくれたのは大きいですよね。桧野がもっと割って入っていたら、トップの意見が強く反映された会社になっていたかもしれません。

内山:
なるほどなあ。今アメリカにいる僕からは、ホットリンクの日々の運営の中身が見えないから、そのあたりの話を聞きたくてしょうがないんだよね。

いいたか:
でも、今僕は現場にそこまで入り込まないので、細かい話は全然分からないんですよ。

内山:
えっ、そうなの?

いいたか:
軍隊で生まれた「スパン・オブ・コントロール」という原則には、1人で最大5〜8人しかマネジメントできないってあるんですよね。それ以上を統制しようとすると、人命が守れなかったり、チームワークも欠落したりする。軍隊でも、1小隊は6人で構成されています。

僕は前職から、このことを意識してきました。最初の1年はとても大事だと思うので、ほぼ全ての領域で口を出します。人数が増えたらその分野を誰かにあずけて、僕は違う場所を見るようにするんです

2020年にはマーケティング部を室谷(良平、マーケティング本部・マーケティング部部長)に引き継いで、インサイドセールスも兼務しました。そうやって、徐々に役割をずらしています。

卓越・先進・フレンドリー

内山:
なるほどね。

いいたか君がポリシーやビジョンを伝えるとき、チームに対するコミュニケーションの頻度はどうしていたの? その考えは、どうやってチームメンバーに伝わったの?

いいたか:
どんな場所でも、言い続けています。朝会が週1回あるなら、そこで伝える。水曜日に打ち合わせがあれば、そこでもしつこく伝える。「自分たちは何者なのか」という同じ話を、何度も何度も伝えました。

常に言い続けて、言われ続けている状態を作ること。これが唯一の方法で、それ以外の方法は今の僕にはないかもしれません

内山:
伝えたいことはいっぱいあるじゃない。「これは伝え続けよう」って自分の中で決めている?

いいたか:
これはと決めてはいませんが、毎回要素として2、3個を伝えようと思っています。たくさん伝えても混乱させてしまいますから。

例えば、インサイドセールスが行き詰まっているとします。まずは、なぜチームが成長しないのか、原因を分解して、自分たちがどこを目指すのかチームメンバーに決めさせる。

「3ヶ月後に〇〇の状態になる」と決めたら、それを僕から言い続けます。あとは、常に目標とのギャップを埋めてあげればいい。今は感覚的にこういうコミュニケーションを行なっているんですが、昔はすごく意識していました。

―そうしたホットリンクのあるべき姿を、現在は「卓越・先進・フレンドリー」という3つの言葉でまとめて言語化していますよね。

いいたか:
マーケチームとブランドチームで作った言葉ですね。ホットリンクとしてあってほしい姿を、3点に要約するとこれだよねみたいな。

これ、すごく腑に落ちています。この3つを持つことが、大事なんだと思います。

いいたか:
情報を伝えるとき、この3点を意識してほしいんですよね。外部と会話するときも同じです。例えばクライアントが「SNSを頼みたい」と相談しに来たとき、同じ技術・同じ金額の競合がいたら、「いい会社だな」って思う方に頼むじゃないですか。だからこそ、フレンドリーという要素も人と接する上で必要だなと。

情報提供時は先進的なことばかりの、一方的なコミュニケーションで終わらないこと。受け手の気持ちを考えたキーワード・要素を盛り込むこと。もちろんそこには、ウソをつかないという大前提もあります。

内山:
えらいね。いろいろ考えられているんだね。少し話が変わるんだけれど、僕が代表を務める、一般社団法人※Famiee(ファミー)ってあるじゃない。

※Famiee(ファミー)

ブロックチェーンを活用した、民間による「パートナーシップ証明書」を発行。住んでいる場所に関わらず取得・利用できる家族関係証明書として、2021年2月25日にスタート。ホットリンクも、Famiee発行の「パートナーシップ証明書」を導入している。

これはホットリンクグループとは別軸の活動なんだけれど、最初は、「多様な家族形態が認められる社会を作ろう」というミッションとサービスのアイデアしかなかったんだよね。ブロックチェーンテクノロジーで社会課題を解決するという、ベンチャー的な発想でスタートしたわけだけど。

会社にはミッション・ビジョン・バリューが大事というけれど、これらがあるからといって、経営の現場に直接的に影響するって、現実的にはなかなか感じられないじゃない。

でもFamieeでは、ミッションに共感してくれて、人や企業がたくさん集まってくる。皆、すごくスキルが高くて、かつモチベーションも非常に高い人がどんどん集まってくれて、渦がどんどん大きくなっているイメージなんだよね。

いいたか:
Famieeはすごく壮大なビジョンがあって、「この山を登ろう」という目指す場所が明確に示されているんですよね。だからこそ、集まった人たちも迷わず登れているのかもしれません。

内山:
そうかもしれないね。社外の活動をすることで、逆に社内に持ち帰られることが多いって、最近すごく思う。ホットリンクグループの経営においても、このFamieeの経験は活かせると思ったし、実際グループ全体にも、目指すべき場所へ進んでいこうという雰囲気が生まれている気がするね。

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