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2026年3月5日、ホットリンクは「【#ノミナー】 お酒片手にマーケティングを学ぶ会 〜松本健太郎氏と2026年度のマーケティングについて語る夜〜」を開催しました。
ゲストにマーケターでデータサイエンティストの松本健太郎氏を迎え、マーケティングにおける「WHO(誰に届けるか)」の重要性について語り合いました。
マーケティング環境が大きく変化する中で、見落とされがちな「WHO」の視点。本記事では、WHOの解像度を上げるアプローチから、カテゴリーエントリーポイント(CEP)の本質、SNSのKPI設定まで、パネルディスカッションの内容をレポートします。
(執筆:成神佳彰 編集:倉内夏海)

松本健太郎
株式会社EVERRISE 執行役員CMO / 株式会社コモレビ CDO
職業はマーケター、データサイエンティスト。1984年生まれ。龍谷大学法学部政治学科卒業。大阪府出身。社会人として働く中でデータサイエンスの重要性を痛感し、多摩大学大学院に通ってリスキリング。現在は執行役員CMOを務める他、顧問先でCDOを担う。政治、経済、文化など、さまざまなデータをデジタル化し、分析・予測することを得意とし、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌に登場しています。報道にデータを組み合わせた「データジャーナリズム」を志向し、本業のかたわら放送作家ならぬ「データ作家」を請け負っています。また、ビジネス書作家として国内で19冊、海外で7冊(約10万部)刊行しています。

増岡 宏紀
株式会社ホットリンク 執行役員COO
SNSコンサルタントやプロモーションプランナーとして、企業のSNS戦略の立案や運用支援、プロモーション設計に携わる。食品・外食・消費財・コスメ・エンタメなど、幅広い業界でSNSを起点としたブランドコミュニケーションを支援。現在は執行役員COOとして、新規顧客の戦略設計から実行支援までを統括。「日経クロストレンド」「MarkeZine」「ITmedia」などの専門メディアへの寄稿・取材実績も多数あり。著書:『コミュニティマーケティングは「巨人の肩」に乗れ ~UGCと指名検索が増え続けるSNS活用の新常識~』(日経BP社)
北山(司会):今回の#ノミナーのテーマは「誰に届けるか」、WHO・WHAT・HOWの中のWHOです。まず、WHO・WHAT・HOWの中でなぜWHOが重要なのか、お二人の考えを伺えればと思います。
松本:時系列でお話しましょう。WHO・WHAT・HOWのフレームワークをP&Gマフィアの皆様が解説されたのが2018年頃です。日経クロストレンドで「P&Gマフィア」という特集が組まれ、その中のコンテンツとしてWHO・WHAT・HOWフレームワークが紹介されました。
その後、森岡毅さんや西口一希さんの書籍なども刊行され、WHO・WHAT・HOWの重要性が一気に浸透していきました。それまでのマーケティングはHOWに偏りがちでしたが、「本来はWHOとWHATも重要だ」という考え方が浸透していきました。ただ、WHATの方が重点的に語られてきた背景があった、と理解しています。
なぜかというと、「誰に何を」の「何」には大きく2つの意味合いがあるからです。1つはお客様に届ける便益、もう1つはメーカーサイドが具体的に何を作っているか、という観点です。メーカー側からすると、「何を」の解像度は上げやすい。材料費を含め、1商品あたりの利益を出せる状態になっているので、「原料費込みで利益まで含めて何を作っているか」という文脈では答えが出せていたと言えます。
北山:なるほど。「何を作っているか」は可視化しやすい一方で、「誰に届けるか」の部分がまだ解像度が低い、ということですね。
松本:そう捉えています。WHOとWHATが本来意味する「お客様に届ける便益とは何か」という部分は、まだまだ解像度が低いという認識を私は持っています。
サービス・ドミナント・ロジックの考え方をベースに、このように考えてみましょう。「私たちが提供しているのはサービスや便益であって価値ではない」。では、誰にとって良いものなのか、という問いが続きます。
例えば、私はシニア犬を飼っています。腎臓が悪い8歳のワンちゃんで、結石ができやすい犬向けのフードを与えています。このフードを初対面の方に「お礼に1人50グラムどうぞ」と渡されても、受け取らないですよね。
北山:確かに…。
松本:そうなんです(笑)。メーカーが届けているサービスや便益はメーカーの自己主張であって、それを価値と感じるかどうかはお客様が判断することです。
皆さんが作っている商品・サービスを「いいよね」「価値があるよね」と思うのは誰なのか。それがWHOであり、WHATと重なる問いだと思います。

増岡:私はSNSの人間なので、もう少し実務レベルの話をすると、SNSの現場ではWHOの解像度が低い、あるいは荒いと感じる場面が非常に多いです。
なぜかというと、SNSの話になった途端に「どうすれば面白い投稿が作れるか」「どうすればバズらせられるか」「どんな投稿をしよう」という話に直結しがちだからです。
ブランドマーケティング全体で設定したブランド想起やパーセプションが降りてきても、SNSでは「それをどう伝えるか」という話になってしまう。SNSに入った瞬間にWHOが消えてしまうという問題が起きやすいのです。
松本:あー、分かります。HOWの議論に直結してしまう。
増岡:そうなんです。SNSにおいても明確にWHOを設定する必要がありますし、ブランドマーケティング全体で考えるWHOとSNSにおけるWHOは、捉え方が少し異なります。「こういう人だよね」「ペルソナはこうだよね」というWHOをそのままSNSに持ち込んでも、その人がどこにいるのかが分からない。
SNSは興味関心で動く世界なので、興味関心軸に置き換えないとWHOとして機能しないのです。だからこそ、「SNSにおけるWHOとは誰か」を改めて考えることが重要だと思っています。
北山:WHOの解像度を上げるためには、どんなアプローチが有効でしょうか。個人単位の調査から始めるべきか、群・クラスター単位から始めるべきか、どちらが良いでしょう?
松本:非常に実務的な話になりますが、やるべきことは2つあって、まず群から始めるべきです。N1分析自体は有効ですが、群を把握した上でN1をピックしないといけないのです。
統計的に考えると、ピックした5人がサンプルとして偏っているかどうかの確証が持てない限り、まず群で全体像を掴んでからN1に深掘りするという順序が大事です。
では、群から始めるとはどういうことか。例えばビールカテゴリーで言うと、アサヒスーパードライは圧倒的ナンバーワンで、他社が「どう対抗すればいいのか」と頭を抱えている状況です。
そういった市場で、まず群として「市場にどんな人がいるか」を捉える。そこで活用できるのが、便益ベースで市場を見る方法です。
「喉越しが爽快でゴクゴク飲めるのでお風呂上がりの火照った体にちょうどいい」「スポーツ後に飲むと爽快感を感じる」といった便益ベースでセグメントを分類し、それぞれの規模を把握する。そこから「スポーツ後に飲むと爽快感を感じる」と感じている層の中からN1をピックする、という流れです。
やるべきことのもう1つは、CEPベースのアプローチです。「お風呂上がりに」「家族で乾杯するタイミングで」「記念日に」といったシーン・文脈を起点に市場を切り分けます。このシーンが明確になった上でN1をピックすることで、具体と抽象を行き来しながらWHOの解像度が上がっていくと考えています。
増岡:私がWHOを考える上で重視しているのは、シンプルに購買に近い人をWHOとして捉えること、つまりコンバージョンに近い顧客を正確に把握することです。
これをSNSに限って話すと、購買に近い人を捉えるのに最も有効な分析がUGCを見ることです。実際にクチコミを投稿してくれている人は、圧倒的に購買に近い層です。この人たちがどんな人なのかを把握することが、WHOを知る第一歩です。

増岡:自社ブランドのクチコミを投稿している人を見ている方も多いと思いますが、「こんなクチコミがある」で終わらず、プロフィールまで飛んで「この人はこういう人なんだ」と深く見ていくことが重要です。弊社ではツールも活用して分析していますが、こうして解像度を上げていく必要があると考えています。
さらに、自社が狙うべき領域を絞り込む際は、もう一段深掘りします。競合商品のUGCを投稿している人はどんな人かをチェックし、自社との違いを比較することが有効です。すると、「自社にだけ集まる顧客像」も浮かび上がってきますし、自社ならではの価値軸が見えてくることがあります。
アサヒビールのようなカテゴリーナンバーワンであれば全方位で獲りにいけますが、そうでない場合は差別化で勝負するしかない。だからこそ、自社固有のWHOを見つけることが重要です。
北山:具体例はありますか?
増岡:はい。弊社が支援しているとあるソーセージメーカーは、カテゴリーでシェア5〜6位と苦戦していました。
差別化戦略が必要という結論は明らかでしたが、UGCを分析してみると、他社との比較で特徴的な点が浮かび上がりました。日常的にラーメンの投稿をしている割合が高かったのです。それは他のソーセージブランドにはない傾向でした。
さらに掘り下げると、がっつり系が好き、いわゆる「健康キャンセル界隈」に近い層が、なぜか他のブランドよりこのブランドに集まりやすいという傾向が見えてきました。
その商品は通常のソーセージと違い、肉々しさや肉汁感を前面に出しているブランドだったので、「がっつり感を味わえるから、そういう人に刺さりやすいのか」という仮説が見えてきました。そこから投稿内容を「がっつり食べる背徳感」を出すように意識し、そのターゲット層に情報が届くよう工夫して運用したところ、クチコミが大きく増えました。

【参加者様からのご質問】ソリューションサービスで幅広い顧客への需要がある場合、WHOをどのように考えればいいのでしょうか?
松本:ソリューションサービスで、少なくとも購買者が1,000万人規模いるという前提で話すと、まず便益ベースもしくはカテゴリーエントリーポイントベースで市場を区切ることから始めます。
ニーズはあるものの購買に至らないケースもありますし、カテゴリーエントリーポイントで見た時に自社が1位ではなく、4位・5位というケースもあります。
例えばアイスで言うと、お風呂上がりにリラックスしてリッチな時間を過ごしたい場面ではハーゲンダッツが思い浮かびます。一方、真夏のお風呂上がりに、とにかく暑さを冷ましたい場面ではガリガリ君が浮かぶでしょう。同じシーンでも文脈によって想起されるブランドが変わるわけです。
幅広い層を対象とするブランドであっても、まず「最も購入しやすい層のトップ3はどこか」を特定するところから始めるべきです。最も購買しやすい文脈を絞り込んだ上で、クリエイティブに落とし込んでいく。
重要なのは「誰に買ってもらいやすいか」という問いです。逆に言えば、圧倒的ナンバーワンでもないのに顧客像を広く見るのは、100年早いと思った方がいいです。
どの文脈で区切っても自社ブランドが思い浮かぶ。そういう状態になって初めて、ターゲットをあえて絞り込まないぼんやりしたクリエイティブを出しても買われる「王者の風格」が生まれると思います。
増岡:幅広い需要があるということは、強い市場ポジションにいるということです。先ほどのシェア5〜6位のソーセージブランドは差別化戦略が必要でしたが、強者であれば全方位で獲りにいく戦略を選べるので、戦い方が根本的に異なります。
実際に、弊社は市場シェアが高い調味料ブランドを支援しています。こうした強者の場合、ターゲットを細かく切り分けると粒度が細かくなりすぎて、売上データを動かすほどのインパクトが出ません。分析時は細かく把握しつつも、実行面ではそこから粒度を1段階2段階上げることが必要になります。
また、ターゲットを考える上で「誰に」という人軸のWHOだけがターゲットではない場合があります。地域や状況を軸に考えることも有効で、その調味料ブランドで実際に取り組んだのが、WHOではなく、気温に乗っかるというアプローチでした。自分たちの成長ドライバーは何か、拙著でも書いている「巨人」とは何か、という考え方です。
強者の立ち位置にいるブランドほど、カテゴリーの巨人(市場全体を動かす大きなトレンドや季節性)に乗ることができるのです。
例えば気温が低いときに購買されやすい商品であれば、冬に売上が伸びるのは自明です。そこで気温が前日より下がったタイミングで広告投下量を引き上げることで、市場の動きに乗って他ブランドより先に想起される状態を作れます。
北山:ここまでのお話で、CEPという言葉が何度か出てきました。筋のいいCEPを設定するために、考えるべきこと・やるべきことはあるでしょうか。
松本:クリエイティブ(HOW)にどう活かすかを考えることだと思います。
「金曜夜のリラックスタイム」「リッチな時間」という文脈でハーゲンダッツが思い浮かぶのは、ある種の連想ゲームです。なぜ思い浮かぶかというと、クリエイティブやメッセージがそうなっているからに他なりません。卵が先か鶏が先かという話ではありますが、CEPとクリエイティブをいかにしっかり紐付けられるかが問われます。
2023年~2024年はCEP関連の相談を多く受けましたが、大半のケースでCEPがクリエイティブに落とし込めていないのが実態でした。
CEPを策定しても、実際にクリエイティブを制作するデザイナーがそれを参照できておらず「それはそれ、これはこれ」になっていました。CEPが戦略の中でしか活かされていないのではないか、と感じることが多かったです。
増岡:SNSの観点から話すと、クライアントから「このCEPを取りに行きたい」というご相談を受けることがあります。ただ、SNS文脈でそのまま使おうとすると「これはなかなか使いにくい」というケースが多いのも事実です。
なぜかというと、企業が「こう認識してほしい」という目線で作られたCEPと、SNSで機能するCEPは違うからです。SNS上ではよりユーザー目線の言葉でないと機能しません。
CEPを分かりやすく言うと、道行く人に「○○といえば何ですか」と聞いた時に自社が出てくる、その「○○」のことです。ここで重要なのは、逆引きの発想です。
ダイソンを例に説明しますね。「ダイソンといえば?」と聞けば「掃除機」と答えられますが、逆に「掃除機といえば?」と聞いてすぐダイソンが出てくるかというと、なかなか難しい。そこでダイソンが打ち出し続けたのが「吸引力の変わらない掃除機」というメッセージです。
「掃除機」という大きなカテゴリーではなく、「吸引力が落ちない掃除機」という具体的な文脈を繰り返し訴求することで、「そういえばダイソンがあった」という連想が生まれます。この「吸引力の変わらない掃除機」こそが、ダイソンのCEP、つまり「○○」にあたります。この逆引きの「○○」を意識的に設計することが非常に大切です。
SNSでは、この逆引きの「○○」がユーザーの言葉になっていないケースが多く見られます。弊社では、ユーザーが自然に発話できるような言葉に転換する取り組みをよく行っています。

北山:今日は会場にSNS担当の方も多くいらっしゃいます。実務に直結する話題として、SNS運用のKPIについても伺いたいと思います。結局、何をどこに設定すべきなのか。まずは増岡さんからお答えいただけますか?
増岡:SNSのKPI設定は非常に難しいテーマです。とは言え、SNS運用はマーケティング活動である以上、売上・事業成長につながることが大前提です。
売上につながる項目を考える上で、フィジカルアベイラビリティとメンタルアベイラビリティという概念があります。
フィジカルアベイラビリティとは「商品が手に取れる状態にあること」、メンタルアベイラビリティとは「そのブランドが頭に浮かび、買いに行きたいという気持ちが生まれている状態」のことです。SNSは棚を作るものではなく、欲求・ブランド想起を作るものなので、SNS運用が主に貢献するのはメンタルアベイラビリティです。
したがって、KPIもメンタルアベイラビリティの強化に近い指標を設定するのが、売上に最も直結します。メンタルアベイラビリティとは「指名買い」に言い換えられ、それをデジタルで測定できるのが指名検索です。
「うちは検索されにくい商品だから」「コンビニで買われるから検索数は関係ない」という声もありますが、そのような商材でもブランド想起・認知を積み上げていくと指名検索数は上がります。検索して買わない人の方が多いですが、数値自体はモニタリング指標として使えます。
絶対値の目標設定は難しいですが、「正しい施策を打てているか」の振り返り指標として指名検索は非常に重要であり、最も大切なKPIだと考えています。それを動かすレバーがUGCなのかリーチ数なのかはブランドによって異なるので、データを見ながら特定していく必要があります。
北山:指名検索が重要だと話していただきましたが、フォロワー数をKPIにするケースも多いですよね。
増岡:そうですね。ただ、モニタリングこそしても、フォロワー数をKPIに設定するのはおすすめしません。
フォロワーを増やす方法は無数にあり、例えばキャンペーンをやればフォロワー数は増えます。フォロワーが増えれば一定の効果はありますし、本当にそのアカウントをフォローしたくてフォローしてくれる人は価値があります。
ただ、アルゴリズムの変化でフォロワーに届きにくくなっている現状もあり、フォロワー数の重要度は以前よりガクッと下がっています。先ほどの話の通り、重要なのは事業へのインパクトであり、メンタルアベイラビリティの強化です。それを動かすキードライバーがフォロワー数なのであればKPIに置く妥当性はありますが、実際はそうならないケースが大半です。
部分的な指標を目標にして、局所最適で戦略を組み立ててしまうと、そこで思考が止まってしまいます。最終的な目標を上位に置きながら、逆算で各指標を評価していくことが重要です。
北山:それでは、最後の質問です。新しいブランドやサービスを立ち上げる際に、どのような調査を行ってインサイトを発掘すべきでしょうか?
松本:全くのゼロベースで新ブランドを立ち上げる場合、2つやるといいと思っています。
1つ目は、エクストリームユーザーの発見。そのブランドが参入しようとしているカテゴリーの中で、少し変わった使い方・突飛な行動をしている消費者を探しに行くことです。
カテゴリーの市場規模が数千億円規模の場合、「市場規模がこれくらいなら、物流・流通・棚占有率を考えると何百億はいける」という逆算をしがちです。
しかし、消費者に目を向けて下さい。中でも、エクストリームユーザーを探すべきです。主要な便益を調査する中で、やや変わった行動や使い方をしている人を見つけることがヒントになります。
もう1つは競合調査です。競合ブランドを徹底的に調べる。なぜそのブランドが1位たり得るのかという観点で見ることが重要です。
例えば炭酸水カテゴリーであれば、ウィルキンソンが圧倒的ナンバーワンです。炭酸水市場に新規参入するなら、まず1位のウィルキンソンが、なぜこれほどお客様から選ばれているのかを徹底的に調べます。
また、その時には、消費者調査と小売(棚)の両方を見ることも大切です。
皆さんを責めているわけではありませんが、メーカーのマーケチームから「お客様のことを知るためのブランド調査をします」と相談を受けると「だったら、卸や小売の担当者も合わせて10名程度インタビューした方がいいですよ」と提案しています。ところが「部署が違うから」という理由で、ほぼ必ず嫌がられます。
部門の垣根を超えることが求められますが、実際には消費者だけを見てしまいがちです。市場の攻略において、消費者に聞いても分かることはその半分に過ぎません。
FMCG(日用消費財)であれば、消費者は基本的にオフラインの棚で購買するでしょう。MD担当にある程度の棚割りの裁量がある中で、なぜウィルキンソンがあれほど面を占めているのか。その背景には、アサヒ飲料の担当者が優れた提案を持ち込んでいるからではないでしょうか。半期か四半期に1回、卸・スーパーの担当者向けに行う商品プレゼンが非常に優れているのではないか、と推察しています。
BtoCメーカーで卸経由で販売している場合、最終消費者へのリサーチはもちろん必要ですが、卸や小売の各担当者へのインタビューも並行して行うべきです。
卸に提示するインサイトも消費者インサイトが基本です。「このようなお客様インサイトがあるから、棚割りや什器の表示についてこう提案します」という形で、消費者インサイトを起点に卸へのプレゼンを組み立てることが大切です。
増岡:消費者だけでなく、卸・小売の視点も合わせて持つ。これはSNS運用にも通じる話で、UGCを分析する際に「誰が投稿しているか」だけでなく「その人がどこで買っているか」まで見ると、また違う景色が見えてきますね。
北山:確かにそうですね。お二人とも、多岐にわたるテーマで貴重なお話をいただき、ありがとうございました。
WHOの解像度、CEP、KPI設定、新ブランド立ち上げと、どのトピックも実務に直結する内容で、会場からもたくさんのご質問をいただきました。ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!

次回のノミナーは、4/23(木)に味の素冷凍食品株式会社 執行役員 DX戦略推進部長の道祖土氏をお招きして実施いたします。
大手企業のマーケターは、どのようにマーケティング戦略を考えているのか。その中でソーシャルメディアはどのような役割を担うべきなのか。また、一人のマーケターとして感じている、ソーシャルメディア・コミュニティ施策への疑問や違和感を徹底的にホットリンクとともに深掘りしていきます。
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