ホットリンクでは、2025年4月より株式会社AOKI様のXアカウントの運用をご支援しています。支援の目的は、主力商品である「パジャマスーツ」の認知拡大とUGC(※1)の創出です。
同アカウントでは、パジャマスーツに関する毎日の投稿と広告配信を通じて、投稿ごとの反応を可視化。成果につながりやすい文脈やクリエイティブを分析し、次の投稿や広告配信に反映する改善を続けてきました。
さらに、パジャマスーツに関する投稿だけでなく、「ウォッシャブルスーツ」や「オフィスカジュアル」など、関連カテゴリーのUGCも分析。生活者がスーツを着用する場面や、そこで感じる不便を捉え、商品の特徴と結び付けながら投稿の切り口を設計しています。
その結果、パジャマスーツに関する言及数(※2)は、2025年11月から2026年2月まで4ヵ月連続で前年同月を上回りました。
本記事では、AOKI様とホットリンクの担当者に、UGCを起点とした投稿づくりや、投稿と広告を一体で改善する運用体制、これまでに得られた成果について聞きました。
(※1)UGC:ユーザーによるクチコミ
(※2)言及数:返信やリポストを含む、そのキーワードが含まれたX上の投稿数
ご支援の概要
| ご支援企業・ブランド |
株式会社AOKI「パジャマスーツ」 |
| 業界・商材 |
アパレル/スーツ |
| ご支援媒体 |
X |
| ご支援開始時期 |
2025年4月 |
| ご支援前の課題 |
企業アカウントの発信がユーザーに届きづらくなるなか、プレゼントキャンペーンやテレビCM、店頭での大型施策による一時的な認知拡大だけでなく、パジャマスーツについて継続的に語られる状態をつくる必要があった。 |
| ご支援内容 |
・既存投稿、競合投稿、関連カテゴリーのUGC分析
・投稿テーマや訴求軸の提案
・投稿結果の分析と改善提案
・X広告のターゲティング設計と配信
・月次レポートと定例会での振り返り |
| 主な成果 |
・2025年11月から2026年2月まで、パジャマスーツに関する言及数が4ヵ月連続で前年同月を上回った
・前年はテレビCMを実施していた一方、Web施策のみを実施した2026年も、前年同月とほぼ同水準の言及数を維持した
・オーガニックでは1万前後だった投稿のインプレッションが、広告配信によって20~40万まで伸びた |
| 成果につながったポイント |
UGC分析をもとに「パジャマスーツの情報を届けたいコミュニティ」を設定。そのうえで、毎日投稿と広告配信によって投稿ごとの反応を可視化し、月次の定例ミーティングでインプレッションや保存、リポスト、コメントなどを分析。反応の良い文脈やクリエイティブを、次の投稿案と広告配信へ反映する改善サイクルを継続したこと。 |
X上で「継続的に語ってもらえる状態」を目指す
――ホットリンクにご相談をいただいた際、Xの活用について、どのような課題があったのでしょうか。
島本:実は、ホットリンクさんにご相談する直前くらいから、「Xはちょっと難しいな」と感じていました。
企業アカウントの発信がユーザーに届きづらくなっている中で、以前はプレゼントキャンペーンなどを行って、とにかく想起率を高めることを目指していました。しかし、プレゼントキャンペーンだけを続けていくやり方でいいのか、それだけで「パジャマスーツについて継続的に語ってもらえる状態をつくれるのか」という課題感はありました。
ご支援いただくようになった2025年4月ごろは、弊社でもUGCの重要性を意識し始めていた頃でした。ホットリンクさんからも、UGCが大切であることを分かりやすく教えていただき、「その通りだな」と感じました。
そのような経緯もあり、現在はパジャマスーツに関するUGCを増やしていくことをX活用の大きな柱として考えています。

「商品の魅力」を、Xユーザーが自分事化しやすい形で投稿する
――パジャマスーツのUGC創出を目指して、日々どのような発信をされていますか?
島本:パジャマスーツには、「洗える」「ストレッチ性」「コーディネートの汎用性」という3つの特徴があり、それらをXを通して発信しています。
しかし、機能をただ説明するだけでは、「自分にも関係がある」とは感じてもらいにくいので、ユーザーが自分事化しやすい伝え方を意識しています。
例えば「洗える」という強みも、単に「自宅で洗えます」と発信するだけでは不十分です。スーツを自宅で洗うことに抵抗を感じる方はまだまだ多いので、「パジャマスーツって本当に洗えるんだ」と実感していただけるように、具体的な洗濯方法を、写真も添えて投稿しています。

出典:https://x.com/Aoki_sns/status/2068168208985567685
西郷:「ストレッチ性」や「コーディネートの汎用性」も同様に、投稿を目にした方に魅力を感じて「自分も欲しい」と思っていただけるような発信を心掛けています。
直近では「カジュアルにも使いたい」という声も増えてきました。仕事用としての訴求だけに偏ると、仕事以外の場面では使われない商品になってしまうので、今はビジネスシーンとカジュアルの両軸で、バランスを取りながら投稿しています。
市場でもラフなセットアップが増えてきているので、その中でどう差別化していくかも大事なポイントだと思っています。
毎日の投稿・広告配信・分析で、勝ちパターンを蓄積
――投稿の企画や制作、広告配信は、どのような役割分担で進めているのでしょうか。
西郷:ホットリンクさんから投稿の切り口や具体的なテキスト案をいただき、それをもとに弊社で投稿を制作しています。
毎日投稿を続けていると、1人で考えるだけではアイデアに行き詰まってしまうこともあります。ホットリンクさんには、過去の投稿の反響だけでなく、新しいアイデアや他社との違いも分析したうえで、具体的な案をいただいています。
その内容を取り入れながら投稿を作れるので、闇雲に考えるのではなく、これまでに得られた知見を活かせるようになりました。自分たちだけでは時間のかかる分析を担っていただけることで、投稿制作にかかる時間も大幅に短縮できています。
島本:月1回の定例ミーティングでは、前月の実績に加えて、投稿をカテゴリーに分けた細かな分析も共有いただいています。
その内容をもとに西郷が次のコンテンツを作り、広告配信する投稿を毎週ホットリンクさんにお伝えする流れで進めています。成果につながりやすいパターンをベースにしながら、次の一手を一緒に考えていけているという感覚があります。
――成果につながりやすい投稿のパターンは、どのように見つけていったのでしょうか。
牧野:ご支援の開始時には、まず株式会社AOKI様の既存投稿を分析し、反応が伸びやすい傾向を探るところから始めました。さらに、競合他社の発信や、「ウォッシャブルスーツ」「オフィスカジュアル」といった関連カテゴリーのUGCも分析しました。
そこから、「こういう切り口が伸びそうだ」という仮説を立て、株式会社AOKI様が伝えたいパジャマスーツの強みと結び付けながら、投稿の切り口をご提案しています。それをもとに西郷様に投稿を制作していただき、投稿後はユーザーからの反応を毎月分析してきました。
最初は投稿のタイプごとに分析し、そこからテキストと画像の組み合わせ、画像の枚数、静止画と動画の違いなど、検証する項目を少しずつ増やしていきました。そうした細かな分析の積み重ねが、「勝ちパターン」と呼べる投稿の型になっていきました。

「忘年会」という場面から、機能の価値を伝える
――そうした分析結果を、実際の投稿の切り口にはどのように落とし込んでいるのでしょうか。
山本:例えば12月であれば、まず「どのような場面でスーツを着るのか」をUGCから捉えます。忘年会でスーツを着る機会が増える一方で、飲み会では動きやすいものがいい。飲食店のにおいが付くかもしれないので、すぐに洗えると便利ですよね。
そこで、忘年会というスーツの着用シーンに、「ストレッチ性」や「洗える」といったパジャマスーツの良さを掛け合わせた切り口をご提案しました。

出典:https://x.com/Aoki_sns/status/2003746215788261851
山本:このように、UGCから見つけた生活者のニーズと商品の特徴を結び付けることで、商品説明だけでは伝わりにくい価値を発信しています。
投稿後には「パジャマスーツはお家の洗濯機で洗えるから楽!」「着心地よくて、シワになりにくくていいんだよね」といったUGCも見られ、具体的な着用場面を提示することが商品理解につながったと考えています。
投稿と広告を分断せず、相乗効果を狙って運用
――こうした投稿を、広告配信ではどのように活用しているのでしょうか。
牧野:現在のXでは、オーガニック投稿だけで企業の発信を広く届けることが難しくなっています。そのため、毎日投稿を続けるだけでなく、広告を活用して、届けたい層にしっかり届けていくことが重要です。
ただ、広告を配信すればよいわけではありません。AOKI様が届けたいと考えているターゲットと、パジャマスーツやスーツについて発話しているUGCの分析から見えてくるコミュニティを組み合わせて、X広告のターゲティングを設計しています。
西郷:ホットリンクさんに分析していただいたことで、私たちでは考えつかなかった層へのターゲティングを提案いただいたこともあります。
私たちではどうしても「スーツに興味がありそうな方」を起点に、男性や金融業界で働く方など、スーツに近い層を想定しがちなのですが、ホットリンクさんからは、趣味嗜好に着目したコミュニティをご提案いただきました。
一見するとスーツとの接点が遠いように感じますが、その方々も日々働いていて、パジャマスーツを着る可能性があります。自分たちだけでは気づきにくい層に、ターゲットを広げてもらえたと感じています。

島本:花粉の時期に「洗える」という特徴を訴求するなど、季節に合わせてターゲティングを調整していただけるのもありがたいですね。
山本:お客様はテレビCMを一度見ただけで、すぐに商品を買いに行くわけではないと思っています。
テレビCMでパジャマスーツを知った後、Xで「自宅で洗える」と知り、別の日には「ストレッチ性が高い」と知る。複数の切り口から繰り返し情報に触れることで、「自分にも合いそうだ」と感じ、購入につながっていくのではないかと考えています。
そのため、AOKI様とのお取り組みでは、届けたいユーザーに、高い頻度で、複数の切り口から投稿を届けることを大切にしています。
牧野:UGCやコミュニティの分析をもとにターゲティングを調整し、着回しや機能性などの切り口を追加しながら、反応を分析して次の投稿に活かす。このサイクルが、数値やUGCの内容にも表れてきていると思います。
大型施策と日々の投稿を組み合わせ、話題のベースラインを高める
――テレビCMやキャンペーンなどの大型施策と、日々の投稿は、どのように組み合わせているのでしょうか。
牧野:キャンペーンやテレビCMによって大きな盛り上がりを作っても、その後、発話量はどうしても下がっていきます。毎日の投稿と広告配信を続けることで、その下がり方を緩やかにし、ベースとなる発話量を保つことが重要だと考えています。
日々の発信によってベースラインを少しずつ引き上げ、その状態で次のキャンペーンや大型施策を実施する。そうすることで、次の盛り上がりを以前よりも高い位置から始めることができます。
キャンペーンなどの大きな施策と、日々の投稿によってベースラインを積み上げる取り組みを2軸で続けることが、全体として右肩上がりの流れを作ることにつながっていますね。
4ヵ月連続で前年同月を上回る言及数。UGCの内容にも変化
――ご支援開始から1年以上が経ちました。X上の数値やUGCには、どのような変化が表れていますか?
牧野:パジャマスーツに関するX上の言及数は、2025年11月から2026年2月まで、4ヵ月連続で前年同月を上回りました。その後も、前年はテレビCMを実施していたのに対し、2026年はWeb施策のみの展開ながら、前年同月とほぼ同水準の言及数を維持しました。
また、日々の投稿も広告を活用することで、オーガニックでは1万前後だった投稿のインプレッションが、広告配信によって20~40万まで伸びています。オーガニック投稿だけでは届きにくい層にも、継続的に情報を届けられるようになったと感じています。
山本:数値に加えて、大きな手応えを感じているのが、UGCの内容の変化です。
取り組みを始めた当初は、「パジャマスーツって何だろう」「よさそう」といった認知・興味段階の反応が中心でした。また、キャンペーンによって一時的に発話が増えても、その後はしぼんでしまう流れもありました。
それが直近では、購入した方が「すごくよかった」と投稿してくださるようになりました。パジャマスーツを知った段階の反応だけでなく、購入後の感想やリピート購入まで、UGCとして表れるようになってきています。
島本:パジャマスーツに関するUGCが増えているのは、私たちも実感しています。特に、2着目を購入した方の投稿などを見ると、本当に商品を気に入ってくださったのだと感じられて嬉しいです。
商品の特徴を継続して伝えてきたことで、実際に購入して使いやすさを実感した方が、今度はクチコミとして発信していただける。そうした流れが少しずつできてきていますね。
西郷:パジャマスーツは、発売当初から認知度の高い商品だと自負していました。一方で、X上の投稿を見ていると、「まだ知らなかった」「広告を見て改めて商品を調べた」という方もいて、まだまだ広げられる余地があると感じます。
知っていただくことが最初の入口で、そこから購入まで進んでいただくには、もう一つ壁があると思っています。その壁を越えていただけるように、商品の使いやすさや着用シーンを日々の投稿で伝えることで、一歩ずつ前に進めている実感があります。

日々の連携を力に、「自然に語られる状態」へ
――AOKI様から見て、ホットリンクとの日々のやり取りで印象に残っていることはありますか。
島本:UGCを見つけて活用するまでのスピード感に、すごく助けられています。
SNSは、動き出しが遅れると機会を逃してしまうこともあります。気づいたタイミングですぐに相談ができ、実行できる体制があるのは心強いですね。
もう一つ感じているのが、仮説を立てて施策を行い、その結果をきちんと評価して、次に活かすというPDCAを本当に大切にされていることです。実行して終わるのではなく、結果まで見たうえで次の提案につなげてくださるからこそ、日々の改善が積み重なっているのだと思います。
西郷:最初に「毎日投稿しましょう」とご提案いただいたときの熱量が、すごく印象に残っています。正直に言うと、私たちは少し及び腰になっていた部分もありました。
それでも、ホットリンクさんから一緒に並走してくださる気合や覚悟を感じられたことで、「やってみよう」と踏み出すことができました。今も一緒に走っていただけていることが、すごく心強いです。
島本:自社だけだと、「毎日投稿した方がよい、やれば成果につながる」と分かっていても、なかなか踏み出せないことがあります。そこを後押ししてもらい、実際の取り組みとして形にできたことは大きかったと思います。
AOKI様とホットリンクの役割分担
AOKI様
・商品戦略や訴求方針の決定
・投稿クリエイティブの制作
・ブランド表現の確認
・商品や顧客に関する情報共有
ホットリンク
・既存投稿、競合投稿、関連カテゴリーのUGC分析
・投稿テーマや切り口の提案
・投稿結果の分析と改善提案
・広告ターゲティングの設計
・広告配信と効果検証
・月次レポートと定例会の実施
X上の反応を、指名検索や売上へつなげていく
――最後に、今後パジャマスーツのX活用で挑戦したいことや実現したいことを教えてください。
島本:現在もUGCはかなり出るようになってきましたが、さらに伸ばしていきたいと思っています。
今は、こちらから投稿や広告で働きかけることで、UGCが生まれる流れができてきた段階です。今後は、こちらがきっかけを用意しなくても、ユーザーが自然発生的にパジャマスーツについて語ってくださる状態を目指したいですね。
まずはパジャマスーツで、「こうすれば成果につながる」というパターンを、数値とともに成功事例として形にしたいと考えています。それができれば、次は他の商品にも取り組みを横展開していけると思います。
西郷:現在は静止画の投稿が中心なので、今後は動画コンテンツにも挑戦したいです。よりエンゲージメントが高まるような、ユーザーを巻き込む企画や仕掛けを、ホットリンクさんと一緒に考えていければと思っています。
牧野:パジャマスーツには機能性の高さだけでなく、「ラフなのにしっかり見える」という魅力もあります。また、スーツを作り続けてきたAOKI様の商品だからこその良さもあると思っています。
そうしたパジャマスーツならではの強みを、日々PDCAを回しながら、これからもしっかりと伝えていきたいです。
山本:ホットリンクの役割は、数字にポジティブな変化をもたらすことです。現在はSNS内の数値に着実な成果が表れていますが、最終的には、その先にある指名検索や売上の変化にまでつなげることがゴールです。
その土台になるのは、やはり日々のコミュニケーションです。島本さん、西郷さんとの会話を重ね、パジャマスーツという商品への理解も深めながら、これからも一緒に可能性を広げていきます。
――島本様・西郷様、本日はありがとうございました!

AOKI様の取り組みでは、毎日投稿や広告配信を行うこと自体を目的にせず、UGCから生活者のニーズを捉え、投稿と広告の双方で検証を続けてきました。
成果につながったのは、単純に投稿数や広告配信量を増やしたからではありません。
生活者の着用場面と商品の特徴を結び付け、複数の切り口から魅力を伝えたこと。オーガニック投稿と広告を一体で運用し、得られた反応を次の施策へ反映したこと。そして、AOKI様とホットリンクが役割を分担し、継続的に改善できる体制をつくったことが、商品について継続的に語られるための土台となっています。
ホットリンクでは、UGC分析を起点に、投稿企画、広告配信、効果検証までを一体で支援しています。SNS上で自社商品が継続的に語られる状態をつくりたい方は、ぜひお問い合わせください。

株式会社AOKI 販売促進部 コミュニケーション戦略課
島本 晃太郎様
SNSキャンペーンの企画やデジタル広告の運用を担当。パジャマスーツに関するUGCを増やし、ユーザーが自然に語る商品へ育てることをミッションとしている。
西郷 満利菜様
日々のSNS投稿の企画・制作を担当。XなどのSNSを通じてAOKIとユーザーの接点を増やし、「仕事服」としての想起率を高めることに取り組んでいる。
株式会社ホットリンク ソーシャルメディアマーケティング本部
牧野 里菜
山本 明生
インタビュー・執筆・編集:倉内夏海
撮影:市村円香