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この記事の内容
2024年、ホットリンクでは、生成AIツールを活用した業務効率化が本格化しています。開発部では、インフラ保守(システムの安定運用やメンテナンス)、社内ツールの設計、ドキュメント作成といった多岐にわたる業務にAIを取り入れ、それぞれの業務内容に応じた活用が進んでいます。
例えば、ChatGPTを用いた知識補完や不明点の解決、さらにコード作成の補助やドキュメントのフォーマット作成にAIを活用することで、業務の質とスピードの向上を両立しています。特に、インフラ保守ではAIが「相談相手」として機能し、専門外のメンバーでも安心して業務を遂行できる環境が整いつつあります。
本記事では、ホットリンクの開発部における具体的なAI活用事例や、今後の展望についてご紹介します。
※この記事は、ホットリンクのコンテンツ制作を担うマーケティング部が作成したフローに則り、ChatGPTなどのAIツールを活用して開発部が取材・執筆したものです。
(編集:倉内夏海)
株式会社ホットリンク 開発本部 開発部 酒井竜一 2009年に大学卒業後、SIerで基盤構築や開発保守を担当。2015年から探偵調査業で調査員や現場責任者を経験。2023年よりホットリンクで「クチコミ@係長」の保守運用や「hashpick(ハッシュピック)」の進捗管理を担当。
株式会社ホットリンク 開発本部 開発部 㗴口秀人 学生インターンを経て、2024年に新卒でホットリンク入社。現在は主に、広告運用の効率化を目的とした社内システムの設計・開発を担当。また、バックオフィス向け業務管理システムの導入や保守にも従事している。
――まずは、お二人の自己紹介も兼ねて、業務の担当範囲をお聞かせください。
酒井:私が担当している業務は、主にクチコミ分析ツール「クチコミ@係長」の保守運用です。インフラ周りの対応が中心になっています。
また、ホットリンクが提供しているInstagram用リスニングツール「hashpick」のPMO(プロジェクトの進行管理を担当する立場)として、課題の管理や進捗の管理も行っています。
㗴口:私は、主にX(旧Twitter)広告運用で使う社内ツールの開発を担当しています。設計から開発・運用まで一通り手がけています。社内で使っているkintone(Cybozu社が提供する業務アプリ作成ツール)アプリの設計やドキュメント作成にも一部関わっています。
――ありがとうございます。続いて、開発部におけるAI活用の概要についてお話しいただけますか?
酒井:私の業務では、設計やコーディングはそれほど多くないのですが、インフラ関連の保守運用業務でわからないことをAIに聞いています。社内のナレッジに不足がある場合、その穴埋めとしてAIに相談することもあります。現在のチームにはインフラ領域を得意とする人が少ないので、その代わりにAIに相談して一緒に作業しています。
㗴口:私は主に、社内システムの開発における設計やコーディングの補助としてAIを使っています。開発に必要なドキュメントを作るときにも、フォーマットの作成などでAIを活用しています。
酒井さんと私はAIの使い方や用途が異なっていて、開発部のメンバーがそれぞれ別々のプロジェクトで業務を行っているため、AIの使い方も異なっているのが特徴的だと思います。
――なるほど。それでは酒井さんに、具体的なAIとのやりとりや、問題解決にいたるプロセスを教えていただきたいです。
酒井:基本的にChatGPTのようなAIは、曖昧な質問には曖昧な答えしか返さないことが多いです。そのため、最初に「このサーバーでこういうことを実現したい」といった具体的な目標を明確に伝えるようにしています。
さらに、サーバーに関する設定やエラーなどの場合、実際にサーバーでコマンドを実行し、その出力結果をAIにそのまま入力します。正確な情報を渡すことで、AIから有益な見解が得られるように工夫しています。
――その結果を元に実際にサーバーを操作して、問題解決のプロセスを繰り返していくという形ですか?
酒井:そうです。AIからの回答をそのままサーバーに適用し、期待通りの結果になるかを確認します。もし結果が異なる場合、「これを試したけれど間違っていました」と再度AIにフィードバックを与えます。すると、改善された回答が返ってくることが多いです。最終的な判断は人間側で行う必要がありますが、このやり取りが非常に助けになっています。
――AIが間違った回答をすることは……?
酒井:仮説の段階での間違いは少ないですが、実行してみると、想定外の結果になることはありますね。その場合も再度AIに相談して改善案をもらうことで、解決にいたることがほとんどです。何度かやり取りをして、問題が解決することが多いです。
――ChatGPTに質問する際、どのような工夫をされていますか?
酒井:ChatGPTが欲しがる前提条件を、こちらが先に、正確に提示することが重要だと考えています。
例えば、サーバーの設定ファイルそのものを事前にChatGPTに渡して読んでもらいます。そして、「この設定をこう変更したい」と具体的に伝えます。最初に設定ファイルを渡すことで、的確な回答が得られやすくなります。
――気軽に相談できる同僚や、先輩のように感じますね。
酒井:その通りです。元々の担当者がいる場合には、その人に聞く内容ですが、そういった相手がいない場合には、ChatGPTが非常に頼れる存在になります。私はそのような「もう一人の相談相手」として活用しています。
――㗴口さんはコーディングの補助としてAIを活用しているとのことですが、具体的にどのように活用していますか?
㗴口:最初はChatGPTにコードをコピー&ペーストして、「このコードを解説してください」や「この仕様に合ったコードを作成してください」と質問していました。しかし、この方法だと毎回コピーする手間がかかりますし、一度に処理できる情報も限られていました。
そこで現在は、「Cursor」というAIツールを使っています。これはエディタ(文章やプログラムを編集するソフト)に生成AIが組み込まれたもので、コードを選択するだけでAIに質問できます。
さらに、複数のファイルを一度に分析し、「この機能を開発してください」と指示することも可能です。その結果、コードの理解や作成がスムーズになり、コーディングの効率が大幅に向上しました。
――Cursorはどのように知って、実際に使うようになったんですか?
㗴口:開発本部内でCursorを試してみようという動きがあり、その流れで私たちのチームでも試用することになりました。実際に使ってみると効果が大きかったので、開発本部全体で正式に採用することになりました。今では社内開発で積極的に活用しています。
――「効果が大きい」と判断されたポイントは何でしょうか。
㗴口:ツールにAIが組み込まれている点が大きいです。Cursorは複数のファイルを読み込んで、それらをもとに提案してくれたり、自動でコードを書いてくれます。
例えば、自分がコードの一部を書くと、残りをAIが補完してくれるんです。そのおかげで、開発のスピードが大幅に上がりました。コピー&ペーストの手間が省けるだけでなく、AIが意図を察してコードを生成してくれるので非常に助かっています。
▼Cursorの画面
――お二人の具体的な活用方法をうかがいましたが、AI導入による変化や効果はありましたか?
酒井:もちろん、あります。
㗴口:私も感じています。
酒井:私は元々インフラの専門家ではなく、ホットリンクに入社してから初めてインフラやネットワークに携わるようになりました。そんな私でも、ChatGPTのようなAIが相談相手になれば、必要な要件を明確に伝えることで、適切な回答が得られ、業務を遂行できています。
これまでなら、インフラについて1から学習するコストがかかりましたが、それが大幅に削減されました。AI導入以前はインフラ担当者が退職などで離任した場合、新たに専門の人材を雇う必要があったと思いますが、現在はAIを活用することで、既存のメンバーでも対応ができます。
――それは大きな変化ですね。㗴口さんはいかがですか?
㗴口:私も似た経験をしています。
現在、社内システムの開発で使用しているプログラミング言語は、社内でこれまで使われていなかったものでした。元々外部委託していたシステムを社内開発に切り替えることになり、引き継ぎを受けた際に、専門外の言語で書かれていることが判明したのです。私も酒井さんも全く知識がない状態からのスタートでした。
本来ならば、時間をかけて学習しなければならなかったのですが、Cursorやその他のAIツールを駆使することで、学習コストを大幅に下げることができました。プログラミング言語には共通の基礎があるため、その基礎を理解していれば、AIのサポートを受けることで、全く知らない言語でも開発を進めることが可能になったと感じています。
――AIがなければ非常に困難だった状況を乗り越えられたのですね。
㗴口:学習コストの削減や効率化がもたらす効果は、非常に大きいですね。AIがなければここまでスムーズには進められなかったと思います。本当に助かっています。
――ここからは、どのように「AIを活用できそうな業務」を見つけているか、お聞きしたいです。
㗴口:プログラミングなどのコードを書く作業は、AIの一般的な活用方法として最初から選択肢に入ります。しかし、コードを書く以外にも、ドキュメント作成や設計、コミュニケーションなどさまざまな業務があります。そこで私は、「業務をコードで表現できるか」を考えました。
そもそも、生成AIがプログラミングに強いと言われる理由は、実現したいことをすべてコードで表現でき、正解が比較的明確であることが多いからです。また、作成者の意図をコードで具体的に表現できる点も生成AIの強みです。
業務をコードで表現できれば、依頼者である私が何を表現したいのかがわかりやすくなるので、「AIも回答しやすくなるのではないか」と考えました。
――具体例を教えてください。
㗴口:私の担当業務の一つに、kintoneのドキュメント作成があります。その中で、データ間のやり取りや業務フローを図式化する必要があるのですが、そういったときに、図式をコードで表現する技法として「Mermaid記法」というものがあります。これは、コードで書くと専用のツールで開いたときに図式化してくれる書き方です。
例えば、AIに「この業務をMermaid記法で表現してください」と依頼すると、コードが返ってきます。そのコードをNotionや他のツールに読み込ませることで図が生成されます。業務フローやデータのやり取りをコードで表現することで、AIの活用が容易になり、保守も簡単になります。このように、業務をコード化することでAIの活用範囲が広がりました。
※参考:Mermaid記法のコードとNotionで図式化したもの
――そんな方法があるのですね。酒井さんは、いかがでしょう?
酒井:私の場合は、もう少しふんわりした話になりますが、業務を一つ割り当てられて、その進め方を考える段階で、AIに聞いてみることが多いです。漠然とした内容でも相談してみると、進め方などを提案してくれます。それが全て正しいとは限りませんが、考えるきっかけにはなるので、そのような使い方をしています。
――他の部署では、定期的に発生して工数がかかる業務にAIを組み込めないかと考えることが多いと聞いています。皆さんの場合、定常的に発生するタスクは……?
㗴口:あまりないですね。プロジェクトごとに長期間取り組むものもありますが、日々の業務は固定されていません。
――それでは最後に、これからの開発部に必要だと感じていることを教えてください。
㗴口:私は今、情報の集約に課題があると感じています。
例えば、kintoneでドキュメントを作成するとき、そのアプリがどのように使われているのかや、アプリの中身の仕様を細かく調べる必要があります。ただ、情報源がSlackやSharePoint、さらにはkintone自体など、多岐にわたっていて、それらを1つ1つ確認し整理していくのに時間がかかります。
これをAIに任せて、効率的に情報を集め、構造化してドキュメントに反映してくれる仕組みがあれば非常に助かると思うので、実装に向けて動いていきます。
――ありがとうございます。酒井さんはいかがですか?
酒井:私も同様の課題を感じています。私が担当する一部のシステムでは、システム全体や個別の機能に関する横断的な資料が少ないものもあります。
このような状況でも、AIがコードから仕様書や設計書を生成してくれれば、大幅に時間を削減できると思います。それを実現するために何が必要かはまだ考えられていませんが、ドキュメント化の効率化が重要だと感じています。
――今後、AIをさらに活用するための取り組みについては、どのようにお考えですか?
㗴口:まず、先ほど話した情報集約の課題を解決することが1つです。そして、もう1つは、AI活用の共有体制を強化することです。
開発部内では個々の業務内容が異なるため、AIの使い方もそれぞれ異なります。そのため、個人が持つノウハウを水平展開するのが難しいと感じています。ただ、使い方の基本的な考え方やAIにどうアウトプットを出させるかといった共通する部分はあるので、それを開発部全体で共有する場を設けたいと考えています。
酒井:私は、先ほど話したドキュメント化の効率化が大きな課題だと考えています。それ以外に特別なアイデアはないですが、共有の重要性には同感です。
㗴口:進めていきましょう!
――酒井さん・㗴口さん、ありがとうございました!
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