お知らせ

中国トレンドExpressと訪日ラボ、中国のSNS上で共同アンケート実施 中国より日本の方が高いと感じるサービスは、ダントツで交通費

2017年06月22日
プレスリリース

概 要

株式会社ホットリンクグループである株式会社トレンドExpress(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:濵野智成 以下、トレンドExpress)と、インバウンドニュースサイト「訪日ラボ」を運営する株式会社mov(本社:東京都渋谷区、代表取締役:渡邊 誠、以下、訪日ラボ)は、訪日経験のある中国人に、中国のSNS新浪微博上で日本の物価に関する意識調査を共同で実施しました。

 

 

調査概要

新浪微博を活用したアンケート

調査期間:2017年5月

対象:新浪微博上で、「日本に行った」と書き込んだ男女50名ずつ合計100名

 

 

中国より日本の方が高いと感じるサービスは、ダントツで交通費

まず、中国より日本の方が高いと感じるサービスについて質問しました(複数回答可、カッコ内は回答者人数)。結果、回答者全員がタクシー運賃を選択し、ダントツの1位となりました。続いて2位電車運賃(68名)、3位バス運賃(44名)となり、高く感じるトップ3は移動に関する費用となりました。訪日中国人は日本の交通費に関する不満を持っているということがわかります。

 

 

4位は宿泊料(23名)となっていますが、この点に関しては今後民泊のサービス提供加速が見込まれることから、「高い」と思われることは減っていくと考えられます。

 

8位は「食事」(6名)「居酒屋・バー」(6名)となっており、日本での食事に関してはあまり高いというイメージは持たれていないという結果となりました。新浪微博の書き込みでは、「高くないのに新鮮!」と回転すしが紹介されたり、「コンビニの安いカップ麺もおいしい」と感激が表現されていたりして、コストパフォーマンスにこだわる様子がうかがえます。一方で、日本料理店での食事に「本当においしいけど、高すぎる」という書き込みも見られ、シチュエーションへの対価としての高額な価格設定には納得感を持っていない層が一部いることもうかがえます。

 

サービスの他、中国より日本の方が高いと感じる商品についても質問しました(複数回答可、カッコ内は回答者人数)。この設問に対する回答結果は第1位がフルーツ(55名)となりました。新浪微博の書き込みでは、「日本から(中国に)帰国すると、果物はタダみたいに感じる」「日本では金のように高級な果物」「日本では果物はお金持ちの食べ物だね」「食べるのがもったいない」といった書き込みがみられました。中国では果物は基本的に500g(一斤)いくらという単位で売られており、旅先で少量購入することで余計に割高に感じているのかもしれません。

 

 

次に日本に来た時に買いたい「モノ」は?

アンケートでは他に、再度日本に来た時に買いたい「モノ」について質問しました(複数回答可、カッコ内は回答者人数)。1位は生活用品(27名)で、2位の医薬品(16名)に大きく差をつけています。訪日経験のある中国人の日常生活において、日本の生活用品が浸透してきている様子がうかがえます。新浪微博での書き込みでは「日本の日用品は本当に使いやすい」と泡せっけんや虫刺され後のケア用品を、「安心できる」と柔軟剤を、「安くて使いやすい」と幅の広い歯ブラシを紹介する投稿が見られ、性能や安全性・コストパフォーマンスを重視する姿勢がうかがえます。

 

 

 

アンケートの全設問と回答を含む詳細は、WEBメディア『中国トレンドExpress』の記事でもご確認いただけます。

 

【アンケート】夏休み、訪日中国人が来る前に知っておきたい!(1) 100人に聞いた、日本で「高く感じるサービス」

https://cte.trendexpress.jp/blog/20170621-qa-1.html

【アンケート】夏休み、訪日中国人が来る前に知っておきたい!(2) 100人に聞いた、日本で「高く感じる商品」

https://cte.trendexpress.jp/blog/20170621-qa-2.html

 

中国トレンドExpressと訪日ラボでは、これからも中国人消費者の動向について様々な角度から調査、分析し、中国向けマーケティングに有益な情報を発信してまいります。

 

 

≪引用・転載時のクレジット表記のお願い≫

本リリースの引用・転載時には、必ず「出所:ホットリンク「中国トレンドExpress」」もしくは「トレンドExpress調べ」と明記ください。

 

 

訪日ラボ編集長 渡邊 誠氏のコメント

今回の調査では、訪日中国人は主に日本のタクシーの交通費の高さに不満を持っていることがわかりました。以前、訪日ラボでもお伝えしたとおり、訪日中国人は「日本のタクシーは高い・使う必要がない・わかりにくい」というイメージを持っています(*1)。昨今のインバウンド政策では地方誘致の必要性が叫ばれていますが、地方において訪日外国人に周遊してもらうには、拠点空港や駅から観光地までの交通手段である「2次交通」が重要になります。その2次交通の主役になるのがタクシーやバスであり、これらの運賃の調整(*2)や、わかりやすさの改善は今後のインバウンド市場において取り組むべき重要な課題となるでしょう。

 

また、一時期よりは「爆買い」は鳴りを潜めたものの、日本製「生活用品」「医薬品」などは、未だ訪日中国人から厚い支持を集めているようです。これらの商品は、ソーシャルバイヤー(代理購入)の主要利用者層である子持ち夫婦のニーズとも合致(*3)しています。また、消耗品類であることからも、今後のリピーターに繋げやすく、インバウンドにおける主力商品になっていきそうです。

 

 

*1:「訪日中国人観光客のタクシー利用:「コストが高そう」「分かりにくい」というイメージを払拭するには」

https://honichi.com/news/2016/05/24/honichichugokujinkank-1/

*2:「タクシー初乗り料金を値下げする実証実験:都内2km730円→1km410円で利用者が増大する結果に」

https://honichi.com/news/2016/11/02/takushihatsunoriryoki/

*3:中国で19兆円の市場規模!代理購入(ソーシャルバイヤー、代購、海淘)の実態とは

https://honichi.com/news/2016/12/09/chugokude19choennoshi/

 

 

株式会社トレンドExpress 代表取締役社長 濵野智成のコメント

経済が急成長した中国の物価は年々高まっており、マクロで見た場合の日中間の物価格差はなくなってきていると言えるでしょう。むしろ、一線都市と言われる地域(北京、上海、広州、深圳)では、東京より物価が高騰しています。さらに、今後の中国における中間所得層の消費力は、日本以上に拡大していくことが予想されています。これによって、趣味・嗜好が多様化し、さらにスピーディーに購買動向が変化していくと考えられます。日本人の観点やイメージだけを軸に中国人消費の動向を捉えていくことはほぼ不可能です。客観的なデータやインサイトを基としたマーケティング活動の必要性がさらに高まってきていると言えるでしょう。

 

 

株式会社ホットリンクについて(コード番号:3680 東証グロース)
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日米で事業を展開するホットリンクグループのコア企業。SNSへの投稿など、生活者の声の投影であるソーシャル・ビッグデータを分析し、企業のマーケティング活動や報道、災害対策などでの活用支援を行っています。Web3においても、データ分析・活用力を活かしてインフラを担い、世界中の人々が“HOTTO(ほっと)”できる世界の実現を目指しています。
設立日:2000年06月26日
資本金:2,359百万円(2019年12月末時点)
代表者:代表取締役グループCEO 内山 幸樹