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金融IT情報誌「FIT」 企業におけるソーシャル・ビッグデータ活用と、一歩進んだ最新事例(寄稿)

2014年12月11日
パブリシティ
金融IT情報誌「FIT」 No.55

金融IT情報誌「FIT」 No.55 2014年12月11日

寄稿:株式会社ホットリンクコンサルティング 取締役 神子島 隆仁

影響力を増すソーシャルメディア

ソーシャルメディアの急激な普及に伴う生活者同士の情報発信・共有の増加により、購買行動など生活者の意思決定に対するクチコミの影響力はますます強まりつつある。また、ソーシャルメディアはテキスト、画像、リンクなどの形でデジタルデータとして保存され、これまでに蓄積されたデータ量は既に膨大である。

この社会的・技術的変化をビジネスに活かすべく、従来から広告/キャンペーンの効果測定分析やコールセンターのデータ分析を行っていた企業を中心に、金融関連企業においてもソーシャル・ビッグデータの活用が進みつつある。その一方で、分析や活用のイメージが具体的に浮かばない等のハードルから、活用→施策実施→改善まで至っていない企業が多いのも事実である。

生活者の姿をよりリアルに把握する

ソーシャルデータの活用に取り組んでいるものの成果が出せずに悩んでいる企業が多い原因の一つとして、従来のソーシャルデータ分析が、クチコミの量や内容の分析に主眼を置き、そのクチコミを発生させた生活者については、性別や年代、居住地域などの簡単な属性しか推定できなかったという問題点が挙げられる。すなわち、時にはテキストマイニングツールを駆使してクチコミの内容を詳しく分析するものの、それらを発言した生活者については、ぼんやりとした姿しか把握できない状態であった。

そのような問題を解決するものとして、特定の生活者の興味関心や生活全般の把握を目指した、「ユーザー軸分析」手法が開発され、成果を上げつつある。

1 購買時点だけではなくその前後のクチコミも分析し、購買のきっかけやその理由、購買後の評価や他者への紹介の有無などを分析する
「ソーシャルエスノグラフィ」

2 顧客の購買/契約/講座履歴データとソーシャルデータをつなぎ合わせ、行動の背景や潜在的なニーズを把握する
「ソーシャルプロファイリング」

3 ソーシャルメディア上でつながりの深い生活者同士をコミュニティとして自動分類し、コミュニティごとの反応や価値観、行動特性を把握する
「コミュニティクラスタ分析」

これらの分析手法を組み合わせることにより、特定の生活者の悩みや不安、不満などを分析し、アクティブサポートに活かすことはもちろん、新たな金融商品/サービスの開発に役立てることも可能となる。

また、景気に関するソーシャルデータのトレンドを継続的にモニタリングすることにより、公的統計が発表される前に失業率や景況感を予測することも可能であり、金融分野での活用はこれからが本番である。

ソーシャル・ビッグデータの分析・活用手法は日々進化している。当社では最新のソーシャル・ビッグデータ分析手法を用いて、クライアントの課題解決を支援している。

株式会社ホットリンクコンサルティングについて

ホットリンクコンサルティングは、企業のマーケティング戦略立案・実現を目的としたビックデータ活用を、独自の視点で推進・強化・支援いたします。
企業にとって最適なデータ活用を実現するため、ソーシャル・ビッグデータをはじめとしたシングルソースのデータ分析から多様なデータを組み合わせたアドバンストアナリティクスの適用、そして予兆発見や需要予測への応用まで、ビジネス、アナリティクス、テクノロジーを融合させたコンサルティングを提供しています。
https://www.hottolink.co.jp/consulting

株式会社ホットリンクについて(コード番号:3680 東証グロース)
ホットリンクのロゴ
日米で事業を展開するホットリンクグループのコア企業。SNSへの投稿など、生活者の声の投影であるソーシャル・ビッグデータを分析し、企業のマーケティング活動や報道、災害対策などでの活用支援を行っています。Web3においても、データ分析・活用力を活かしてインフラを担い、世界中の人々が“HOTTO(ほっと)”できる世界の実現を目指しています。
設立日:2000年06月26日
資本金:2,359百万円(2019年12月末時点)
代表者:代表取締役グループCEO 内山 幸樹