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【2026年9月最新】Xの「おすすめ」はどう決まる? 公開コードから読み解くアルゴリズムと、運用に活かす6つのポイント

更新日:2026年9月30日
公開日:2025年12月22日
SNSコラム | X活用

2026年8月、Xは「おすすめ(For you)」に関わる最新のコードを公開し、その後も更新を続けています。

公開されたコードからは、投稿が候補として集められてから表示されるまでの流れに加え、各行動のスコアや表示順を調整する仕組み、可視性・品質に関する判定基準なども明かされました。

ホットリンクでは、データサイエンティストやSNSコンサルタントを中心にこのアルゴリズムを精読し、2026年9月24日時点で確認できた情報を整理しました。

Xの「おすすめ」は、ユーザーとの関係性や投稿内容、予測される反応、投稿の品質など、複数の要素を組み合わせて表示する投稿が選ばれています。なかでも、いいねやリポストだけでなく、返信、引用リポスト、DMやリンクコピーによる共有など、ユーザーがもう一歩踏み込んで起こす行動が相対的に重視されていることが読み取れます。

公開情報から確認できる範囲で、企業のX運用に活かせるポイントを解説します。

Xの「おすすめ(For you)」に表示されるまでの全体フロー

公開されたソースコードから、「おすすめ(For you)」タイムラインは、以下の工程を経て組み立てられていることが読み取れました。

①候補生成
フォローしているアカウントの新しい投稿に加え、フォローしていないアカウントの投稿の中からも、ユーザーの行動履歴や興味関心に近いものを幅広く集める。


②フィルタリング

集めた候補から、重複投稿、48時間以上経過した投稿、自分の投稿、ミュートキーワードを含む投稿、ブロック済み投稿者による投稿などを除外する。


③スコアリング

X独自のおすすめ表示用AIモデル「Phoenix」などを使い、それぞれの予測結果に行動ごとの重要度を反映し、投稿者の重複やフォロー関係に応じた補正を加えることで、表示順を判断するためのスコアを算出する。


④可視性・品質フィルタ

ブロックやミュート、センシティブ判定、スパム・安全性判定などをもとに、可視性フィルタでは「投稿を表示してよいか」を、品質フィルタでは「フォロー外のユーザーにもおすすめできるか」を判定し、対象外の投稿を除外する。


⑤ミキシング/最終出力

スコア付与済みの投稿群をもとに、並び替えや重複・過密の調整を行い、広告や各種モジュールを所定の位置に差し込んだうえで、1本のタイムラインとして画面に表示する。

各工程でどのような処理が行われているのか、以下に詳述します。

工程①候補生成

フォローしている・していないアカウントの投稿を含めて、「表示候補になり得る投稿」を幅広く収集する工程です。複数の候補ソースから投稿を集め、後続工程を通じて結果的にバランスを取る設計になっています。

フォローしているアカウントの投稿は比較的新しいものを中心に、フォローしていないアカウントの投稿は、ユーザーの行動履歴や興味トピック、属性・利用環境と投稿内容との近さをもとに候補として抽出されます。

このように、フォローしているアカウントの投稿は「フォロー関係と鮮度」を、フォローしていないアカウントの投稿は「ユーザーとの関連度」を中心に集められます。

なお、ここでいう行動履歴には、直近に反応した投稿、その行動種類(いいね、返信、リポストなど)、投稿者情報などが含まれます。また、ユーザー属性や利用環境には、アクセス元の国や地域、利用言語、推定された性別などが含まれます。

工程②フィルタリング

工程①で集められた候補に対して、重複投稿、48時間以上経過した投稿、自分の投稿、ミュートキーワードを含む投稿、ブロック済み投稿者による投稿などを除外する工程です。

ここでは、投稿の良し悪しを細かく評価するというよりも、「そもそも後続のスコアリングに回すべきではない投稿」を取り除くことが目的です。たとえば自分自身の投稿は、候補として集まることはあっても、この工程で除外されます。

候補を整理したうえで、工程③のスコアリングへ進みます。

工程③スコアリング

工程②を通過した候補に対して、X独自のおすすめ表示用AIモデル「Phoenix」などを用いて、「そのユーザーが投稿に反応する可能性」を予測する工程です。予測結果には行動ごとの重要度を反映し、投稿者の重複やフォロー関係などに応じた補正を加えることで、表示順を判断するためのスコアを算出します

どんなふうにスコアが算出されるのか

①特徴量の抽出(feature extraction)
投稿ごとに、モデル入力用の特徴量を組み立てます。例えば以下のようなデータです。

・投稿内容:テキスト、メディアの種類(画像/動画)
・投稿者の特徴:過去のエンゲージメント実績
・関係性特徴:あなたと投稿者の接点(フォロー関係、過去の反応など)
・時間的特徴:投稿からの経過時間
・トピック特徴:関心トピックとの距離
→各投稿の特徴を抽出する段階です。


②マルチタスク学習による行動確率の予測

抽出された特徴量をもとに、Phoenixを用いて、投稿を表示した際に起こりうる各行動の確率を同時に推定します。最新のコードでは、以下の22種類の指標が予測対象となっています。

予測される指標(合計22種類)
・ポジティブアクション:15種類
 favorite : いいねする
 reply : 返信する
 retweet : リポストする
 photo_expand : 画像を拡大表示する
 click : 投稿をクリックして詳しく見る
 profile_click : 投稿者のプロフィールを開く
 vqv : 動画を一定以上しっかり視聴する
 share : 投稿を共有する
 share_via_dm : DM経由で共有する
 share_via_copy_link : リンクをコピーして共有する
 dwell : 投稿上で一定時間滞在する
 quote : 引用リポストする
 quoted_click : 引用先の投稿をクリックして見る
 quoted_vqv : 引用先に含まれる動画をしっかり視聴する
 follow_author : 投稿者をフォローする

・滞在時間関連:2種類
 dwell_time : 投稿上に滞在した時間
 click_dwell_time : クリック後にその先で滞在した時間

・ネガティブアクション:5種類
 not_interested : 「興味なし」を選ぶ
 block_author : 投稿者をブロックする
 mute_author : 投稿者をミュートする
 report : 投稿を報告する
 not_dwelled : ほとんど滞在せずに読み飛ばす

※実績値ではなく、Phoenixが推定した「未来の反応確率」が用いられます。


③行動ごとの重要度を反映して総合スコアを算出

②で算出された行動ごとの予測値などに、それぞれ異なる重みを反映し、投稿ごとの総合スコアを算出します。なお、②で紹介した予測指標には重みが0の項目がある一方、スコア計算には②の一覧に含めていない項目も使われるため、②と③の項目は完全には一致しません。公開コードから読み取れる、主なポジティブ項目の重みは以下の通りです。

ユーザーが取りそうな行動 重み
リンクをコピーして共有する 20.0
相互フォローの相手の投稿に返信する 20.0(返信5.0+15.0)
返信する 5.0
DMで誰かに送る 5.0
引用リポストする 5.0
投稿者をフォローする 4.0
共有する 2.0
リポストする 1.0
いいねする 0.5
投稿をクリックする 0.4
投稿内の外部リンクを開く 0.2
動画を開く 0.07
引用元の投稿をクリックする 0.05
写真を拡大する 0.05
投稿に滞在する 0.05
滞在時間 1秒あたり0.004

特に重みが大きい項目には、返信や引用リポストのようにユーザー自身が会話に参加する行動と、DMやリンクコピーによる共有のように、ほかのユーザーとの会話のきっかけになり得る行動が並んでいます。いいねやリポストだけでなく、投稿を起点に会話や共有が広がる反応が、相対的に重視されていると読み取れます。

なお、「プロフィールを見る」「動画を一定以上しっかり視聴する」など一部の予測指標は、現在重みが0に設定されています。

ネガティブアクションについてもマイナス方向の重みが設定され、総合スコアに反映されます。ネガティブアクションが起きる可能性が高いほど、総合スコアが下がる仕組みになっています。

ユーザーが取りそうな行動 重み
「興味なし」を選ぶ −43.2
投稿者をブロックする −31.2
投稿者をミュートする −58.8
投稿を報告する −234.0
ほとんど滞在せずに読み飛ばす −0.02

ただし、「リンクコピー1回が、いいね40回分として加点される」というように、実際に発生したアクション数を単純計算しているわけではありません。

Xはユーザーごとに「この投稿にいいねする確率」「返信する確率」「共有する確率」などを予測し、それぞれに行動ごとの重要度を反映してスコアを算出します。これらの数値は、Xがどのような行動を相対的に重視しているのかを理解するための目安として見ることが大切です。

スコアが高い投稿ほど、「反応される可能性が高い」と評価されます。また、プロフィール閲覧の重みは0.0となっており、このスコア計算では評価されません。

スコア算出後に行われる主な補正

■同じ投稿者の投稿が続くほどスコアが下がる
特定の投稿者ばかりがFor Youに表示されないよう、同じ投稿者の投稿が候補内に複数含まれる場合、1本目は100%、2本目は62.5%、3本目は43.8%と、「何本目の投稿か」によってスコアが下がります。

ただし、「連続して投稿すると、その投稿自体の評価が一律に下がる」という意味ではありません。あくまで、あるユーザーの候補の中に同じ投稿者の投稿が複数含まれている場合に、表示内容が一人の投稿者に偏らないようにするための補正です。

そのため、投稿本数を増やしても、その本数に比例してFor Youでの露出機会が増えるとは限りません。


■フォロー関係に応じてスコアが補正される

投稿者と閲覧者のフォロー関係によっても、スコアに以下のような補正がかかります。

投稿の種類 スコア倍率
フォローしている人自身が書いた投稿 100%
フォローしている人の返信・リポスト 75%
フォローしていない人の投稿 75%

なお、2026年7月、X上で「フォローしている人の投稿をもっと表示してほしい」という投稿があった際、イーロン・マスク氏は「フォロー中のアカウントの投稿をさらに表示することも修正の一つだ」と説明しました。最新のコードで確認できるフォロー関係に応じた補正も、こうした方向性と重なるものです。

候補生成とスコアリングを経た投稿のうち、同程度の評価を受けた投稿同士であれば、フォローしているアカウント自身の投稿のほうが表示されやすいと考えられます。


■小規模なアカウントにも露出機会を与える

一方で、まだ十分な露出を獲得していない投稿者については、一定の条件を満たす投稿を候補内で引き上げる仕組みも確認されています。

主な条件は、ホームタイムライン上での表示回数が1,000回未満、投稿者のフォロワー数が1,000人以下、返信・リポストではないオリジナル投稿、投稿から48時間以内であることです。すでに人気のあるアカウントだけでなく、まだ十分に知られていない投稿者にも表示機会を与えるための補正だと考えられます。

各行動の予測確率から算出したスコアには、投稿者の重複、フォロー関係、露出状況などを踏まえた補正が加えられます。

工程④可視性・品質フィルタ

工程③でスコアが付与された投稿に対して、安全性や信頼性などの観点から、タイムラインに表示してよいかを判定する工程です。

可視性・品質フィルタでは、「Grox」という内部システムが投稿内容の理解やスパム検出、安全性判定などを担っています。Grokと名前が似ていますが、Groxはコンテンツの品質や安全性を判断するための仕組みです。

公開されたコードからは、可視性フィルタに28種類、品質フィルタに26種類の判定項目があることが読み取れます。このうち、企業アカウントの運用に関係しやすい代表的なものは以下の通りです。

このフェーズで行う主な処理

可視性フィルタ(Visibility Filter)
・ブロック/ミュート関係にある投稿の除外
・センシティブ設定や年齢制限に基づく表示制御
・「安全性フラグ」が付与された投稿の抑制

可視性フィルタでは、安全性やユーザー設定などの観点から「その投稿を表示対象に含めるかどうか」を判断します。ここで対象外となった投稿は、スコアが高くても後続の表示候補には残りません。

品質フィルタ(Quality Filter)
・スパム確率や bot 判定にもとづく低品質投稿の除外
・信頼性の低いアカウントからの投稿の抑制
・安全性や信頼性の観点で問題があると判定された投稿の制限

品質フィルタでは「特にフォロー外のユーザーにおすすめできる投稿かどうか」を判断します。ここで品質上の問題があると判断された投稿は、フォロワーには表示される可能性が残っていても、フォロー外への表示が制限される場合があります。

この工程では表示順を細かく調整するのではなく、条件に応じて投稿を表示対象から外したり、表示範囲を制限したりする判断を行います。

工程⑤ミキシング/最終出力

ここまでの工程を通過した投稿をもとに、「どの投稿を、どの位置で、どの順序で表示するか」を組み立てる工程です。単純にスコアが高い順に並べるのではなく、複数の投稿ソースを統合し、広告や各種モジュールを差し込みながら、1本のタイムラインとして構成します。

工程③が「どの投稿を評価するか」を数値で判断する工程だとすると、工程⑤は「それらをどう配置し、どう見せるか」を決める工程です。

このフェーズで行う主な処理

投稿ソースの統合とミキシング
・複数のパイプラインから供給されたオーガニック投稿を統合し、提案コンテンツやモジュールを含めて、1本のタイムライン構成を作ります。

広告の組み込み
・広告は通常の投稿とは別の仕組みで選ばれ、タイムラインを組み立てる途中で専用の処理によって差し込まれます。
・広告と通常の投稿がスコアで直接競い合うわけではなく、投稿の並びを大きく崩さない形で、あらかじめ決められた位置に配置されます。

位置指定・順序制御
・決まった位置への挿入や表示数の上限、特定タイプのコンテンツが続きすぎないようにするなど、いくつかのルールを順番に適用しながら、最終的な並びを整えます。
・そのため、スコアが高い投稿であっても、構成上の理由から表示位置が前後することがあります。

重複・過密の調整
・同じ投稿者やトピックスが過度に続かないように整理されます。

レスポンス生成
・最終的に確定したタイムライン構成をもとに、画面表示に必要な指示情報や、ページ送りのための情報、付随するデータをまとめたレスポンスが生成され、ユーザーに返されます。

運用に活かす6つのポイント

ここまで見てきた通り、Xの「おすすめ」は単一の指標で決まるものではなく、複数の工程と多様なシグナルを組み合わせて表示が制御されています。その前提を踏まえたうえで、日々の運用で意識したいポイントを整理します。

■エンゲージメントの数だけでなく、反応の種類にも目を向ける

公開された行動ごとの重みからは、投稿への関心を示す「いいね」やリポストだけでなく、返信や引用リポストでその投稿について話したり、DMやリンクコピーで誰かに共有したりするなど、投稿を起点に会話が生まれる行動も相対的に重視されていると読み取れます。
日々の振り返りでは、エンゲージメントの合計だけでなく、どのような反応や会話が生まれたのかも確認しましょう。

■返信や引用リポストにつながる投稿を考える

返信や引用リポストには、いいねやリポストよりも大きな重みが設定されています。企業から一方的に情報を発信するだけでなく、ユーザーがその投稿について自分の意見や体験を話したくなるような投稿を考えることが大切です。

例えば、「あなたならどちらを選びますか?」「実際に使ったことがある方はどうでしたか?」「みなさんのおすすめを教えてください」など、ユーザーが自分の意見や経験を投稿したくなる設計を取り入れましょう。

■誰かに話したくなる投稿を増やす

DMでの共有やリンクコピーには、大きな重みが設定されています。「知らなかった」「あとで使いたい」「この人にも教えたい」と思える情報など、ユーザーが誰かに送りたくなるコンテンツを増やしましょう。

日常で役立つ情報や、特定の興味を持つ人に教えたくなる情報など、誰かに送りたくなる理由があるコンテンツを意識することが大切です。

■既存フォロワーとの関係を、フォロー外への広がりにつなげる

フォローしていないアカウントの投稿にはスコアの補正がかかる一方、フォローしているアカウント自身の投稿はその補正を受けません。そのため、すでにフォロワーとの接点を持っていることは、企業アカウントにとって強みになると考えられます。

まずは既存フォロワーから、返信、共有、引用リポストなどの反応を得られる投稿を増やしましょう。その反応をきっかけに、フォロー外のユーザーにも投稿が広がっていく状態を目指すことが大切です。

■投稿本数だけでなく、1投稿ごとの内容を大切にする

同じ投稿者の投稿が候補内に複数含まれると、2本目以降のスコアは段階的に調整されます。そのため、短時間に投稿本数を増やしても、その本数に比例してFor Youでの露出機会が増えるとは限りません。

これは、毎日の投稿を控えたり、一つの投稿だけに絞ったりする必要があるという意味ではありません。継続的な発信は行いつつ、投稿本数を増やすことだけを目的にせず、一つひとつの投稿でユーザーの興味や会話を生み出すことを意識しましょう。

■投稿単体ではなく、アカウント全体の傾向を意識する

アルゴリズムは投稿単体だけでなく、投稿者の過去の反応傾向やユーザーとの関係、安全性や信頼性に関するラベルなども踏まえて表示を判断しています。短期的な投稿の当たり外れだけでなく、中長期でどのような投稿を積み重ねているかを意識することも重要です。

スコアリングで高く評価された投稿でも、可視性・品質フィルタによって、フォロー外への表示が制限される場合があります。

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