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【参加報告】日本最大のGPUテクノロジイベント「GTC Japan 2017」

2018年01月11日

最終更新日:2023年6月12日

NVIDIA 主催の技術者向けイベント GTC Japan 2017 が、2017年12月12日(火)、12月13日(水)にお台場ヒルトン東京で開催され、このカンファレンスに一般参加として参加いたしました。
そこで、本日のブログでは、GTC Japan 2017の所感と聴講したセッションの紹介をいたします。

※GTC・・・GPU Technology Conferenceの略。

概要

GTC Japan 2017では70以上のセッションが開催されました。その各セッションは立ち見が当たり前で、昨今Deep LearningでのGPUの利用が急速に広がり、その人気も相まってか、会場は多くの人で満たされていました。

このカンファレンスのメインとなるGPUは、今やグラフィックスやHPCから、Deep Learning、Virtual Reality、自動運転車へとその応用分野を広げており、それに伴い開催されるセッションも多岐に渡っていました。そこまで幅広い分野にNVIDIAが関連しているという事実は、NVIDIA自身が並列処理だけに特化するのではなく、したたかにプラットフォームを握っていることを意味しており、今後もその方針を強化・発展させていくNIVIDIAの意向が確認できました。

所感

NVIDIAはGPUへのアクセスを容易にして、Deep Learningの実質的なプラットフォームの地位を獲得したように、自動運転についても、NVIDIA DRIVE PXをプラットフォームとし、その地位を確立させようしているようでした。それはAIの実用化が、サーバにデータやモデルがあって、それをどうやって学習、推論に利用するのかというフェーズから、新たなフェーズに移ってきているためです。今回のイベントで見られた、自動運転やロボティクスのように、画像系と他のデータを組み合わせて解析することとハードとの連携が、次のフェーズとして着実に結実していました。

聴講したセッションの紹介

上記とはやや毛色の違うものの中で、気になったセッションを2点紹介します。

1. 機械学習による視覚情報理解

このセッションは画像系の内容で、3つの技術紹介がありましたが、一番興味深かったのが、Between-class Learningです。2つの学習データとラベルを統合させて学習させることにより、精度向上をはかるというものでした。モデルに手を加える必要はなく、学習データを変更するだけであり、手法としてもわかりやすく幅広い実用への期待が持てるものでした。

2.ディープラーニングによる高速かつ効率的なモデル構築のための最先端開発環境「Power AI」

分散深層学習のトレーニングに関するものです。ノード間のコミュニケーションを極力抑えることにより、ノード数を増やすとトレーニング速度も線形に増えるという内容でした。ノード数を64倍にした場合、速度は60倍になっている検証結果を示していました。

基礎的な内容についてもこのように新たな提案が次々となされてきており、その可能性に期待せざるを得ません。

結論

かつてビッグデータが流行していたとき、『なぜ今ビッグデータなのか』との問いに、次の3つの準備ができたからだと答えているのを聞いたことがあります。理論の発達、多彩なセンサーの登場、計算機の性能向上です。その3点は着実に更新されており、『なぜ今AIなのか』との問いに答えてくれます。IoTとして、コモディティ化されたセンサーから多くのデータを取れるようになった今、Deep Learningが理論の発展を支えとするなら、計算機の性能向上の役を担うのがGPUになります。

NVIDIAはAIに支えられていると同時に、AIの発展を支えています。

世界の頭脳がAIに集結し、NVIDIAが描く未来が着実に実現されつつあると、実感いたしました。

弊社R&D部では、自社のための研究開発を行うだけではなく、学術イベントの開催への協力・学術イベントのスポンサー・大学との共同研究の遂行・研究成果の対外発表/論文誌への投稿など、学術コミュニティへの貢献を積極的に行っています。(ぜひ、 研究業績 も合わせてご覧ください。)

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